「企業における従業員満足度調査の実施状況」を発表
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:塚本 良江、以下NTTコム オンライン)は、「企業における従業員満足度調査の実施状況」について調査を行いました。
本調査では、従業員満足度調査(以下、ES調査)について、企業の担当者が直近3年間でどのように実施し、効果や課題を認識しているか、未実施企業の今後の実施意向、大企業と中小企業との違いなどをレポートします。
1.直近3年以内のES調査実施は約7割、新型コロナウイルス感染拡大後の導入・見直しが多数
企業の担当者における直近3年以内のES調査実施率が69%、継続意向が87%とともに高く、実施企業の3割が新型コロナウイルス感染拡大後に導入し、4割以上が調査内容の見直しを行ったことがわかりました。
満足度が高い一方、実施企業の今後の課題は、「分析が不十分」、「施策の優先順位がつけられない」、「調査設計の専門スキルが不足」など、調査結果の利活用に改善の余地があることが窺われます。
2.ES調査の未実施企業であっても今後の実施意向は高く、4割以上が予定または検討中
ES調査を未実施と回答した企業担当者は全体の26.6%を占めるが、今後の実施意向においては、「実施予定がある」が6.8%、「実施を検討している」が35.3%と、あわせて42.1%が実施予定または検討中としており、今後もES調査の実施は増える傾向にあるといえます。
3.ES調査の実務上の課題は、的確な分析や専門スキルと施策の優先順位づけ
ES調査実施における課題として、アンケート結果の分析、調査設計の専門スキル不足、有効な人事施策の優先順位の検討などがあげられており、人事施策活用・反映など、調査結果の利活用に改善の余地がある様子が浮かび上がりました。
4.ES調査を導入した中小企業は増加した一方、効果の理解や予算、リソースがハードルに
ES調査実施企業のうち従業員100名以下の企業担当者では、新型コロナ感染拡大以降初めて調査を実施したと回答した割合が4割を超え、新型コロナ感染拡大を契機にES調査の導入が進んだことがわかりました。
また、ES調査・非経験者の非実施理由として、「効果が得られるか疑問だから」、「予算がないから」のほか、「調査を担当できる人がない」などのリソース不足が挙がり、ES調査をいかに効率的、効果的に行うかが課題の一つであるといえます。
<調査結果のポイント>
■従業員満足度調査・従業員意識調査の直近3年以内実施率は69.2%。そのうち86.6%に継続意向が見られる。中小企業では非実施率が高いが、非実施企業担当者の4割以上が実施を予定、検討している。
企業の「従業員満足度調査・従業員意識調査」(以下、ES調査)担当者に訊いたES調査の3年以内の実施率は69.2%だった。企業規模別でみると、従業員101名以上の企業では実施率が7割を超えるが、従業員100名以下の中小企業においては非実施率が高く、企業規模により実施率の違いが見られる。
実施企業担当者の86.6%には継続意向があり、また非実施企業担当者の4割以上が実施を予定、検討している。
■ES調査を実施した企業担当者の3割が新型コロナ感染拡大以降に初めてES調査を実施。
新型コロナ感染拡大以降のES調査について訊ねたところ、回答者全体の30%が「初めて調査を実施した」と回答した。100名以下の企業担当者では4割を超え、新型コロナ感染拡大を契機に、特に中小企業で新たなES調査の導入が進んだことが伺える。
一方で、101名以上の企業担当者は、調査方法や設問内容の見直しを行っており、既にES調査を導入していた企業が、新型コロナ感染拡大以降の働き方の変化に対応した調査を実施しているといえる。
■ES調査の各工程には概ね満足。ただし、調査の実施自体の満足度に比べると、調査結果の利活用に対する満足度は伸び悩み。
ES調査の満足度で最も高かったのは、「調査対象者の範囲(役職、組織など)」で91.6%。一方で満足度が最も低かったのは、「調査結果の施策への反映度」で71.1%だった。調査目的の達成度や調査結果の施策への反映度等、調査結果の利活用の満足度は7割を超えるが、調査の企画・実施の満足度に比べると低い。
■ES調査の課題は、「結果の分析・活用」。
ES調査実施企業担当者(3年以内)のES調査課題は、高い順に、「アンケート結果の分析が不十分」(53.3%)、「有効な人事施策の優先順位の検討材料として活用できていない」(47.3%)、「自社内で、調査や設問設計の専門スキルが不足している」(41.5%)となった。調査の実施自体よりも、調査の分析や、結果の活用等、調査後の専門的な工程を課題とする割合が高くなった。
■ES調査を実施しない理由は、実施効果への疑問やコスト。
ES調査・非実施企業担当者の非実施理由は、「効果が得られるか疑問だから」が最も高く29.5%だった。次いで、「予算がないから」25.2%、「自社には必要のない調査だから」19.9%と続く。「調査がどのようなものかわからない」「調査の方法がわからない」などの調査理解、「調査を担当できる人がない」「調査を実施する時間的な余裕がない」などのリソース不足を挙げる割合は15%前後となった。
「効果の実感できる調査」「コスト」がES調査の導入にあたってのポイントとなりそうだ。
<調査概要>
1.調査対象 :「NTTコム リサーチ」登録モニター
2.調査方法 :非公開型インターネットアンケート
3.調査期間 :令和5年1月30日(月)~31日(火)
4.有効回答者数 :540名
5.回答者条件 :20歳以上の全国男女
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社 / 4月4日発表・同社プレスリリースより転載)