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「働き方改革」実現を目指した “知の交流” 「TOKYO働き方改革宣言企業」交流会

注目の記事[ PR ]掲載日:2018/03/01

今や「働き方改革」は、企業にとって最も重要な課題の一つとなっている。多くの企業が長時間労働の解消・是正、労働生産性の向上に取り組んでいるが、長年にわたり長時間労働を続けてきた日本企業にとって、そう簡単に解決できる課題ではないようだ。企業には、中長期的な視点で取り組んでいくことが求められるが、具体的にはどう対応すればいいのか。この問題を解決すべく、東京都では「TOKYO働き方改革宣言企業」制度を設けるなど、働き方改革の気運を盛り上げていくためにさまざまな施策を展開している。その一環として、2018年2月8日には企業交流会を開催。パネルディスカッションやグループワークを通じて、働き方改革のさらなる推進のための情報とヒントを提示した。

■「TOKYO働き方改革宣言企業」制度とは
東京都では、働き方改革を推進する都内企業を支援するため、「TOKYO働き方改革宣言企業」制度を設けている。すべての労働者が意欲と能力を十分発揮して生産性の向上を図るとともに、生活と仕事の調和のとれた働き方を実現するためには、これまでの働き方を見直す必要があるからだ。具体的には、従業員の長時間労働の削減や年次有給休暇等の取得促進など、企業の働き方・休み方の改善に向け、「働き方改革宣言」を行う企業を募集し、奨励金の支給やコンサルティングなど、さまざまな支援を行っている。
「TOKYO働き方改革宣言企業」の詳細はこちら≫

第1部:パネルディスカッション
「働き方改革の最新事例と、
自社において働き方改革を一歩進めるポイントについて」

第1部:パネルディスカッション「働き方改革の最新事例と、自社において働き方改革を一歩進めるポイントについて」

働き方改革をいかに進めていけば良いのか。一番のヒントとなるのは、既に取組に着手している企業の事例だ。どのように施策を進めているのか、工夫したポイントとは何か、どんな問題点があったのか……。本パネルディスカッションでは、先進企業に共通する課題や工夫を分析するとともに、パネリストが政府や社会の視点からコメント。働き方改革を一歩進めるためには何に留意すればいいのかをクローズアップした。

パネリスト/
伊藤禎則氏(経済産業省 産業人材政策室 参事官)
中村天江氏(リクルートワークス研究所 労働政策センター長)
長谷川勝敏氏(イーソル株式会社 代表取締役社長)
斉藤力丸氏(株式会社ジャロック 代表取締役社長)
岡部一志氏(日本マイクロソフト株式会社 業務執行役員 コーポレートコミュニケーション本部 本部長)

モデレータ/
湯田健一郎氏(厚生労働省 柔軟な働き方に関する検討会委員/株式会社パソナ リンクワークスタイル推進統括)

コーディネータ/
木佐彩子氏(フリーアナウンサー)

人生100年時代×AI時代を迎え、働き方と人づくりの変革が求められている

まず経済産業省の伊藤氏が、働き方改革が必要な背景と政府の取組について解説した。

「昨今の働き方改革を巡る議論の背後には、二つの大きな構造変化があります。人生100年時代とAI時代です。この二つにより、日本型雇用システム(『職務の無限定性と長時間労働』『人材の流動性の低さ』『OJTに依存するシステム』)が大きく変わろうとしています。働き方改革の第一章である長時間労働については、規制強化に向けた動きが進んでおり、是正の方向にあります。今後は、生産性や働く人それぞれのエンゲージメントやモチベーションを高めていく、第二章へと突入します」

生産性はアウトプットをインプットで割ったもの。つまり、費やした時間や投入した労働力があって、そこからどれだけの成果を生んだかで測る。いかにインプットを削減し、アウトプットを最大化していくかが重要だ。また、エンゲージメントやモチベーションを高めるためのポイントは三つあると、伊藤氏は言う。

<エンゲージメントやモチベーションを高めるポイント>

  • 成果、生産性に基づいて評価すること
  • 時間や場所に縛られない、柔軟かつ多様な働き方を企業として実現していくこと
  • 人生100年時代にどういうキャリアを切り開いていけば良いかを個人として考え、スキルをアップデートしていくこと
伊藤禎則氏(経済産業省 産業人材政策室 参事官)

伊藤禎則氏(経済産業省 産業人材政策室 参事官)

