18年新入社員の傾向は「積極的で活発な社員が増加」~成長意欲が高く前向きである一方、周囲との連携に課題がある傾向:ファーストキャリア
年間約17,000人の新入社員研修を担当する株式会社ファーストキャリア(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:瀬戸口航、以下「ファーストキャリア」)は、2018年度の新入社員や人事・研修担当者、研修担当講師へのアンケートをもとに「新卒・若手層育成研究所」調査レポートをまとめましたので、その内容をお知らせいたします。
今年の新入社員は、積極的で活発な社員が増えることで、過去5年で大勢を占めた「おとなしくて同調性重視の安心・安全型」と「積極的で自分基準重視の自己偏重型」との2つのタイプへと「二極化」が進んでいる傾向にあることがわかりました。
過去5年のアンケートでは、新入社員の行動特性として、「まじめ素直」「周囲との関係性を築くことが早い」「集団では出過ぎない」という「おとなしくて同調性重視」の傾向が多く見受けられました。2018年度の新入社員を対象にした今年のアンケートでは、「自分の考えを持ち、積極的で発言力がある」「自分の考えに合致しないことに関しては、時に排他的になる」という「積極的で自分基準重視」の傾向が加わり、これまでの「おとなしくて同調性重視」の傾向を持つ新入社員との二極化が進んでいると捉えられます。
また、新入社員へのアンケートでも、本人たちが自覚しているプラス面の項目として、1位「コミュニケーション能力が高い」(60%)、2位「向上心、積極性が高い」(42%)という結果になりました。一方で、マイナス面では「主体性がない、積極性にかける」(46%)、「控え目でおとなしい、内向的、周りに流される」(33%)というプラス面の裏返しのような項目も上がり、「二極化」の傾向を裏付けるものとなりました。
■「積極的で自分基準重視」の傾向が増えてきた時代背景
(1995年生まれの新入社員は、“フルゆとり世代”דスマホネイティブ”)背景として、今年の新入社員の大半を占める95年生まれが、唯一小学校入学~高校卒業までゆとり教育を受けた世代(フルゆとり世代)であり、青年期からのスマートフォンの存在が何かの判断の際の情報収集のしやすさがあったことが考えられます。
■「新卒・若手層育成研究所」研究員の分析結果
今年の新卒は、全ての教育課程で「ほめて伸ばす」「興味関心への没頭を推奨」するゆとり教育を受けた世代です。また、情報を自分基準で瞬時に取捨選択することに慣れているスマホネイティブ世代にあたると同時に、超売り手市場の就職活動の中「評価する立場、選ぶ立場」を強く体感している世代でもあります。このような環境から、近年と比較して、より「自己肯定感」や「自分視点軸」が強まっていると考えられます。
当社、ファーストキャリアが行った新入社員研修の調査結果に基づくと、新入社員の声としては、
- 一層の実践の機会を与えて欲しい
- 自ら考える機会を与えて欲しい
- 自分達の向上心・挑戦心を活かす機会を与えて欲しい
等を望む声が多く見受けられました。
上記のような傾向から、育成する側は、個人の自己肯定感を大切にしながらも少しハードルを上げた目標・役割を与え、同時に内省のサポートを行っていくことが要諦と考えられます。また、「自分視点」だけでなく「相手視点、全体視点」を身につけることの重要性も意識させることが必要と言えます。
【調査概要】
・実施時期:2018年4月~5月
・調査対象:2018年新入社員、人事・研修担当者、研修担当講師
・有効回答数:1,970件
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社ファーストキャリア http://firstcareer.co.jp/ /7月6日発表・同社プレスリリースより転載)