残業時間の上限規制への見解は48%が賛成、40%が反対。経営に「支障が出る」と58%の企業が回答~『企業の「残業規制」意識調査』:エン・ジャパン
人材採用・入社後活躍のエン・ジャパン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:鈴木孝二)が運営する人事担当者向け中途採用支援サイト『エン 人事のミカタ』上でサイトを利用している企業の人事担当者を対象に「残業規制」についてアンケート調査を実施。670社から回答を得ました。以下、概要をご報告します。
<調査結果 概要>
★ 「残業規制」法案の企業認知度は76%。賛成が48%、反対が40%。
★ 残業規制が経営に与える影響、58%の企業が「支障が出る」と回答。
★ 残業規制が業務に与える影響、4割以上の企業が懸念しているのは「隠れ残業の増加」「業務の滞り」。
★ 現状の残業時間は40時間以内が82%、61時間以上は3%。残業発生理由のトップ3は「人員不足」「取引先からの要望」「仕事量の多さ」。
<調査結果詳細>
1:「残業規制」法案の企業認知度は76%。賛成が48%、反対が40%
2018年の国会で審議が続く「働き方改革」法案。その柱の一つである「残業時間の上限規制」について、「内容も含めて知っている」「概要を知っている」と回答した企業は、全体の76%となりました。「残業時間の上限規制」を認知している企業の見解は、「非常に良いと思う」「まあ良いと思う」が48%。逆に「あまり良いと思わない」「良くないと思う」と答えた企業は40%でした。
「残業を減らしたいと思っていても、長年の文化によって変革ができない企業は少なくないと思う。その文化を破壊するためには思い切った規制も有効」(不動産・建設)という賛成意見や、「人を増やさず、仕事量も減らさずで上限ができれば、結局隠れ残業となって社員にしわ寄せが行くと思う」(金融・コンサル)といったサービス残業への懸念の声が見られました。
2:残業規制が経営に与える影響、58%の企業が「支障が出る」と回答
残業規制が施行された場合、経営に「大きな支障が出る」「やや支障が出る」等、何かしらの支障が出ると回答した企業は全体の58%。企業規模別で見ると「300~999名規模」(73%)、業界別では「広告・出版・マスコミ関連」(82%)の企業で、経営に支障が出ると回答する割合が多くなっています。
3:残業規制が業務に与える影響、4割以上の企業が懸念しているのは「隠れ残業の増加」「業務の滞り」
残業規制によって起きる、業務への影響は「業務の持ち帰りなど、隠れ残業の増加」、「業務が回らなくなる」という予測が、同率で43%となりました。次いで「管理職の業務量増大」(34%)です。フリーコメントでも「規制自体に賛意は示すものの、実現は厳しい」「発注元の企業の残業時間が変わらない限り、実現は難しい」というコメントが散見され、企業のホンネが見て取れます。
4:現状の残業時間は40時間以内が82%、61時間以上は3%。残業発生理由のトップ3は「人員不足」「取引先からの要望」「仕事量の多さ」
各社の平均残業時間は40時間以内(「1~20時間」「21~40時間」)が82%でした。残業が発生する主な理由は「人員不足」(53%)、「取引先からの要望(納期など)に応えるため」(52%)、「常に仕事量が多い」(41%)が上位に並びます。
【調査概要】
■調査方法:インターネットによるアンケート
■調査期間:2018年1月31日~2月27日
■回答企業数:『エン 人事のミカタ』を利用している企業670社
<お問い合わせ先>
エン・ジャパン株式会社
広報担当:森本、松田
TEL:03-3342-6590 FAX:03-3342-4507
E-mail:en-press@en-japan.com
◆ 本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(エン・ジャパン株式会社 http://corp.en-japan.com/ / 3月12日発表・同社プレスリリースより転載)