教育予算、実績額が3年連続で増加。階層別研修の実施率は「新入社員教育」がトップで91.4%。研修内製化に取り組んでいる企業は69.3%~『2018年度(第42回)教育研修費用の実態調査』:産労総合研究所
人事労務分野の情報機関である産労総合研究所(代表・平盛之)は、このたび「2018年度(第42回)教育研修費用の実態調査」を実施しました。本調査は1976(昭和51)年より実施しており、今回で42回目となります。
調査回答企業における教育研修費用総額は、2017年度の予算額および実績額、2018年度の予算額が、前回調査と比較すると、いずれも3年連続で増加した。従業員1人当たり額も、前回を上回っている。
また、今回初めて「女性社員教育における出産・育児期の配慮」について調査した。出産・育児期の女性社員に対して、教育研修を受講しやすくなるような施策を行っているかについてたずねたところ、「制度として取り組んでいる」企業9.4%、「個別に対応している」企業46.8%で、何かしらの配慮をしている企業は5割を超える結果となった。
そのほか、「研修内製化への取組状況」についても、2015年度以来3年ぶりに調査した。
<主なポイント>
(1)教育研修費用総額と従業員1人当たりの教育研修費用
教育研修費用総額の2017年度の予算額は7,703万円、実績額は6,733万円、2018年度の予算額は8,017万円で、前回調査と比較すると、いずれも3年連続で増加。
従業員1人当たりの2017年度実績額は38,752円で、前回調査より1,575円アップ。2018年度予算額は47,138円。
(2)教育予算の増減状況
教育予算の対前年度比をみると、「増加」した企業が53.0%で前回よりも2.6ポイント増加。平均増加率は24.4%。
(3)各種教育研修の実施状況
「階層別研修」での実施率は、例年どおり「新入社員教育」が最も高く、91.4%。「職種別・目的別研修」では、「OJT指導員教育」の実施率が最多で47.5%。
(4)女性社員教育における出産・育児期の配慮
出産・育児期の女性社員が研修受講する際の配慮の状況は、「制度として取り組んでいる」企業9.4%、「個別に対応している」企業46.8%、「特にしていない」企業43.9%。
(5)研修内製化への取組状況
「内製化に取り組んでいる」企業は69.3%でやや増加。内製化の課題としては、「社内講師となる人材の不足」66.4%、「人材開発部のマンパワー不足」41.4%、「内製化のノウハウ不足」39.8%などがあげられた。
<調査要領>
上場企業および当社会員企業から任意に抽出した約3,000社に対して、2018年6月に調査票を郵送で依頼し142社の回答を得た。
※詳細データは 「企業と人材」2018年10月号(No1068)にて掲載しています。
<本リリースに関する取材などのお問い合わせ>
株式会社産労総合研究所「企業と人材」編集部 担当:石田、黒田、綿貫
TEL 03(5319)3605 MAIL edt-e@sanro.co.jp
◆本調査の図表・詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社産労総合研究所 http://www.e-sanro.net/ /10月1日発表・同社プレスリリースより転載)