ここで伊藤氏は、2018年前半のキーワードとして「大人の学び」を提示した。

「人材育成、教育は働き改革の根幹です。何を学ぶのか、どう学ぶのか、学んでどこで使うのか。今後は、『人の働き方、学び方』と『企業にとっての人づくり』という二つのベクトルをどう合わせていくかを考えていく必要があります」

次にリクルートワークス研究所の中村氏が、2015年に東証一部上場企業を対象に行った「人材マネジメント調査」で得たデータに基づき、労働生産性の持続的向上モデルについて解説した。

「我々が行った調査によると、労働時間の短縮や付加価値の向上は、労働時間にメスを入れること以外の要因でも影響を受けます。多様な人材を活用するためにダイバーシティ&インクル―ジョンを推進することや、人材育成を積極的に推進することなどです。また、ジョブアサインメント(仕事の任せ方)を変えていくことも有効です。これらには相互関係があって、一体的に推進することで労働生産性を高めるとともに、職場の成果を向上させることもできます」

人間でなければできない仕事に集中し、働く喜びを追求していくことが働き方改革の第二章

ここで、イーソル株式会社、株式会社ジャロック、日本マイクロソフト株式会社の三社がそれぞれの働き方改革の取組概要、改革を始めたきっかけ、ITシステムの導入活用法、企業文化・意識改革を進める上で工夫したことなどを紹介した。三社とも、実際に働き方改革を進めるに当たり、環境づくりや意識改革が難しかったという点で共通していたのが印象的だった。各社の「働き方改革宣言」の詳細は、「TOKYO働き方改革宣言企業」のウェブサイトに掲載されているので、参照してほしい。

→ イーソル株式会社の「働き方改革宣言」
→ 株式会社ジャロックの「働き方改革宣言」
→ 日本マイクロソフト株式会社の「働き方改革宣言」

中村天江氏(リクルートワークス研究所 労働政策センター長)

中村天江氏(リクルートワークス研究所 労働政策センター長)

各社の取組を踏まえて中村氏は、共通点を三点提示した。

「一つ目は、見える化です。やはり、現状を把握されている企業のほうが打ち手も明確です。見える化は、働き方改革の最初の一歩と言ってもよいでしょう。二つ目は、取組が数年にわたっていることです。働き方改革はダイエットと同じ。年数をかけてつらいところを乗り越えていかなければなりません。三つ目は、働き改革とは社員の方々に喜んでもらうためのものだということです。生産性を高めて売り上げを伸ばすためにコミュニケーションが工夫されていることが、特徴だと思います」

引き続き伊藤氏が、働き方改革をうまく推進するための留意点について語った。伊藤氏は「落とし穴」がいくつかあると指摘した。

「働き方改革の最大の落とし穴は、企業と社員の利害が完全にバッティングしてしまうことです。働き方改革を社員が『やらされ感』を持って進めても確実に失敗します。上手に推進していくには、社員が主体的に働き方を選択できるようにし、それを会社が応援していくことが重要。もう一つのポイントは、会社がどれだけ『学びの機会』を提供できるかです」

最後に、パネルディスカッションを締めくくって伊藤氏と中村氏、湯田氏がそれぞれ、一歩先行く働き方を実現するための課題・工夫点について語った。

「いま、働き方改革を推進する企業と推進しない企業のまさに分かれ道にいると言ってもいいでしょう。社員は会社に自分の要望を聞いてもらえたとなると恩返ししたくなるものです。そういう過渡期のなかで、どちらを選びますかというタイミングにあると思います」(中村氏)

「これからの時代はAIやロボットをうまく活用し、人は、人間でなければできない仕事に集中していくべきです。また、『働く喜び』を追求することも働き方改革だと思います」(伊藤氏)

「一歩先行く働き方を推進するために必要なのは、今の働き方を把握すること、より良い働き方のあり方を考えることです。それらを皆と積極的に共有し、改革を前にすすめるにあたり、働き方改革宣言を良いきっかけとして利用すると良いと思います」(湯田氏)

第2部:グループワーク
自社でもできる!「一歩先行く、働き方」の実践プラン

働き方改革に取り組もうとしても、一体何から着手すれば良いのか悩むところだ。自社にはどんな課題があり、どのような解決方法を選べば良いのか、また、優先順位をどう付けるのか。実践的なプランニングの仕方を理解するためのグループワークが行われた。

