企業研修、採用、評価、人材開発、労務・福利厚生のナレッジコミュニティ

【ヨミ】ソーシャルラーニング ソーシャルラーニング

「ソーシャルラーニング」とは、TwitterやFacebookなどのSNSや、ブログ、YouTube、Q&Aサイトといったソーシャルメディアを学びのツールとして活用する学習システムの総称です。教える側と教えられる側の役割を明確化・固定化した一方的な教育ではなく、参加者同士がネットワークを通じてインタラクティブに教え合い、学び合う形態が特徴。企業においては、一人ひとりの社員が組織の中で、あるいは組織を超えて互いに知をシェア(共有)することにより、イノベーションの創出やパフォーマンスの改善が促されます。
(2012/2/13掲載)

ソーシャルラーニングのケーススタディ

ネットワークを活かして知のコラボレーション
「何を学ぶか」より「どう学ぶか」を大切に

ソーシャルメディアの出現、普及に伴って、先進企業の多くがこれをマーケティングやコミュニケーションの新しい手法として導入したのはごく自然な成り行きでした。最近はさらに自社の組織開発や人材育成にも役立てようと、急成長を続けるソーシャルメディアを教育・学習のツールとして活用。「ソーシャルラーニング」という個人と組織の“学び合い”のしくみを、競争力の源泉とする企業が増えています。

特に“ソーシャル先進国”のアメリカでは、成功事例に事欠きません。たとえばグーグルでは、社員一人ひとりがイノベーションへの貢献者であることを求め、全社員向けのイントラネット上で、新しい製品・サービスや会社の改善に関するアイデアを投稿できるようにしています。同社の世界中の社員がそのページを閲覧し意見を交わすことで、アイデアはより効率的にブラッシュアップされ、製品化・事業化へと近づくのです。またインテルでは、2007年にあるエンジニアが「社内にWikipediaのようなものがあればいいのでは」と提案。実際にオープンソースのソフトウェアを使ってプラットフォームを作り始めたところ、他の社員にも草の根的に広がり、膨大な情報量の共有と活用を可能にする社内百科事典――「インテルペディア」が作成されました。

職場での学習は、大きく、フォーマルラーニングとインフォーマルラーニングに分けられます。前者は、会社によって提供された研修プログラムやセミナーなどに参加し、専門のトレーナーからきちんと系統立てて作成されたコンテンツを指導してもらうという学び方です。そうしたオフィシャルな学習機会とは別に、何か分からないことがあったら同僚に聞いてみたり、先輩のやり方を観察したり、あるいは休憩中に周囲と仕事のことについてディスカッションをしてみたり、誰もが職場で日常的に行っている何気ない学びの習慣をインフォーマルラーニングと呼びます。前者が“上”から指示されて学ぶことが多いのに対し、後者では自分が学びたいから、知りたいからということが学習の動機となります。

ソーシャルラーニングは、このインフォーマルラーニングの範ちゅうに属する学び方で、とりわけ参加者全員の共有とコラボレーションを学習の前提としています。各自が課題やアイデアをすすんで持ち寄り、お互いに評価したり刺激しあったりするなど、ネットワーク上で“わいわいがやがや”話し合いながら学んでいくわけです。その過程で、個人は自立性や自律性、相手の個性を尊重する柔軟性を養い、コラボレーションに欠かせないソーシャルスキルやコミュニケーションスキルを身につけていくのです。

いいかえるとソーシャルラーニングでは、「何を学ぶか」よりも「どう学ぶか」が大切――従来の教育のようにコンテンツの内容ばかりが問われるのではなく、それを理解するための学びの過程そのものに価値を置いた学び方だといえるでしょう。

記事のオススメ、コメント投稿は会員登録が必要です

あわせて読みたい

インフォーマル・ラーニング
直訳すると「非公式な学習」。会社であらかじめ設定され、計画的に提供される社内研修や講習会、ワークショップなどの「フォーマル・ラーニング」(公式な学習)に対して、「インフォーマル・ラーニング」とは個人で学ぶ学習のことです。当面の課題に必要な知識や情報を自主的に調べたり、日常業務の中で社員同士が教え合...
ワークプレイスラーニング
ワークプレイスラーニングとは、「働く現場における学習」のことです。個人のスキル向上と組織パフォーマンスの改善を目的とした学習の仕組みをつくり、日々の実務のプロセスに組み込むことによって、高い学習効果を実現します。人材の能力開発に有効な手段として注目されています。
プロパー社員
プロパー社員とは、「正しい、本来の」などの意味をもつ英語“proper”から転じた和製英語まじりの言いまわしで、いわゆる「生え抜き」の社員や正社員のことを指す、日本の企業社会特有の表現です。「プロパー」と略して使われることが多く、その意味するところは文脈や職場によって異なります。

関連する記事

3. eラーニングと集合研修の特徴
ここでは集合研修および他の学習形態とeラーニングそれぞれの特徴を整理。集合研修の一部をeラーニングに置き換える、集合研修の前後の課題をeラーニングで補完するなど、より学習効果が得られる研修設計のためのヒントを提示する。
2013/03/28掲載よくわかる講座
人事マネジメント「解体新書」第38回 学習する組織“ラーニング・オーガニゼーション”を実現する方法(前編) ~自ら学ぶ風土を作り、持続的成長を実現していくために
企業を取り巻く経営環境の急激な変化は、ビジネスサイクルを短縮化し、知識・技術の更新スピードを速めるなど、組織に対して絶え間ない「変革」を求めている。この変革を実現するには、組織として継続的に学習を続け、改善を繰り返していくことが必要だ。これが近年、「学習する組...
2010/06/28掲載人事マネジメント解体新書
6. eラーニング研修の企画・導入のポイント
eラーニング研修の企画・導入のポイントを整理。「他の教育手法を含めて検討する」「受講者のニーズを把握する」「学習効果を上げるための仕組み」などについてまとめた。
2013/03/28掲載よくわかる講座

関連するQ&A

契約社員就業規則の同意をもらう社員の範囲について
質問いたします。弊社では現在社員300名、うち10名が契約社員です。このたび契約社員就業規則を改正するにあたり、同意をとろうと思います。その際同意をとる社員は契約社員だけでいいのでしょうか。もしくは全社員の方がいいのでしょうか。ちなみに、正社員を対象とした就業規則を改正する場合、全社員を対象に同意を...
新たに相談する
相談する(無料)

「人事のQ&A」で相談するには、『日本の人事部』会員への登録が必要です。

新規登録する(無料) 『日本の人事部』会員の方はこちら
業務に関するちょっとした疑問から重要な人事戦略まで、
お気軽にご相談ください。
各分野のプロフェッショナルが親切・丁寧にお答えします。

関連するキーワード

分類:[ 人材開発 ]

会員として登録すると、多くの便利なサービスを利用することができます。

50音・英数字で用語を探す

注目コンテンツ

【人事の日制定記念企画】
オピニオンリーダーからのメッセージ

HR領域のオピニオンリーダーの皆さまから全国の人事部門に向けてメッセージを頂戴しました。


人事メディア情報

人事メディア情報

人事・労務関連の代表的なメディアをご紹介いたします。


求人に特化した検索エンジンIndeedで自社採用HPへの集客を高め、「自立した採用力」を促す

求人に特化した検索エンジンIndeedで自社採用HPへの集客を高め、「自立した採用力」を促す

「企業が自社の「採用力」を高めていくためには、“自立した採用力”こそが...