労働経済動向調査(令和4年5月)
生産・売上額等判断D.I.は、11 ポイント上昇して3期ぶりのプラス
厚生労働省では、このほど、労働経済動向調査(令和4年5月)の結果を取りまとめましたので、公表します。
「労働経済動向調査」は、景気の変動が雇用などに及ぼしている影響や今後の見通しについて調査し、労働経済の変化や問題点を把握することを目的に、四半期ごとに実施しています。また、今回は特別項目として、「令和5年新規学卒者の採用計画等」についても調査しています。
本調査は、令和4年5月1日現在の状況について、主要産業の規模 30 人以上の民営事業所のうちから 5,780 事業所を抽出して調査を行い、2,888 事業所(うち有効回答2,827 事業所、有効回答率48.9%)から回答を得ています。
【調査結果のポイント】
1 生産・売上額等判断D.I.は、11 ポイント上昇して3期ぶりのプラス(令和4年4~6月実績見込)
(1) 生産・売上額等判断D.I.(「増加」-「減少」) (注1)
・調査産業計:プラス 11 ポイント(前期実績見込:0 ポイント)
・産業別:「宿泊業,飲食サービス業」(+30)、「製造業」(+17)、「情報通信業」(+15)などでプラスとなる一方、「学術研究,専門技術サービス業」(△5)、「金融業,保険業」(△4)などでマイナス
(2) 所定外労働時間判断D.I. (「増加」-「減少」)(注1)
・調査産業計:プラス7ポイント(前期実績見込:プラス6ポイント)
・産業別:「宿泊業,飲食サービス業」(+30)などでプラスとなる一方、「生活関連サービス業,娯楽業」(△3)などでマイナス
(3) 雇用判断D.I. (「増加」-「減少」) (注1)
・調査産業計:正社員等雇用 プラス 1 ポイント、パートタイム雇用 マイナス 1 ポイント
・産業別:正社員等雇用 「サービス業(他に分類されないもの)」(+15)などでプラス、パートタイム雇用 「不動産業,物品賃貸業」(△5)などでマイナス
2 正社員等、パートタイム労働者ともに、「不足」とする事業所割合が引き続き多い(令和4年5月1日現在)
○ 労働者過不足判断D.I. (「不足」-「過剰」) (注1)
・正社員等労働者(調査産業計):プラス 37 ポイント(44 期連続で不足超過)
・パートタイム労働者(調査産業計):プラス 28 ポイント(51 期連続で不足超過)
3 令和5年新規学卒者(注2)の採用予定者数を「増加」とする事業所割合は、各学歴で前年を上回った(令和4年5月1日現在)
○ 令和5年新規学卒者の採用予定者数を「増加」とする事業所の割合は、「高校卒」22%(19%)、「高専・短大卒」14%(11%)、「大学卒(文科系)」17%(14%)、「大学卒(理科系)」19%(16%)、「大学院卒」11%(9%)、「専修学校卒」12%(10%)と各学歴で前年を上回った。
(注1) 「D.I.(Diffusion Index:ディフュージョン・インデックス)」とは、変化の方向性を表す指標である。
(1) 「生産・売上額等判断D.I.」、「所定外労働時間判断D.I.」、「雇用判断D.I.」は、当該期(間末)を前期(間末)と比べて「増加」と回答した事業所の割合から「減少」と回答した事業所の割合を差し引いた値である。なお、これらの値には季節による変動があるため、季節調整(注3)を行っている。
これらの判断D.I.がプラスであれば、前期(間末)よりも増加させた事業所が多いことを示す。
(2) 「労働者過不足判断D.I.」は、調査時点において、労働者が「不足」と回答した事業所の割合から「過剰」と回答した事業所の割合を差し引いた値である。
この判断D.I.がプラスであれば、人手不足と感じている事業所が多いことを示す。
(注2) 「令和5年新規学卒者」とは、令和5年3月卒業予定者、又は概ね卒業後1年以内の者を令和5年3月卒業予定者とほぼ同等の条件で令和5年度に採用する者をいう。
(注3) 令和3年2月調査より「生産・売上額等」、「所定外労働時間」、「雇用」の判断D.I.の季節調整を、センサス局法X-12-ARIMA の中の X-11 オプションSeasonalmaS3×1 から X-11 コマンドによる選定結果(Seasonalma=MSR)に変更している。
令和4年2月調査以降に公表の季節調整値は、令和3年11 月調査までの結果に基づき過去に遡って改定しため、令和3年11 月調査以前の公表値と異なっている。
【照会先】
政策統括官付参事官付雇用・賃金福祉統計室
統計管理官 野口 智明
室 長 補 佐 野仲 さゆり
労働経済第一係
(代表電話) 03(5253)1111(内線7622)
(直通電話) 03(3595)3145
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(厚生労働省 / 6月23日発表・報道発表より転載)