ファシリテータ/
大塚万紀子氏(株式会社ワーク・ライフバランス コンサルタント)
湯田健一郎氏(厚生労働省 柔軟な働き方に関する検討会委員/株式会社パソナ リンクワークスタイル推進統括)

柔軟な働き方の推進が働き方改革につながる

湯田健一郎氏(厚生労働省 柔軟な働き方に関する検討会委員/株式会社パソナ リンクワークスタイル推進統括)「TOKYO 働き方改革宣言企業」交流会にて

湯田健一郎氏(厚生労働省 柔軟な働き方に
関する検討会委員/株式会社パソナ リンク
ワークスタイル推進統括)

まず湯田氏が、働き方改革の目的・効果・取組視点について解説した。

「政府は働き方改革の方向性として九つのテーマを掲げています。このうちよく耳にするのが、賃金引上げと長時間労働の是正です。いずれも、すぐできるものではありません。そのため、まずは柔軟な働き方を推進することをお薦めします」

働き方が変わる背景には、AIの進化や人生100年時代の到来もある。もし、80歳まで働くとすれば、大学を卒業してから約60年働かなければならない。

「これからは、ライフステージに合わせて働き方を柔軟に変えていくことも必要です」

大塚万紀子氏(株式会社ワーク・ライフバランス コンサルタント)「TOKYO 働き方改革宣言企業」交流会にて

大塚万紀子氏(株式会社ワーク・ライフ
バランスコンサルタント)

続いて大塚氏が、「ワーク・ライフ・バランス」と「ワーク・ファミリー・バランス」の違いについて語った。

「10年前、ワーク・ライフ・バランスがどのように捉えられていたかというと、ワーク・ファミリー・バランスでした。仕事と家庭のある人にはバランスが大切だ、という考え方です。しかしそれでは、家庭のある人と独身者の間に対立構造を作ってしまいます。これまで働き方改革やワーク・ライフ・バランスがうまく行かなかった理由の一つは、ここにあります」

だが、最近は変わってきたと大塚氏は言う。ワーク・ライフ・バランスの「ライフ」には、ファミリーだけでなくいろいろなものが含まれていることに、経営者たちが気付き始めたからだ。

「例えば、ライフのなかには育児や介護なども含まれますが、私が何よりも大事だと思っているのは、自己研鑽(けんさん)や学びの時間です。人生100年時代になるなんて、衝撃的ですよね。今後、人は60年間も働き続けなくてはなりませんが、ずっと同じスキルでやっていくのは難しい。私たちはこれから、学び続けていかなければならないのです。どうせなら、その時間を楽しんで前向きに捉えていくほうが良い。そのためにも、ワーク・ライフ・バランスという考え方が重要なのです」

大塚氏は、「ワーク・ライフ・シナジー」という言葉をよく使うという。ワークでのインプットをライフでも生かす。この相乗効果をいかに徹底させていくかが経営戦略のポイントになってくるからだ。

「今は育児や介護に関わる社員が全体の6割を占めています。大学に行く人や、ボランティアとして外で活動することに重きを置く人もいます。そういったいろいろな人がいることを受けて、組織をどう作っていくのか、どうマネジメントしていくのかが重要になっています。実現方法は会社によって違います。自社の課題は何なのか、何を解決したいのか。それぞれの目的に合った取組を実践することがとても大切です」

根本的な課題から解決することで組織に多様な価値観が生まれる

続いて大塚氏は、働き方改革に取り組む順番にも目を向けてほしいと強調した。

「人材を採用したり、制度を整えたりするだけではいけません。時間あたりの生産性で評価すること、短時間でも成果を出せるような仕組みを作ることが重要です。その二つができていると大きなブランディングにもなるので、人材も採用しやすくなります。多様な人材が活躍し新たな付加価値を創出できるようになれば、さらに可能性は広がっていくでしょう」

ただし労働生産性は、一時的に上がるだけでは意味がない。いかに持続させていくかがポイントとなってくる。ここで湯田氏が有益なフレームとして紹介したのが、リクルートワークス研究所が掲げる労働生産性の持続的向上モデルだ。

