パートタイム労働者活用のカギは「教育」と「評価」?
採用売り手市場が続く中で、パートタイム労働者の活用に注目が集まっている。
厚生労働省は今月一日、パートタイム労働者の活躍推進に取り組む企業を表彰する「パートタイム労働者活躍推進企業表彰」表彰式を実施。受賞企業6社の表彰を行い、最優良賞(厚生労働大臣賞)にはスーパーマーケットチェーンを展開する株式会社光洋(大阪府)が選ばれた。
光洋では、業務に必要な知識・技術を体系的に習得・検定できる独自の「マルチラーニング(社内実務能力検定制度)」によりパートタイム労働者を育成し、キャリアアップができる仕組みを整えている。また、年2回実施している人事評価の結果を昇級・賞与・キャリアアップに反映させている。
アイデム人と仕事研究所が発表しているパートタイマー白書(平成29年度版)によると、現在の勤務先の「教育訓練の機会」「働きぶりへの評価」に対して、「どちらかといえば満足していない」「満足していない」と回答した人は、それぞれ49.7%、43.8%と半数近い。これは「給与(賞与含む)」と並んで、特に不満の声が多い項目だった。
人材に長く活躍してもらうには、育成や評価の仕組みを整え、従業員がキャリアアップできる環境をつくる必要がある。人手不足が深刻化する中で、今後、パートタイム労働者の活用に向けた企業の取り組みが、注目される。
(『日本の人事部』編集部)