中途採用における応募者の集めにくさが一層顕著に「集めにくかった」企業(43.9%)と「集めやすかった」企業(4.4%)の差が39.5%に拡大~『中途採用実態調査』(2016年度実績):リクルートワークス研究所
株式会社リクルートホールディングス(本社:東京都千代田区、代表取締役社長兼CEO:峰岸真澄)の人と組織に関する研究機関・リクルートワークス研究所では、民間企業における2016年度の中途採用実績に関する調査を行い、結果がまとまりましたので、ご報告 いたします。
2016年度の中途採用実績は前年の1.28人から1.32人へ微増、業種別に傾向分かれる
2016年度の正規社員の中途採用実績は、1社当たり中途採用人数が1.32人と、前年の1.28人から微増している。業種別では、その他サービス業(+27.2%)、不動産業(+25.8%)は増加幅が大きい。一方、運輸業(-17.6%)、卸売業(-10.7%)は対前年増減率が2ケタのマイナスであり、業種により傾向が分かれている
中途採用による人員確保が一層難しい状況に、特に建設業は確保難
2016年度下半期における中途採用で人員を「確保できなかった」と回答した企業は44.3%と、2013年度下半期以降最も高い水準となっている。「確保できた」企業の割合と「確保できなかった」企業の割合の差(「中途採用確保D.I.」)についてみると、不動産業(+46.5%ポイント) 、金融・保険業(+37.7%ポイント)など大幅にプラスの 業種がある一方で、建設業(-21.2%ポイント)などマイナスの業種も存在し、業種ごとの差が顕在化している。応募者の集めやすさについても、「集めにくかった」企業が「集めやすかった」企業を39.5%上回り、前年の水準(36.4%)より差が拡大、応募者の集めにくさが一層顕著となっている。
採用実績の内訳では、中小企業において中途採用・未経験者の比率が高い
中途採用実績の内訳については、300人未満の中小企業においては、新卒採用と比べ中途採用の比率が高い傾向がある。また、中途採用での未経験者の割合については、300人未満の中小企業の方が規模が大きな企業よりも未経験者を採用している割合が高い。従業員規模の大小によって、人員確保のあり方に大きな差が存在することがうかがえる。
<調査概要>
調査目的:全国の民間企業を対象に、正規社員の中途採用における求人動向を明らかにすること。
【2016年下半期調査】
調査対象:従業員規模5人以上の全国の民間企業7,198社
調査項目:2016年度における中途採用状況、2016年度下半期における応募者の集めやすさ・人員確保の状況
調査期間:2017年2月7日~3月15日
回収社数:4,506社(回収率62.6%)ただし、2016年度下半期の中途採用については、該当時期に採用を実施した企業3,128社に限定して集計
回収方法:電話・FAXにて回収
◆ 本調査の詳細は、こちら(PDF)をご覧ください。
(株式会社リクルートホールディングス リクルートワークス研究所 http://www.works-i.com/ /6月30日発表・同社プレスリリースより転載)