女子学生のライフプラン、共働き派が75.4%、将来の「夫」への育児休暇取得希望は8割を超える~キャリタス就活「女子学生の就職活動に関するアンケート調査」(2017年4月発行):ディスコ
株式会社ディスコ(本社:東京都文京区、代表取締役社長:新留正朗)は今春卒業した女子会員モニターを対象に就職活動や就労意識に関するアンケートを実施しました。2016年4月に「女性活躍推進法」が施行されてから約1年経ち、法律の対象企業を中心に、女子学生を積極的に採用する取り組みが進んでいます。女子の就職にはどのような変化がおこっているのかを分析しました。
<主な内容>
1. 就活開始当初の希望業界と入社企業の業界
2. 就活開始当初の希望コース(職掌)と入社企業でのコース
3. 就活開始当初の希望企業規模と入社企業の企業規模
4. 就活中に女性で「よかった」「損した」と思った経験
5. 入社後のキャリアプランについて
6.今後のライフプランについて
<調査結果>(抜粋)
1. 就活開始当初の希望業界と入社企業の業界
就職活動をスタートした当初(3年生の3月頃)に希望していた業界と、実際に入社することになった企業の業界を比較した。当初の希望どおりの業界へ入社した女子学生は6割強(61.1%)。2013年卒者から経年で見てみると、当初希望と同じ業界に就職した割合は年々増加している。売り手市場に加え、女子学生を積極的に採用する企業が増えていることで、希望が通りやすくなっている可能性がある。
2. 就活開始当初の希望コース(職掌)と入社企業でのコース
次に、当初希望と入社企業でのコース(職掌)を比較した。就活スタート当初の希望コース、入社企業でのコース、ともに約7割が「総合職」だった。希望どおりのコースで入社した学生は77.7%に上り、2013年卒者から増加が続いている。業界と同様に、希望を実現する女子学生は増えている。一方、当初希望とは異なる場合でも、就職活動を進めるうちにキャリアへの考えが変わったり、自分の適性を考え直したりしたことで、柔軟にコース変更の判断をした学生も一定数見られた。
■コース(職掌)を変更した理由
○はじめは実家から通えるところを希望していたが、将来を見据えると、一人暮らしで自立をするべきだし給料も高い方が良いと感じたため。(一般職⇒総合職)
○総合職の仕事内容に魅力を感じるようになったため。転勤はしたくなかったので、エリア総合職を希望しました。(一般職⇒エリア総合職)
○総合職は全国転勤があり、当初はそれでもよいと考えていたが、やはり首都圏を離れたくないと思い直した。(総合職⇒一般職)
3. 就活開始当初の希望企業規模と入社企業の企業規模
さらに、企業規模も比較してみたところ、当初「300人未満」の中小企業を希望していた学生は8.6%だが、入社企業では16.0%と倍近くに増加した。一方、「5000人以上」についても増加している(30.9%→35.4%)。希望どおりの規模の企業に入社した学生の割合は、2013年卒者から6割程度の水準で推移しており、大きな変化は見られない。
4. 就活中に女性で「よかった」「損した」と思った経験
就職活動中に「女性でよかった」「女性で損した(理不尽だ)」と思った経験があるかを尋ねた。
「女性でよかった」と思った経験があると回答した人は37.1%。ここ3年で目立った変化はない。一方「女性で損した(理不尽だ)」と思った経験があると回答した人は、2015年卒者では4割を超えていたが(45.5%)、2017年卒者では3割台半ば(35.1%)にまで減少した。女子学生が就職活動しやすい環境が整ってきたとも捉えることができる。
5. 入社後のキャリアプランについて
昨年4月に施行された「女性活躍推進法」について、「知っている」と回答した人は33.7%。「この法律は知っているが、詳しい内容は知らない」を合わせると認知度は75.4%だった。政府が女性管理職比率の向上を推し進める中、女子学生に入社後どこまで出世したいかを尋ねてみたところ、「管理職以上(課長以上)」の役職を希望する学生は全体の43.5%に上った。コース別に見ると、総合職入社者では約半数(49.5%)を占めるが、その他職掌入社者では3割未満(28.9%)にとどまる。上昇志向が強い総合職入社者は、その他職掌入社者に比べ、入社後の勤務予定期間が長いのも特徴的だ。
ちなみに、入社した企業に定年まで勤めない予定だという人に、退職理由を予想してもらったところ、入社コースにかかわらず「転職」が最も多かった。しかし、「結婚」「出産・育児」を理由に退職すると予想した人は、総合職入社者では2割台(28.0%)なのに対し、その他職掌入社者では過半数に上り(57.1%)、入社するコースによって価値観の違いが鮮明に表れている。
6.今後のライフプランについて
労働環境整備への社会的関心が高まる中、女子学生はライフプランについて、どのように考えているのだろうか。
まず希望する世帯スタイルについて尋ねたところ、「二人とも働く(共働き世帯)」を希望する学生が最も多く、7割を超えている(75.4%)。続く「夫が働き、自分は家庭にいる(専業主婦世帯)」はコース別で差が大きく、総合職入社者では1割程度(11.8%)なのに対し、その他職掌入社者では約2割(20.2%)と2倍近い。
また、将来子供ができた場合には、97.6%が自身の育児休暇取得を希望している。夫に育児休暇を取得してほしいと考える人は83.3%で、仕事も育児も夫婦で分担したいと考えている様子が見て取れる。
■「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」という考えについての賛否
「賛成」「どちらかといえば賛成」(26.1%)
○身体の違いはどうにもならないので、出産という役目がある以上、女性と家庭は切り離せないから。
○母が家庭を守る姿を見てきたので、私もそのようになりたいと思うから。
「反対」「どちらかといえば反対」(73.9%)
○今後結婚や育児にかかる費用を考えたら共働きをせざるを得なくなると思うので。
○家事も仕事も、得意な方が得意なことをすべきだと思う。かつ、どちらも平等に分担すべきだと思う。
○古い考え方だと思うし、女性を下に見ているように感じる。
○家庭それぞれの形があり、社会が男女の役割を決めるはおかしいと思う。
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(株式会社ディスコ http://www.disc.co.jp/ /4月28日発表・同社プレスリリースより転載)