若手社員のキャリア観に関する調査
20~30代のビジネスパーソン、希望の実現に必要なこと1位は「スキルアップ」 GLOBIS 学び放題、若手社員のキャリア観に関する調査を実施!
株式会社グロービス(東京都千代田区、代表取締役:堀 義人)が提供する定額制動画学習サービス「GLOBIS 学び放題」は、20~30代のビジネスパーソンを対象に、キャリア観に関する調査を実施しました。
この調査から、若手である20~30代のビジネスパーソンが考える「キャリアアップ」の実態などが明らかになりました。
<背景>
日本では高度経済成長の時代から、「大学を卒業したらすぐに企業に就職し、その企業の中で昇進を目指す」というのが一般的なキャリアパスでした。しかし現代はキャリアが多様化しており、転職や独立もキャリアにおける選択肢のひとつになっています。また、最近では、責任の重いマネジメントポジションを望まない若手社員も多いと報じられています。このようにキャリアのあり方や考え方が変化していることを受けて、「GLOBIS 学び放題」は、20~30代の若手ビジネスパーソンを対象にキャリアに関する考えや具体的な行動、計画を尋ねる調査を実施しました。
<調査サマリー>
・20~30代ビジネスパーソンの半数以上が「キャリアアップとは年収が上がること」
・30代ビジネスパーソンは、20代よりキャリアアップに積極的
・今後5年以内に実現したいこと第1位は「給与が上がること」
・自身の希望を実現するために重視するのは「スキルの向上」
・希望実現のために行動をしている人は、若手社会人の約半数
・希望を実現するための行動ができない理由、「時間が確保できない」「何をどう行ったらいいかがわからない」が4割以上
●20~30代ビジネスパーソンの半数以上が「キャリアアップとは年収が上がること」
「キャリアアップとは、どういうことを指すと思うか」という設問への回答では、1位が「年収が上がること」で56.9%、次いで2位が「会社内での職位が上がること」で37.4%、3位が「新しいスキルや知識を習得すること」で36.5%となりました。
年代別に見ると、「会社内での職位が上がること」がキャリアアップだと答えたのは、20代では27.4%(4位)、30代では40.4%(2位)でした。また、30代では「新しいスキルや知識を習得すること」が38.5%(3位)と、20代における30.1%(3位)に対して比較的多くの票を集めました。
この結果から、「会社内での職位が上がること」や「新しいスキルや知識の習得」をキャリアアップだと考える人が30代では多くなるという傾向がうかがえます。
●30代ビジネスパーソンは、20代よりキャリアアップに積極的
「キャリアアップをしたいか」という質問に対しては、「はい」が53.9%で半数を超える結果となりました。ただし、「いいえ」と「どちらでもない」を合計すると約46%となり、半数弱はキャリアアップを希望していないことが明らかになりました。
年代別に見てみると、「キャリアアップをしたい」と回答した割合が20代では46.6%であったのに対して、30代では56.0%という結果でした。若手社員の中でも、年齢が高い方が「キャリアアップをしたい」と考える人の割合が高くなる傾向がわかりました。
●今後5年以内に実現したいこと第1位は「給与が上がること」
「仕事に関して、今後5年以内に実現したいこと」を問う設問の回答では、1位が「給与が上がること」で51.5%、2位が「新しいスキルや知識を習得すること」で27.1%、3位が「専門性を高めること」で24.4%という結果となりました。年代別に見ても、上位は全体の傾向と同様ということがわかりました。
前述の通り、本調査に回答した20~30代のビジネスパーソンの半数以上がキャリアアップを「年収が上がること」だと考えており、こうした収入向上を望む傾向が、「今後5年以内に実現したいこと」の1位が「給与が上がること」であることにも現れていると推察できます。
また、キャリアアップが指す事柄として「会社内での職位が上がること」を挙げる人が37.4%だったのに対し、今後5年以内で「職位が上がること」を求める人は17.2%と少なく、ギャップが生じていることがわかりました。