参加者同士によるグループワークの様子「TOKYO 働き方改革宣言企業」交流会にて

参加者同士によるグループワークの様子

「生産性は、イノベーションを労働時間で割ったものです。『効率的な働き方』と『ジョブアサインメント』は、いずれも労働時間に関係します。また、この二つには関連性があって、時間効率を高め、仕事の無理・無駄をなくすためには、働き方だけでなく評価の仕方も考える必要があります。一方、効率的な働き方やジョブアサインメントばかり追求しても、イノベーションは生まれてこないのです。ダイバーシティ&インクルージョンや、プロフェッショナルな人材育成に関する施策も見ていく必要があります」

また湯田氏は、参加者に対して、生産性向上に向けた施策が偏っていないかどうかを問いかけた。

「効率的に働けるようにする仕組み、多様な人材が活躍できる仕組み、個性や専門性が発揮できる仕組み、自律的に仕事に取り組める仕組み。この四つの軸で、自社の施策を改めて見直してみてください」

働き方を見直すステップを理解し、施策に優先順位付けを

一方で、施策を探しすぎるのも問題だ。何の課題を解決したかったのかが、置き去りにされてしまいがちだからだ。ここで大塚氏は、取組の優先順位付けの視点について紹介した。

「私たちがコンサルティングを行う際に、ステップが四つあります。ステップ1は、現在の働き方を確認すること。現状を把握できていないと手の打ちようがないからです。ステップ2は、業務の課題を抽出すること。ステップ3は、会議で働き方を見直すこと。そしてステップ4は、見直し施策を実施すること。やり切る、振り返る、ということです。このサイクルを2週間に1回まわすのが、私たちの手法です」

大塚氏がステップ1で必ず作ってもらうようにしているのが、一日の予定を組み立てる『朝メール』と振り返りのための『夜メール』だ。ポイントは、予定と結果がずれた理由が何なのかをしっかり見極めること。毎日振り返ることで、働き方を改善していくのだ。続くステップ2で最も重要なのは、自分のミッションや、やらなければならない仕事を明確化させること。また、抽出された課題が大きいと解決策を考えにくくなるので、課題を小さく分解することも重要だという。それらの課題の解決策を考えるのがステップ3のカエル会議だ。一人では課題の分解がうまくいかないのであれば、会議を開催してチーム全員で掘り下げる。ステップ4で重視されるのは、目的に応じてさまざまな施策が講じられること。それぞれの目的や働き方に合った方法を取り入れることが重要であると、大塚氏は強調した。

「例えば、コミュニケーションを取りやすくしたいなら、集中タイムや集中ルームをご提示します。育成なら、職場復帰支援やSWOT分析です」

ただ、取り組むべき業務が多くなると、何を優先すべきか悩んでしまいがちだ。そこで、大塚氏は優先順位を整理するための軸としてマトリクスが有効であると語った。

「一つは縦軸が緊急度、横軸が重要度というマトリクスです。注意点は、緊急でないけれど重要な仕事が後回しになりがちなこと。もう一つは、時間をコントロールするためのマトリクスです。縦軸が自律と他律。自分で采配できるかどうか。横軸が定型と非定型。必要な時間や内容を把握しやすいかどうかです。当然、他律で非定型は時間がかかります。濃淡を付けて臨むことが必要です。もちろん、重要度も緊急度も、そして取り組みやすさも会社によって違います。自社に合った取組が必要です」

大塚万紀子氏(株式会社ワーク・ライフバランス コンサルタント)と湯田健一郎氏(厚生労働省 柔軟な働き方に関する検討会委員/株式会社パソナ リンクワークスタイル推進統括)

最後に、グループワークの締め括りとして湯田氏、大塚氏がそれぞれ、まとめのコメントを述べた。

「まずはやってみること。一担当者だけでなく、会社全体でコンセンサスを取ることも重要です。一歩目を踏み出すときには、理由付けがどうしても必要ですが、その錦の御旗として働き方改革宣言企業となることをお薦めします。どんどんムーブメントが起きていくはずです」(湯田氏)

「働き方改革は楽しんだもの勝ちです。一人ひとりの働き方が改善されると自分たちが一番楽しいよね、ハッピーだよね、と考えられることが大切。対話を通じて何をするべきか、何をすれば前に行けるのかの議論を続けてください」(大塚氏)

第3部:参加者インタビュー

「TOKYO働き方改革宣言企業」交流会に参加された方に、開催後、お話をうかがった。

(1)交流会に参加し得た課題解決へのヒントを今後の施策に生かしていきたい
イーソル株式会社 管理部 人材開発課 課長 澤田 綾子さん

当社は、トップが働き方改革の必要性をしっかりと理解してコミットしてくれるなど、施策を進めやすい環境にあります。かなり早い段階から「やろう」と決断してくれたので、働き方改革によるプラス面の効果もいろいろと出てきています。労働時間は削減傾向にありますし、離職率も下がっています。また、従業員の満足度が上がってきており、売上も拡大中です。

