1on1に関する意識調査
Googleで取り入れられている目標管理手法「OKR」導入をサポートするクラウドサービス「Resily」を提供するResily株式会社(本社:東京都千代田区 代表取締役:堀江真弘、以下、Resily)は、企業のマネージャー層を対象に、「1on1」(上司と部下が1対1で行う定期的な面談)についてのアンケート調査を実施しました。
■ 1on1に必要性を感じるか
1on1を行っている企業のマネージャー・管理職・役員は必要性を感じているのか、質問しました。(複数選択)
Q:1on1の面談に必要性を感じますか?
・感じる:88.0%
・感じない:12.0%
Q.どんな効果を期待していますか?に対する回答の一部
「コミュニケーション強化とメンバーのモチベーション向上」
「仕事の方向性と会社理念との整合性の確認」
【Resily コンサルタントのコメント】
1on1の必要性は9割近くとなっており、すでに1on1というコミュニケーション手段は一般化した状況と考えられます。期待する効果は、コロナ禍におけるリモート環境、働き方の変化など1on1を設定することで対話の機会を創出するために活用されている印象です。
■1on1に関する悩み
1on1を行う際に、どのようなことに困っているのか、調査しました。(複数回答)
「あてはまるものがない」以外を選択した方が66.4%という結果になりました。
Q.1on1の面談を行うとき、どのようなことに困っていますか?
・1on1で話した内容を業務に活かせていない:35.3%
・あてはまるものがない:33.6%
・何について話すべきかわからない(話題がない、目的があいまいなど):29.4%
・どうやって話すべきかわからない(トークスキルに自信がないなど):28.9%
Q.1on1の面談で悩んでいることを教えてください。に対する回答の一部
「事前準備が大変です。これを怠ると話がふんわり終わってしまいます」
「会社が望むことと本人が望むことが一致しない時、会社が望むことが理解できない時、本人のやる気を引き出せない時に悩みます」
【Resily コンサルタントのコメント】
実際に1on1を実施している場合の悩みを見ると、うまく1on1の機会を活かせていないことが分かります。話題に困ったり、内容を業務に活かせないなど、導入時のモデルケースが維持され「自分たちの1on1」へとアレンジして定着させる手前の試行錯誤のフェーズを脱却できていないことが推察されます。原因としては制度設計が十分でない可能性があり、改めて制度の目的を確認し、運用実態を考慮して改善を検討できるタイミングに来ているのかもしれません。
■1on1によって成果を感じたか
1on1を行うことで、どんな成果があったのでしょうか。
Q:1on1の面談による成果を感じますか?
・1on1の成果を感じる:60.7%
・感じない:20.9%
・わからない:18.4%
Q.どのようなときに1on1の面談の成果を感じましたか?に対する回答の一部
「全体ミーティングの際に、部下が1on1で話した内容を引用して他のメンバーへ発信や共有をしてくれたとき」
「部下の目標が明確になり、それを達成してくれたとき」
【Resily コンサルタントのコメント】
6割が成果を実感しており、部下の行動変容が促される機会にもなっているようです。4割の成果を感じていない場合との違いが、制度設計と運用改善のヒントになると考えられます。
成果を実感している場合、1on1が、「何をすべきか」「それをどう実現するか」を2名で集中して整理する機会になっていると思われます。その結果として行動が促されるのではないでしょうか。1on1の場合、何を話すかは現場任せという話も聞きます。ガイドラインが無いと業務のこと、キャリア相談、業務外のこと等、テーマが場当たり的であったり、1on1の期待する成果や目的が曖昧になってしまうため、改めて目的とガイドラインを整理すると成果を感じやすくなるかもしれません。
■ 1on1管理ツールを導入したことがある?
1on1を管理するツールの導入経験と、使った感想について調査しました。
Q.1on1の面談の管理ツールを導入したことがありますか?(ツールとは、スプレッドシート、エクセル、ビデオ通話、チャットツールなどを除く、1on1の面談専用管理ツールを指します)
・導入したことがない:52.5%
・導入したことがあり、今も利用している:33.4%
・導入したが今は利用していない:10.4%
・わからない:3.8%
Q.導入したことがある方は、ツールを活用できていますか?
・活用できている:82.4%
・活用できていない:17.6%
Q.1on1ツールを使ってよかったと感じたことは?に対する回答の一部
「面談内容がしっかり記録に残り、次回以後の面談や評価、フィードバックに説得力があり役立ちます」
「後で上層部に報告する際にどうすれば改善できるか等、対策を立てやすい」
「物事を聞く順番がわかる」
Q.どんな場面で活用できていないと思いますか?に対する回答の一部
「データベース化出来ていないから、誰に何を伝えたのかを多くの人数分覚えておく事ができない」
「人事が使えというから記録に残しているが振り返ることがない」
【Resily コンサルタントのコメント】
専用管理ツールの利用が3割と、徐々に普及していることが分かります。さらに、その導入効果も8割の方が活用できており、円滑に1on1を運用されているようです。
一方で5割の方は、専用ツールを利用したことが無く、専用ではないツールを活用していると考えられます。1on1の準備主体が上司になるか、部下になるかの違いはありますが、仮に上司が準備主体となると部下全員分を管理しなければならず、負荷が増えます。専用ツールは負荷を軽減させる設計となっているため、現場の負荷状況によっては積極的に導入を検討されると良いでしょう。
【調査概要】
調査方法:インターネットによるアンケート
調査対象:企業のマネージャー・管理職・役員
回答者数:441名
男女比率:男性87.5% 女性12.5%
調査期間:2022年3月22日〜3月29日
【回答者の属性】
今回は、月に1回以上1on1を実施しているさまざまな業種のマネージャー層、役員層にご回答頂きました。ここでの1on1には、人事評価面談は含みません。
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(Resily株式会社 / 8月29日発表・同社プレスリリースより転載)