2017年の国内BPOサービス市場規模は前年比4.7%増の7,346億円。2017年~2022年の年間平均成長率は3.6%、2022年市場規模は8,769億円と予測~国内BPOサービス市場予測を発表 :IDC Japan
IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、国内ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)サービス市場予測を発表しました。これによると、2017年の同市場は前年比4.7%増の7,346億円となり、2017年~2022年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は3.6%、2022年の同市場規模は8,769億円と予測しています。
●2017年の国内BPOサービス市場規模は前年比4.7%増の7,346億円
●2017年~2022年の年間平均成長率は3.6%、2022年市場規模は8,769億円と予測
●新旧のテクノロジー/手法を駆使すると共に他ベンダーとも積極的に協業することが重要
2017年の国内BPOサービス市場において、前年比成長率が最も高かったセグメントは人事BPOサービス市場でした。福利厚生の強化を目的とした外部委託への需要に加え、マイナンバー関連のスポット業務なども同市場の拡大に寄与しました。2018年以降、マイナンバー関連業務は落ち着くものの、引き続き福利厚生業務を牽引役として、同市場は好調に推移するであろうとIDCではみています。
カスタマーケアBPOサービス市場においては、チャットやSNSを含むマルチチャネルへの対応や、音声認識技術、コグニティブ/AIシステム、自動化などの活用が進み、業務内容が大きく変化しています。加えて、製造業の企業がe-commerceで自社製品の小売に乗り出すなど、異業種の未経験業務への取り組みも増えており、これらを外部の専門家に委託したいとの需要が同市場の成長を押し上げています。この傾向は2018年以降も続き、同市場は堅調な成長を継続するであろうとIDCではみています。
財務/経理BPOサービス市場では、プロセスの最適化やRPA(Robotic Process Automation)の導入などを伴う、業務改革の一環としてのBPOサービス利用の需要が高まっています。また、複数のバックオフィス系業務と連携させ、より広範囲の効率化/省力化を目指す動きも生じつつあります。人手不足の深刻化を背景に、これらのアプローチが今後同市場を支えていくことになるであろうとIDCではみています。
調達/購買BPOサービス市場では、景気の不透明感に伴うコスト意識の高まりを背景に、全社的な視野でのコスト削減/最適化が遅れている間接材を中心として、ガバナンスを利かせた調達/購買プロセス最適化のニーズが高まっており、これが同市場の成長を押し上げています。2018年以降も同市場は高い成長率を維持するであろうとIDCでは予測しています。
「ますます深刻化する人手不足を背景とし、新しいテクノロジーの普及や、BPOサービスの位置づけの変化などによって、BPOサービスに求められる価値にも変化が訪れつつある。国内BPOサービスベンダーは、BPOサービスを業務改革の一環と捉える動きを受けて、RPAやデータ中心アプローチ(DOA)など新旧のテクノロジー/手法を積極的に駆使すると共に、海外も含め他のベンダーとも積極的に協業していくべきである」とIDC Japan ITサービス シニアマーケットアナリストの吉井 誠一郎は述べています。
今回の発表はIDCが発行したレポート「国内ビジネスプロセスアウトソーシングサービス市場予測、2018年~2022年」(JPJ42856818)にその詳細が報告されています。本レポートでは、国内BPOサービス市場の概況や動向を分析し、四つの「主要共通業務機能(Key Horizontal Business Functions)BPOサービス」についての市場予測を中心にまとめています。
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(IDC Japan 株式会社 http://www.idcjapan.co.jp/ /4月4日発表・同社プレスリリースより転載)