トヨタ自動車、年功序列を見直し、若手の賃金水準を引き上げ検討
トヨタ自動車は約4万人の工場で働く従業員を対象に、若手従業員への支給を手厚くした新しい賃金制度の導入を検討している。1月27日行われた経団連の「労使フォーラム」で上田達郎常務役員が明らかにした。すでに労働組合側との調整に入っており、早ければ来年1月から導入されるという。
新しい賃金制度では、年齢や勤続年数に応じたいわゆる「年功序列」の賃金カーブを見直し、年功による昇給部分をゆるやかにし、その分若手従業員の賃金水準を引き上げる。
また、60歳定年後の再雇用制度も合わせて見直し、優秀な社員には定年後も定年前と同等の役割や待遇を用意し、高度な技能の伝承と若手の育成にも力を入れる。
今後さらにすすむ少子高齢化社会で、いかに優秀な人材を継続的に確保していくのか。各企業が有効な手段を模索する中、このトヨタ自動車の制度改革は大きな指針となるだろう。
(『日本の人事部』編集部)