レジェンダ・コーポレーション
企業から見た、2010年新卒採用活動調査結果
戦略的な人事業務をサポートするHRO(Human Resources Outsourcing)ソリューションを提供するレジェンダ・コーポレーション(東京都新宿区、藤波達雄・代表取締役)は、現在就職活動中の2010年度4月入社予定学生の企業へのエントリー状況をまとめました。
昨年までの「売り手市場」から一転、景気低迷の影響を受けて学生は厳しい就職活動となることが予想されます。過去2年の4月入社の新卒採用におけるエントリー数を比較した結果、以下のように大手企業に学生のエントリーが集中している傾向が見受けられました。
1. 企業の採用活動は早期化の流れ、学生のエントリーは昨年比43%増。
2008年10月1日から31日までの1ヵ月間、全33社のエントリー総数を昨年同時期と比較したところ、エントリー総数は43%増加していました。さらに07年の同時期と比較すると2倍以上の増加となり、企業の採用活動が年々早期化している現状が読み取れます。企業の動きに応じて学生の活動開始も早まっているという状況に加え、主要就職情報サイトのオープン日が昨年より10日ほど早まった結果、昨年よりもエントリー数が積み上がるというのが10月度の目立った動きとなりました。
2. 強まる大手&安定志向。従業員1,000名以上の大手企業へのエントリー数は昨年比145%。
全33社のうち、従業員1,000名以上の大手企業全23社、従業員1,000名未満の企業全10社を対象とし、2008年10月度の新規エントリー総数を昨年の同時期と比較したところ、大手企業の昨年比は145%、従業員1,000名未満の企業の昨年比は117%となっており、学生の動きがより大手志向に傾いていることがわかります。業界別のエントリー数としては、製造業が比較的安定した伸び率で推移し、一方、景気減速の影響を受けている金融業界は低い伸びを示しています。
3. 採用活動に向けたイベント実施回数は昨年比12%増。インターンの開催数増が顕著。
10月31日〜11月5日におけるこの「企業の採用活動調査」では企業の採用活動のためのイベント開催計画についても調査しました。2010年度入社予定の学生を対象とした2008年10月から2009年3月までに予定されている各社の企業説明会・セミナーの回数は昨年度と比べ12%増加していました。特に、「インターンシップ」や「選考を兼ねたセミナー&説明会」の開催数が昨年の1.9倍に増え、開催時期も昨年より前倒しになっていることがわかります。昨年度までの新卒採用における学生の「売り手市場」の影響で、思うように優秀な学生を採用できなかった企業が、その反省を踏まえ早期から積極的な採用活動を計画していることが伺えます。
しかし、この数字はあくまで企業側の“当初計画”であり、ここ最近の景気の落ち込みを受けて、今後の決算次第では採用計画の変更を余儀なくされる企業も出てくると考えられます。
【 調査概要 】
◆「企業の採用活動調査」として、新卒採用活動を企業側の視点から調査
■ 実施期間: 2008年10月31日〜11月5日
■ 調査対象: 当社顧客の自動車、医薬品、食品、金融など、全54社を抽出し集計・分析
※ 2006年・2007年・2008年の3ヵ年エントリー数比較は全33社/2007年・2008年の業界別比較は全38社/
2007年・2008年のイベント開催数・開催時期比較は全31社、の回答をそれぞれ集計
■ 調査方法:2006年・2007年・2008年の10月1日〜31日の期間における学生の各企業への就職希望エントリー数を算出
レジェンダ・コーポレーション http://www.leggenda.co.jp//同社プレスリリースより抜粋・11月17日