毎日コミュニケーションズ
<企業アンケート>「内定状況及び採用活動に関するアンケート」結果を発表
毎日コミュニケーションズ<以下、マイコミ>(東京都千代田区、中川信行・社長)は、国内企業を対象に実施した2010年卒の新卒者採用に関する「内定状況及び採用活動に関するアンケート」の調査結果(1,350社回答)を発表しました。概要は以下の通りです。
【 2010年卒採用の背景と調査結果のポイント 】
2010年卒採用は、売り手市場といわれた2009年卒採用から一転、急激に深刻化する世界同時不況の影響から、採用数の大幅縮小、大企業の採用停止などの事態が、当初、社会的に懸念された。しかし、多くの企業がバブル崩壊後の極端な採用縮小を原因とする「人員構成のゆがみ」という課題を抱えていることから、中途採用に見られるような、景気と直接的に連動した大幅な採用縮小には至らず、「新卒採用については縮小しながらも一定の採用を維持する」という底堅い動きを示すものとなった。また、このような流れを背景として、昨今高まっていた「質重視」の傾向はさらに徹底された。
今回の調査結果は、これら2010年卒採用の特徴をよく表したものとなっている。採用結果については「質・量とも満足」、選考基準では「昨年より厳しくした」、採用活動全体については「昨年より厳しかった」が、それぞれ最多である。2011年卒採用については、採用難易度、採用数の予測とも「2010年卒採用並み」とする企業が多数となった。
【 調査結果 】
■ 内定者への満足度:質・量ともに満足する企業が増加
内定者に対する満足度では、「質・量とも満足」が50.9%と最も多く、昨年の33.2%から17.7ポイント増加し半数を超えた。質に満足と回答した企業(「質・量とも満足」+「質は満足・量は不満」)は70.4%と昨年より9ポイント増加、量に満足(「質・量ともに満足」+「質は不満・量は満足」)も73.0%と昨年より19ポイント増加、今年は社会的な採用縮小を背景に、質の満足に加え、量に満足した企業も増える結果となった。
■ 内定基準:「昨年(09年卒採用)より厳しくした」が56.8% と最多。全体的に選考基準は厳しく
内定を出す基準では、「昨年より基準を厳しくした」が56.8%と、昨年の17.5%から39.3ポイントの大幅な増加となり、今年は半数以上の企業が昨年よりも内定基準を厳しくして選考に臨んだことがわかった。「昨年並み」は41.6%と、昨年の77.2%から35.6ポイントの大幅な減少、「昨年より基準を緩くした」は1.6%と昨年の5.3%から3.7ポイントの微減となった。
■ 採用活動の印象:全体として「楽」に傾くものの、「厳しかった」も依然半数を超える
今年の採用活動全体の印象では、「厳しかった」(「昨年より厳しかった」+「昨年並みに厳しかった」)が、54.0%と昨年の85.1%から31.1ポイント減少。一方「楽だった」(「昨年より楽だった」+「昨年並みに楽だった」)は46.0%と昨年の14.9%より31.1ポイント増加した。昨年と比べ、全体が大きく「楽」に傾いたものの、依然として「厳しかった」がやや優勢となったのは、これまで以上に高い質へのこだわりや、景気動向をにらみながら流動的な対応を迫られたことなどが背景として推測できる。
■ 採用活動の進捗状況:「充足して採用終了・ほぼ終了」が6割強、約2割は今後も「採用継続」
採用活動の進捗状況では、4大文系学生の採用に関しては68.7%(昨年56.2%)の企業が、4大理系学生の採用に関しては65.0%(昨年46.3%)の企業が、「充足して採用終了・ほぼ終了」となり、昨年同時期(7月末)と比べ採用活動を充足して終了した企業の割合が高いことがわかる。一方、「採用継続」は、4大文系採用で20.1%(昨年35.9%)、4大理系採用では23.0%(昨年42.9%)となった。継続すると回答した企業に、今後の採用方針について「質」と「量」の観点から聞くと、「質重視」(「徹底して質を重視」+「量よりは質を重視」)が、4大文系、4大理系の採用において9割を超えており、継続する企業の質へのこだわりが見てとれる。
■ 次年度の採用活動:採用難易度「今年度並み」が67.0%、採用数は「今年度並み」が76.3%
次年度(11年卒)の採用活動の難易度については、「今年度並み」が67.0%と、昨年の60.3%から6.7ポイント増加し選択肢のなかで最も高い結果となった。また、「厳しくなる」(「非常に厳しくなる」+「厳しくなる」)は30.9%となる一方、「楽になる」(「非常に楽になる」+「楽になる」)は2.2%にとどまった。
次年度の採用数では、「今年度並み」が76.3%と、昨年の78.3%から微減しつつも最も高い回答割合となった。「増やす」(「大幅に増やす」+「多少増やす」)は5.4%と昨年の7.3%から微減、「減らす」(「大幅に減らす」+「多少減らす」)は18.3%と昨年の14.4%からの微増となった。
09年卒採用から10年卒採用にかけては大きく環境が変化したが、次年度に関しては、今のところ今年度並みと考える企業が大半となった。
【 「2010年卒者の内定状況及び採用活動に関するアンケート」調査概要 】
調査方法:回答用紙を郵送後、FAXまたはWEBから回答
調査期間:2009年7月14日(火)発送、8月10日(月)受付締切り
アンケート送付対象:国内企業8,000社
回答数:1,350件
回答の内訳(1) 『上場企業 』379社 、『未上場企業』971社
回答の内訳(2) 『製造業』483社、『非製造業』867社
備考:1999年までは9月〜10月に実施、2000年からは7〜8月に変更
* 調査結果の詳細は『採用サポネット』で公開しています
◇ 本リリースの詳細はこちらをご覧下さい。
毎日コミュニケーションズ http://www.mycom.co.jp/ /同社プレスリリースより抜粋・9月9日