人手不足に対する企業の動向調査(2021年4月)
企業の37.2%が正社員不足
~ 不足感は、前年同月から増加も新型コロナ前より和らぐ ~
2021年4月は、まん延防止等重点措置の適用と3回目の緊急事態宣言が発出され、制約のあるなかで経済活動が行われた。そのようななか、企業の動向には二極化が表れており、堅調な回復から人手が不足している企業がある一方で、依然として雇用継続に苦慮している企業もある。また、人員整理や副業・兼業の広がりから人材の流動化が生じており、さまざまな業種で優秀な人材確保に向けた動きが徐々にみられている。
そこで、帝国データバンクは人手不足に対する企業の見解について調査を実施した。本調査は、TDB景気動向調査2021年4月調査とともに行った。
※調査期間は2021年4月16日~30日、調査対象は全国2万3,707社で、有効回答企業数は1万1,003社(回答率46.4%)。なお、雇用の過不足状況に関する調査は2006年5月より毎月実施しており、今回は2021年4月の結果をもとに取りまとめた
※本調査の詳細なデータは景気動向オンラインに掲載している
<調査結果>
- 正社員が不足している企業は37.2%(前年同月比6.2ポイント増、2年前比13.1ポイント減)となった。1回目の緊急事態宣言の最中であった1年前と比較すると人手不足割合は増加しているものの、新型コロナウイルスの影響を受けていない2年前からは10ポイント以上も下回った。業種別では、「メンテナンス・警備・検査」と「教育サービス」(ともに55.6%)が最も高かった。以下、「建設」(54.5%)、「情報サービス」(54.1%)、「農・林・水産」(53.5%)、「自動車・同部品小売」(50.0%)が5割台で上位に並んだ
- 非正社員では、企業の20.6%(同4.0ポイント増、同11.2ポイント減)となった。業種別では、「飲食店」が50.0%となり唯一5割台でトップとなるものの、2年前(78.6%)と比較すると、人手不足の割合は大幅に低下している。次いで、「教育サービス」(46.2%)、「各種商品小売」(45.2%)、「メンテナンス・警備・検査」(42.8%)が4割台で続いた
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(株式会社帝国データバンク / 5月26日発表・同社プレスリリースより転載)
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