ただ、問題がないわけではありません。一つは、休み方です。ちょっとした用事や体調不良でも有休を取りやすい職場環境である反面、リフレッシュのために計画的にまとまった期間を休む、という本来の有給休暇の使い方がまだ十分に根付いていないように感じます。より柔軟な働き方については、道半ばというところですね。始業時間変更制度を採用したり、テレワークをトライアルで導入したりするなど、施策を徐々に実践していますが、当社の主力事業は組込み開発なので、どうしても制約が出てきます。時間や場所について、より柔軟な働き方をするために何ができるのかをさらに考えていきたいですね。また、働き方改革への取組を採用活動にもつなげていきたいと考えています。

こうした課題を解決するために、当社でも取り入れられそうな施策があればと思い、今回の交流会に参加しました。他社のお話をうかがって、当社でも実践してみたい施策がいくつもあったので、大変参考になりました。

今後どう進めていけばいいのか、この交流会をきっかけに思い描けたような気がします。当社に向いているものは何か、実際にやりやすいものはどれかを考えながら手を打っていきたいですね。

(2)得られる成果をいかに高めるか。生産性向上への新たな視点に気付く
株式会社ジャロック 営業本部 営業事務部 部長代理、働き方改革推進プロジェクト・リーダー 田中 真美さん

働き方改革に向けた当社の課題は二つあります。一つは、有給休暇取得率があがらないことです。特に営業ですね。土日に工事の立会いがあるので、平日に振替休日を取るようにしているのですが、さらに有給休暇もとなるとハードルが高いようです。もう一つは、業務の長時間化をどう改善するのか。3ヵ月前から電子タイムカードを導入し、どこで何時間働いたのか、休日をしっかり取っているかなどが分かるようにしています。その結果、事務や企画、設計の担当者が長時間働いていることが発覚しました。その状況をどう改善していくかが課題です。

今日の交流会に参加して、生産性にはインプットとアウトプットの視点があるとうかがい、新たな気付きを得ることができました。これまで当社が取り組んできたことは、インプットの部分となる労働時間を小さくすることに偏っていたようです。逆に、アウトプットである成果を大きくするにはどうしたらいいのかを考えていなかったと痛感しました。また、働き改革という切り口で他社の方々と悩みを共有できたのは初めてだったので、とても新鮮でしたね。業界が変わっても、同じ悩みがあることを実感しました。

業務の効率化ばかりを追求するのではなく、成果を高めるため、何ができるかをリストアップして、その上で優先順位を付けていきたいと思います。

本交流会が終了した後の参加者の表情が、とてもすがすがしかったのが印象的だった、今回の交流会。中には、「経営者から『うちも働き方改革が必要だ』と言われたが、何から手を付けていいのか分からず悩んでいた」という方も多かったのではないだろうか。「何らかのヒントを得たい」と、わらにもすがる想いで参加したのかもしれない。そうした方々にとって、とても有意義な交流会だったのではないだろうか。

パネルディスカッションでは各社の最新事例に触れながら、留意点や工夫すべきポイントが理解できた。また、グループワークでは働き方改革を実際に進めるためのフレームワークや視点、ノウハウを実践的に学ぶことができた。さらに、企業の枠を越えて働き方改革に取り組む者同士が悩みを共有し、刺激を得られたことも大きかったのではないだろうか。実際、参加者の多くが「交流会で知り合った担当者と今後も情報交換や交流を続けていきたい」と語っていた。担当者一人だけが頑張っても、働き方改革はうまくいかない。社内外に仲間を増やし、知見を広げ、自社にも取り組む工夫とモチベーションを持続させていくことが重要だ。交流会の参加者が今後どんなアクションを起こし、日本の働き方はどう変わっていくのか、今後の動向が注目される。

「TOKYO働き方改革宣言企業」交流会
「TOKYO働き方改革宣言企業」交流会
「TOKYO働き方改革宣言企業」交流会

東京都では、「TOKYO働き方改革宣言企業」制度を設け、奨励金やコンサルティングにより、働き方改革に取り組む企業を支援しています。

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この記事ジャンル 働き方改革

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