さんぽう、高校生の進路希望と、高校新卒の就職調査を実施
さんぽう(東京都渋谷区、渡邉王雄・代表取締役社長)は、高校生の進路希望についての調査と高校新卒の就職調査を東京都とその近県の高等学校を対象に実施しましたので、その結果を発表いたします。
この調査は、高校生の進路希望先を明らかにするために、当社が毎年実施しているもので、高校生の進路希望についての調査は、東北・関東・信越・東海の1都16県の873校に実施し、大学と専門学校でそれぞれの希望分野について、上位47位までをランキング形式で表しています。
また、今回の高校新卒の就職調査では、昨年のリーマンショック以降の過去に類を見ない不況が、高校の就職の進路指導にどのような影響を与えているかについて、来春卒業予定の高校生の求人倍率が今年7月時点で2.62倍と都道府県別でトップの東京都と、そのほかの関東近県の6県(茨城県・群馬県・新潟県・長野県・栃木県・福島県)とで、その差を比較しました。
【 専門学校の希望分野も現実志向。男子はIT・マルチメディア、女子は看護が人気上昇 】
高校3年生の専門学校志望者の希望分野・男女別の第1位は、去年と変わらず、男子は自動車整備、女子は美容となっています。男子の上位7位までについては、マルチメディア(CG・WEB・ゲーム)が昨年の4位から3位へ、IT・情報処理・SEが昨年の6位から5位へと順位を上げる一方、美容、音楽は順位を落としました。
女子の上位7位以内では、看護が昨年3位から2位に、製菓・製パンが昨年6位から4位に順位を伸ばしており、男女とも現実派がやや増えた感があります。
【 大学の人気分野、男子の1位は経済。しかし、上位は工学系が占める 】
高校3年生の大学志望者の希望分野では、男子は1位が経済ですが、上位7つのうちの3つは、工学系が占めています。また、教育(初・中・高教員)が昨年の5位から4位に上昇し、法が7位にランクインしました。
一方、女子のTOP6は昨年と同様で、7位は昨年の日本文から今年は経済に変わっています。このような結果から、堅実な教員・公務員への進路を望む男子と、自立した女性を目指す女子という構図が見えます。
【 厳しい高卒就活戦線で進路変更も。東京はフリーター、首都圏近郊は進学へ 】
高校新卒の就職調査では、求人の現状については、東京都とそのほかの近県のどちらも厳しく、1社あたりの求人数、求人企業数、企業全体の総求人数の全ての項目において、減少とやや減少を合わせると、90%を超えています。
求人企業の傾向についてのフリーワード形式の質問項目では、全体の33%(35校)が「製造業が減少」、17%(18校)が「事務系の職種が減少」と回答したほか、介護福祉系や遊興サービス系の求人に安定した需要が見られるとの回答が複数ありました。
これらの結果から、従来、高卒求人の主力であった製造業、事務職といった業種や職種の減少が著しく、例年にない厳しい状況が浮き彫りとなっています。
求人の展望については、増加は期待できないとする回答が、東京で75.8%、そのほかの近県では59.8%と、悲観的な見方が強まっています。
今後の対策についてのフリーワード形式の質問項目では、新規の企業開拓、ウェブを活用した求人企業の開拓を行うとする回答が複数あり、就職対策に苦慮している進路指導現場の姿が垣間見えます。また、就職試験で不採用となり、ショックを受ける生徒に、メンタル面での対策を行うとの回答も複数見られており、高卒就職が抱える問題は、様々な方面に数多くあることが伺えます。
就職から進学への進路変更については、変更する生徒が増えているという回答は、東京は17.2%、そのほかの近県では26%で、あまりに厳しい高卒就職の現状から、就職から進学へ進路変更を促しているという声も多く、首都圏近郊では上級学校への進学、東京ではフリーターになる傾向が見られています。
さんぽう http://www.sanpou-s.net/ /同社プレスリリースより抜粋・11月12日