週休3日制の意識調査
週休3日制、「収入が減るなら利用したくない」が約8割で、収入減少への不安が大きい。給料と休み、どちらかを選ぶとしたら、20代・30代は「休み」、40代・50代は「給料」
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)が運営する総合転職情報サイト『マイナビ転職』は、正社員男女800名を対象に行った「週休3日制の意識調査」の結果を発表しました。本調査では、週休3日制の利用意向、週休3日制に対する不安や期待、休みと仕事満足度の関係、仕事選びにおける休みの重要性などが明らかになりました。
≪TOPICS≫
◆ 週休3日制の利用意向について、「収入が減るなら利用したくない」が78.5%。休みが増えることへの期待よりも、収入減への不安が色濃く見られる
◆ 今よりも休みが増えた場合、仕事へ与える変化は「収入が減りそう」(35.0%)、「効率的に仕事を進めるよう努力しそう」(26.5%)
◆ 6割が今の職場で週休3日制は「不可能」。年収が高い層や若い年代ほど「可能」という回答が多い
◆ 週休が多い人ほど仕事満足度が高い傾向に。休みと給料どちらかを選ぶとしたら、20~30代では「休み」、40~50代では「給料」の割合が高い
【調査結果の概要】
- 週休3日制の利用意向について、勤務日数の減少に併せて収入も減少する場合、週休3日制を「利用したくない」が約8割(78.5%)に達した。一方、収入は変わらず1日当たりの労働時間が増える場合、「利用したい」と回答したのは約半数(46.1%)、1日の労働時間も収入も変わらない場合は「利用したい」が8割(77.9%)となった。週休3日制の利用意向には、収入の減少が大きく影響することが分かった。
- 週休3日制に限らず、今より休みが増えたときに想定される仕事への影響を尋ねると、「収入が減りそう」が最も多く(35.0%)、「効率的に仕事を進めるよう努力しそう」(26.5%)、「長く働き続けられそう」(25.3%)が続いた。前述の結果と同様に、休みが増えることに対しては仕事への好影響よりも、収入減少に対する不安感が大きいことがうかがえる。
- 今の職場で週休3日制は可能かについて、「不可能」(「どちらかというと」を含む)と回答した人は60.1%で、「可能」(39.9%)を約20pt上回った。不可能と思う理由を自由回答で聞くと、「仕事量が多いから」や「人手不足」の意見が多く、他には「仕事内容的に難しい」や「属人的業務があるため」など職種や業務内容による理由もみられた。また、年収が高い層や若い年代ほど「可能」の回答が多かった。
- 仕事の満足度と週休の関連性について、週休が多い人ほど仕事満足度が高い傾向にある。また「給料は高いが休みは少ない」「給料は少ないが休みが多い」どちらがよいか聞くと、全体では“休み重視”“給与重視”が半数ずつで拮抗しているが(給料は高いが休みは少ない:50.1%、給料は少ないが休みが多い:49.9%)、年代別に見ると20~30代では「休み」、40~50代では「給料」を重視する割合が高かった。若年層ほど休みを重視しており、若手社員のエンゲージメント向上において「休み」は大切な要素であることが分かった。
【総評】
一部の企業で導入が見られ始めた「週休3日制」。企業側としては、子育て世代や介護世代の離職の防止、余暇時間増加による社員のスキルアップなどを期待する声が聞かれますが、働き手の意識としては、収入減少への危機感が顕著にうかがえる結果となりました。
とはいえ、休みの多さと仕事満足度や生活満足度はある程度比例するという一面も明らかになり、人材を定着させるという観点では、社員のライフステージやモチベーションに合わせて、週休日数を選択可能にするというのも一つの方法かもしれません。
ただし、週休3日制が難しい理由として「人手不足」が一定数あがったことから、導入する際は、業務の効率化や自動化、社員間で不公平感が生じないようにする配慮なども、併せて検討する必要がありそうです。(『マイナビ転職』編集長 荻田泰夫)
【調査概要】マイナビ転職『週休3日制の意識調査』
調査期間:2021年12月24日(金)~12月27日(月)
調査方法:正規雇用者を対象にWEB調査を実施
有効回答数:800名(内訳:20~50代 各年代200名)
※グラフの内訳は端数四捨五入の関係で合計数値と合わない場合があります
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社マイナビ/2月14日発表・同社プレスリリースより転載)