職業実践力育成プログラム
職業実践力育成プログラムとは?
「職業実践力養成プログラム」とは、大学などが社会人や企業のニーズに応じた実践的・専門的なプログラムを設置し、文部科学大臣がこれを認定する制度のこと、もしくは認定されたプログラムそのものをいいます。政府の教育再生実行会議の第六次提言(2015年3月)を受けて創設された制度で、プログラムの受講を通じた社会人の学び直しの奨励、職業に必要な能力の向上を図る機会の拡大を目的としています。プログラムは年1回公募。昨年度の初回認定では、138課程の申請があり、うち123課程が認定されました
国が大学の社会人向け講座を審査・認定
仕事に直結する“学び直し”の機会拡大
昨年3月、政府の教育再生実行会議は、社会に出た後も、誰もが学び続けられ、夢と志のために挑戦できる社会の実現を目指した第六次提言「『学び続ける』社会、全員参加型社会、地方創生を実現する教育の在り方について」を発表しました。この中で「社会人が職業に必要な能力や知識を高める機会を拡大するため、国は、大学等が提供する社会人や企業のニーズに応じた実践的・専門的な教育プログラムを認定し、奨励する仕組みを構築する」と提言されたことを受けて、文科省が有識者会議を設置し、認定要件などを検討。「職業実践力育成プログラム」認定制度の創設にいたりました。英訳のBrush up Program for professionalを略して、BP認定制度とも呼ばれます。
同制度では、大学・大学院・短期大学・高等専門学校を対象に年1回、社会人のための実践的・専門的な学び直しプログラムを公募。申請されたプログラム内容を同省で審査し、要件に適合する講座を認定、公表します。認定要件としては、大学などの正規課程および履修証明プログラムで修了者には証明書が交付されること、総授業時数の一定以上(5割以上を目安)が「実務家による授業」「双方向もしくは多方向で行う討論」「インターンシップなどの実地体験」「企業との連携による授業」のうちの二つ以上の教育方法による授業で占められていること、社会人が受講しやすい工夫がなされていること(週末・夜間開講、集中開講、IT活用)などが求められ、審査の対象となります。
第1回となった昨年度は全国から138件の申請があり、うち123件が認定されました。認定状況をテーマ別にみると、「女性活躍」に資する講座が32件、「地方創生」(地方活性化)が31件、「中小企業活性化」26件、「非正規労働者のキャリアアップ」11件、などとなっています。
また、人手不足に悩む中小企業の幹部人材育成や女性の再就職を支援する目的で、厚生労働省の教育訓練給付制度とも連携。同省が昨年10月に行った専門実践教育の指定基準の見直しにより、「職業実践力育成プログラム」からも一定の基準を満たす講座が、教育訓練給付金(専門実践教育訓練給付金)の支給対象となる教育訓練として追加されました。対象講座の受講費の40%(上限は年32万円)が半年ごとに支給され、受講後1年以内に資格取得などで就職した場合はさらに20%(同16万円)が支給されます。
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