ブリリアントジャーク
ブリリアントジャークとは?
ブリリアントジャークとは、飛び抜けた成果を出す一方で、利己的で協調性に欠け、周囲に悪影響を及ぼす人物のこと。「brilliant(優秀な、輝かしい)」と「jerk(嫌なやつ、ろくでなし)」を組み合わせた造語です。組織に多大な利益をもたらす可能性がありますが、チームの士気を下げ、生産性を阻害するリスクもはらんでいます。この矛盾した存在への対処は、組織の健全性を維持するために不可欠です。
組織をむしばむ“優秀だけれど嫌な人”
ブリリアントジャークの悪影響と対処法
ブリリアントジャークは、突出したスキルや知識で、短期的には目覚ましい成果を上げます。しかし、時に傲慢(ごうまん)な態度、他者への軽蔑、ルールの無視といった行動が見られ、周囲の社員に不満や不信感をもたらすことも少なくありません。その結果、チーム内のコミュニケーションが滞ったり、協力体制が崩れたりするなど、組織全体のパフォーマンスが低下する恐れがあります。ブリリアントジャークの存在が、優秀な人材の流出につながる可能性も否定できません。
組織にとってブリリアントジャークは、毒のある果実のような存在です。表面上は魅力的で成果を約束するように見えますが、その内側には組織をむしばむ負の側面を抱えています。たとえば、あるプロジェクトで圧倒的な成果を出したが、プロジェクトの過程ではチームメンバーの意見を一切聞かず、すべて独断で進行。チームメンバーは不満を募らせて協業を避けるようになり、全体としての生産性は低下した、といったケースなどが挙げられます。
ブリリアントジャークへの対処は、その存在が組織に与える悪影響を認識することから始まります。成果を認めつつも、問題のある行動に対しては毅然(きぜん)とした態度でフィードバックを行うことが不可欠です。具体的には、チームに期待される行動規範や、協力することの重要性を繰り返し伝え、改善を促します。改善が見られない場合は、異動や配置転換も検討する必要があります。
一方で、ブリリアントジャークの優れた能力の生かし方を考えるという方法もあります。例えば、単独で成果が出せる業務への配置転換や、チームへの影響を最小限に抑える役割分担など。ただし、組織の文化や他のメンバーへの配慮を忘れてはいけません。
ブリリアントジャークの問題行動の裏側には、承認欲求の強さやコミュニケーションスキルの欠如が隠されていることもあります。そのため、コーチングや研修を通じて、行動変容を促すことも有効な手段となり得ます。組織の健全な成長のためには、その能力を最大限に引き出しつつ、組織全体の調和を保つバランスが求められます。
- 参考になった0
- 共感できる0
- 実践したい0
- 考えさせられる0
- 理解しやすい1

用語の基本的な意味、具体的な業務に関する解説や事例などが豊富に掲載されています。掲載用語数は1,400以上、毎月新しい用語を掲載。基礎知識の習得に、課題解決のヒントに、すべてのビジネスパーソンをサポートする人事辞典です。
会員登録をすると、
最新の記事をまとめたメルマガを毎週お届けします!
- 1
無料会員登録
記事のオススメには『日本の人事部』への会員登録が必要です。