朝活
朝活とは?
出勤前の朝の時間を活用して、仕事や勉強、趣味、体力づくり、交流などの自己研さんに充てることを、「就活」や「婚活」に倣って「朝活」と呼びます。
不況で若手社員に“朝活族”急増中!
うち2割近くは「勉強」に励んでいる
早起きして朝の時間を活用する取り組み自体は、とくに目新しいものではありません。ビジネスパーソンが出勤前にジム通いをしたり、語学の勉強に励んだりする姿は以前からよく見られました。にもかかわらず「朝活」という新語が登場し、認知され、現在は朝活ブームに。そのきっかけの一つは、2002年にアサヒ飲料から“朝専用の缶コーヒー”として発売された「ワンダ モーニングショット」のプロモーションだったといわれます。
そのアサヒ飲料が、2010年2〜3月に実施した第3回「現代ビジネスマン(+新社会人予備軍学生)朝の生活実態調査」で、7大都市に勤務する20代、30代のビジネスマンに対して、出勤日に始業時間前の朝の時間を活用できていると思うか聞いています。「活用できていると思う」と答えた人=“朝活族”は、「とても活用できている」「まあまあ活用できている」を併せて全体の約4割(39.0%)に達しました。また始業時間前の朝の時間を活用したいと思うかを聞いたところ、全体の8割弱(78.8%)が「活用したいと思う」と答えています。
ブームの背景にあるのは、成果主義の広がりによる競争激化や雇用環境の悪化への若手社員の強い不安感でしょう。先の調査の数字は、リーマンショックの影響が明らかになる直前の08年夏に行われた前回(第2回)調査の結果と比べると、いずれも増加傾向にあります。「会社にはもう頼れない」という心理から、不況下を何とか生き抜こうとして“自分磨き”の朝活に走るビジネスマンの姿を、データは浮き彫りにしているようです。
では実際に、朝活族は出勤前の時間をどんな風に活用しているのでしょうか。先述の実態調査で「朝の時間を活用できている」と答えた人に実際の活用方法を聞いたところ、「ニュースや新聞をじっくり見たり、読んだりする」が55.3%でトップ。次いで「朝食をとる」(46.8%)や「インターネットで情報収集」(46.4%)などが上位を占めました。資格取得のための勉強や社会人講座の受講、カフェなどで行われる交流会への参加など「学習系全般」については、4割弱(38.1%)が朝の時間の活用方法として関心を持っており、また実践している人も2割近く(16.9%)にのぼるなど、朝から学ぼうとする若いビジネスパーソンの意欲や関心が見てとれます。
早朝営業の語学教室やカフェ、フィットネスクラブが増えるなど、自分磨きのニーズに対応する環境も充実してきました。09年4月からは東京・丸の内で、出勤前の時間に受講できる市民講座「丸の内朝大学」がスタート。大変な盛況ぶりで、「マネー講座」「地域活性学」「ヴォイストレーニング」など今春開講した14講座も、ほとんどが新学期早々に定員に達し、締め切られたといいます。
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