企業がOFF-JTに支出した費用の労働者一人当たりの平均額は1.4万円と前回より減少。OFF-JTを正社員に対して実施した事業所は75.7%~平成30年度「能力開発基本調査」(厚生労働省)
厚生労働省では、このほど、平成30年度「能力開発基本調査」の結果を取りまとめましたので、公表します。
「能力開発基本調査」は、国内の企業・事業所と労働者の能力開発の実態を明らかにすることを目的に、平成13年度から実施しています。
この調査は、企業の教育訓練費用などを調べる「企業調査」、事業所の教育訓練状況などを調べる「事業所調査」、労働者の能力開発状況などを調べる「個人調査」で構成されています。
「企業調査」と「事業所調査」は、常用労働者30人以上を雇用している企業・事業所、そして「個人調査」は、調査対象事業所に属している労働者を対象に実施しています。
今回の調査対象数は、「企業調査」が7,345企業、「事業所調査」が7,176事業所、「個人調査」が23,016人で、有効回答率は、「企業調査」が57.6%、「事業所調査」が65.5%、「個人調査」が54.1%でした。
これらの調査結果の詳細は、別添の参考1をご参照ください。
【企業調査】
- 教育訓練費用(OFF-JT費用や自己啓発支援費用)を支出した企業は56.1%。
- 企業のOFF-JT費用の労働者一人当たり平均額は1.4万円(前回1.7万円)、自己啓発支援費用の労働者一人当たり平均額は0.3万円 (前回0.4万円)。
- 事業内能力開発計画の作成、職業能力開発推進者の選任を行っている企業は概ね4社に1社。
【事業所調査】
- OFF-JTを正社員に対して実施した事業所は75.7%(前回75.4%)、正社員以外に対して実施した事業所は40.4%(前回38.6%)。
- 計画的なOJTを正社員に実施した事業所は62.9%(前回63.3%)、正社員以外に対して実施した事業所は28.3%(前回30.1%)。
- キャリアコンサルティングのしくみを正社員に対して導入している事業所は44.0%(前回38.1%)、正社員以外に対して導入している事業所は28.0%(前回26.6%)。
【個人調査】
- OFF-JTを受講した労働者は35.2%。OFF-JTの受講率は正社員(45.1%)が正社員以外(18.1%)より高く、男性(43.6%)が女性(25.6%)よりも高い。最終学歴別では「中学・高等学校・中等教育学校」(26.4%)に対して「大学卒以上」(38.6~61.8%)が高い。
- 自己啓発を実施した労働者は35.1%。自己啓発の実施率は正社員(44.6%)が正社員以外(18.9%)より高く、男性(42.9%)が女性(26.4%)よりも高い。最終学歴別では、「中学・高等学校・中等教育学校」(24.2%)に対して「大学卒以上」(47.2%~71.4%)が高い。
【照会先】
人材開発統括官付参事官(人材開発政策担当)付政策企画室
室長 立石 祐子
雇用管理改善分析官 亀島 哲
職業能力開発指導官 田井 裕貴
(代表電話) 03(5253)1111(内線5601)
(直通電話) 03(3595)3377
◆ 詳しくはこちらをご覧ください。
(厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp// 3月29日発表・報道発表より転載)