職位アップはキャリアにおける一つの道ではあるものの、給与の向上やスキル・知識の習得の方が、今後5年という中期で目指す目標としては、20代~30代にとってより意欲を感じるものであることがうかがえます。
●自身の希望を実現するために重視するのは「スキルの向上」
今後5年以内に実現したいことがあると回答された方に「仕事に関する自身の希望を実現するためには何が必要だと思うか」を尋ねたところ、1位が「専門的なスキルや知識の向上」で50.4%、2位が「基本的なビジネススキルの向上」で39.3%、3位が「社内で高い実績を出すこと」で37.1%という結果になりました。
年代別に見てみると、20代では「基本的なビジネススキルの向上」が41.5%(1位)、「資格の取得」が40.0%(2位)でした。一方30代では「専門的なスキルや知識の向上」が54.4%(1位)、「基本的なビジネススキルの向上」が38.6%(2位)という結果となりました。
この結果から、社会人経験の少ない20代では基礎的なスキルの習得や目に見える結果が得られる資格の取得を重視する傾向がうかがえます。一定の経験を積んだ30代でも基本的なビジネススキル向上は求められているものの、専門的なスキルや知識がより強く求められていることがわかります。
●希望実現のために行動をしている人は、若手社会人の約半数
仕事に関する自身の希望を実現するために何かが必要だと回答した方に「現在、仕事に関する自身の希望を実現するために何か行動をしているか」を尋ねたところ、「はい」が51.8%という結果になりました。
また、年代別調査結果を見ると、20代では「行動している人」の割合は45.4%で「行動していない人」が「行動している人」を上回っていました。一方で、30代では「行動している方」の割合は53.5%で「行動している人」の割合が多くなっていました。
●希望を実現するための行動ができない理由、「時間が確保できない」「何をどう行ったらいいかがわからない」が4割以上
「現在、仕事に関する自身の希望を実現するため何か行動をしているか」という設問に「いいえ」と回答した方に対して、行動をしていない、もしくは行動ができない理由を聞いたところ、1位が「時間が確保できない」で46.0%、2位が「何を行って良いかわからない」で41.9%、3位が「どういう手段が良いかわからない」で37.1%という結果となりました。これらの上位3項目は、20代・30代いずれにおいても上位となりました。
この結果から、希望を実現するために行動を起こす際に、「時間」だけでなく「何をどのようにすればよいかわからない」ことも大きな障害となっていることがわかりました。
●まとめ
今回の調査から、20~30代のビジネスパーソンの半数以上が「キャリアアップ」を「年収が上がること」と捉えていることがわかりました。また、年代が上がるにつれて、「会社内での職位が上がること」や「新しいスキルや知識の習得」をキャリアアップと考える人の割合が高くなる傾向も見られました。さらに、20~30代のビジネスパーソンの約46%がキャリアアップを希望していないものの、20代より30代の方が比較的意欲が高い傾向があることも明らかになりました。
また、20~30代のビジネスパーソンが仕事に関して、今後5年以内に最も実現したいと考えているのは「給与が上がること」であり、仕事の希望を実現するためには「スキルの向上」を重視する人が多いことがわかりました。さらに、仕事に関する目標達成に向けて何らかの行動を起こしている人の割合は約半数で、年齢を重ねるにつれて行動を起こす人の割合も増えるという傾向がうかがえます。
一方、仕事の希望を実現するために行動を起こせない主な要因は、「時間が確保できないこと」や「何をどう行ったらよいかがわからないこと」という結果でした。
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<調査概要>
調査期間:2024年9月19日~9月20日
調査方法:インターネット調査
調査対象:ホワイトカラーの職種*1に就く20代~30代の正社員
調査人数:332名
*1ホワイトカラーの職種:営業職、経理職、総務職、事務職など
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社グロービス /11月26日発表・同社プレスリリースより転載)