従業員規模5人以上の事業所に雇用されている障害者数は82万1,000人~平成30年度障害者雇用実態調査の結果を公表します(厚生労働省)
厚生労働省では、このほど、平成30(2018)年6月に実施した「平成30年度障害者雇用実態調査」の結果を取りまとめましたので、公表します。
この調査は、民営事業所における障害者の雇用の実態を把握し、今後の障害者の雇用施策の検討や立案に役立てることを目的に、5年ごとに実施しています。今回初めて、発達障害者についても他の障害と同様の調査を行いました。
調査は、常用労働者5人以上を雇用する民営事業所のうち、無作為に抽出した約9,200事業所が対象です。
回収数は、6,181事業所(回収率67.2%)でした。
【調査結果の主なポイント】
○従業員規模5人以上の事業所に雇用されている障害者数は82万1,000人。
内訳は、身体障害者が42万3,000人、知的障害者が18万9,000人、精神障害者が20万人、発達障害者が3万9,000人。
※ 以下注)にあるとおり、平成30年度調査では、重複障害のある者をそれぞれの障害に重複して計上しているため、身体障害者、知的障害者、精神障害者、発達障害者の合計と調査対象となった事業所に雇用されている全障害者数は一致しない。
また、平成30年度調査は平成25年度調査と実施方法が異なるため、調査結果をそのまま比較することはできないが、精神障害者の雇用者数が大幅に増加(前回4万8,000人)したことが特徴。
○雇用されている精神障害者のうち、週所定労働時間20時間以上30時間未満の割合は39.7%、20時間未満の割合は13.0%であった。また、正社員の割合は25.5%であった。
○ 雇用している障害者への事業主の配慮事項としては、知的障害者、精神障害者及び発達障害者において、「短時間勤務等勤務時間の配慮」が最も多かった(知的障害者では57.6%、精神障害者では70.8%、発達障害者では76.8%)。
注)平成30年度調査は、以下の点において平成25年度調査と実施方法が異なるため、平成25年度調査結果とそのまま比較することはできません。
・重複障害の取扱いの変更
平成25年度調査では、重複障害のある者については、いずれかの障害に寄せて(知的障害と他の障害の重複障害のある者は知的障害者とする等)計上していましたが、それぞれの障害について把握する方がより詳細なデータとなり、施策に活かせるため、平成30年度調査では、それぞれの障害に重複して計上し各項目の分析を行っています(例:身体障害と知的障害の重複障害のある者は、身体障害、知的障害それぞれに、精神障害と発達障害の重複障害のある者(うつ病と広汎性発達障害の重複のある者など)は、精神障害、発達障害それぞれに計上して集計)。従って、平成30年度調査では、身体障害者、知的障害者、精神障害者、発達障害者の合計と調査対象となった事業所に雇用されている全障害者数は一致しません。
・発達障害者
平成25年度調査では、発達障害者のうち精神障害者保健福祉手帳を所持している者が精神障害者の障害種別として把握されていましたが、精神障害者保健福祉手帳を所持していない発達障害者(精神科医の診断により発達障害を確認している者)は調査の対象に含まれていませんでした。平成30年度調査では、発達障害のみにより精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている者は発達障害者の障害種別とするとともに、精神障害者保健福祉手帳を所持していない発達障害者(精神科医の診断により発達障害を確認している者)も調査の対象としています。
・調査の概要・調査結果の概要(別添)[PDF形式:1.1MB]
【照会先】
職業安定局
障害者雇用対策課地域就労支援室
室 長 澤口 浩司
室長補佐 根本 友之
(代表電話) 03 (5253) 1111
(内線)5837
(直通電話) 03 (3502) 6780
◆詳しくはこちらをご覧ください。
(厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/index.html /6月25日発表・報道発表より転載)