マイナビ転職、「2020年新入社員の意識調査」を発表
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:中川信行)が運営する総合転職情報サイト『マイナビ転職』は、2020年に新卒入社した男女(新入社員)800名を対象に行った「2020年新入社員の意識調査」の結果を発表しました。今回は、コロナ禍で入社した新入社員に対して会社への満足度や勤続予定年数、抱えている悩みなどについて調査しました。
≪TOPICS≫
◆新入社員が入社した会社で働く予定年数は、「3年以内」が約3割、「10年以内」が半数以上に
「定年まで」と回答した新入社員は2割を切る
◆会社のコロナ対応への満足度が低い新入社員の約5割が「3年以内に退職予定」と回答。
コロナ対応の満足度が高い新入社員に比べて約3倍
◆テレワーク利用者は、非利用者に比べ人間関係の希薄さへの不安や悩みを持つ割合が高い
◆新入社員の6割以上は、上司や先輩との雑談を望む結果に
【調査結果の概要】
新型コロナウイルスの影響を大きく受けた2020年の新入社員の勤続予定年数は、「3年以内」という回答が28.0%で、昨年5月の調査に比べ5.9pt増加した。「10年以内」と回答した割合は50.3%と半数を超え、「定年まで」は17.9%(昨年5月調査比3.9pt減)となり2割を切った。
会社のコロナ対応に不満がある社員の50.8%が、新卒で入社した会社を3年以内に退職する予定と回答し、コロナ対応に満足している社員の約2.7倍となった。企業のコロナ対応が、新入社員の勤続予定年数に大きな影響を及ぼすことがわかった。
入社後から緊急事態宣言解除までに週1以上在宅・テレワークを利用した新入社員(テレワーク利用者)の割合は56.5%で半数を超えた。テレワーク利用者と非利用者を「対人関係に関する悩み」で比較すると、「会う機会が少なく、ほかの社員の人となりが分からないため、コミュニケーションがしにくい」と答えたテレワーク利用者が17.5%、非利用者が5.8%だった。さらに「つきあい・交流が少ない」と感じたテレワーク利用者が20.1%に対した一方、非利用者は10.3%にとどまり、テレワーク利用者は人間関係の希薄さからくる不安や悩みを持つ割合が高い結果となった。
新入社員が「会社や上司・先輩にやってもらってよかったこと、これからやってもらいたいこと」として、「話しかけてもらえる・雑談してくれる」が62.5%、「OJT(実務を通じての教育)」が45.3%となり、コミュニケーションの機会を望んでいる様子が見られた。
【総評】
2020年の新入社員は新型コロナウイルスの影響で、入社式や研修が中止あるいはオンラインで実施され、特殊な環境下で社会人としての第一歩を踏み出すことになりました。自宅待機や、いきなりのテレワークなどで職場のコミュニケーションに壁を感じていることが調査の結果から伺えます。受け入れる側の上司や先輩ですら慣れない状況下で、新社会人の不安の大きさたるや、想像に難くありません。新社会人の定着・成長には例年以上の手厚いケアが必要でしょう。
また、新型コロナウイルスに対する安全対策が、勤続予定年数に影響するという興味深い結果も見られました。テレワークの導入が困難であっても、「できる限りの取り組みをしている」「社員の安全を考えている」という姿勢が社員に伝われば、会社に対する評価はプラスになります。
ニューノーマルな社会においては、福利厚生や評価制度の充実に加えて、いかに社員の安全を考えるかが人材を惹きつけるポイントになるでしょう。
『マイナビ転職』編集長 荻田泰夫
【調査概要】マイナビ転職『2020年新入社員の意識調査』
調査期間:2020年7月31日(金)~8月3日(月)
調査方法:2020年卒の新入社員を対象にWEB調査を実施
有効回答数:800名(内訳:22歳~23歳の男性400名、女性400名)
※グラフの内訳は端数四捨五入の関係で合計数値と合わない場合があります
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(株式会社マイナビ / 9月24日発表・同社プレスリリースより転載)