社内ベンチャー制度の導入が、優秀人材の獲得につながる?
新たなビジネスのアイデアの創出、若手社員の成長を期待し、大企業で社内ベンチャー制度を導入する動きが活発化している。
資生堂は昨年、新たに社内ベンチャー制度を立ち上げた。本業の化粧品以外の美容、健康、スポーツ、育児など幅広い分野から事業を育てるのが狙い。会社は資金や人材面で支援を行い、事業内容によっては外部との連携も検討する。
三井物産では、従業員本人が出資を行い、社長や株主になることもできる新たな社内ベンチャー制度を導入する。社内でアイデアを募集し、成長性を見込める事業には社員自身による数百万円の出資と、三井物産による3億円以内の出資をあわせ、新会社を立ち上げる。すでに起業アイデアの募集を始めており、10月末までに1~2件の実施を決定する見込み(日本経済新聞より)。
日本政策金融公庫総合研究所が2016年に発表した調査によると、起業した20歳代のうち66.3%が最初の勤務先を選ぶ時点で将来の開業・独立を意識していたという。社内ベンチャー制度は社員の成長を促すだけでなく、将来的に起業を考えている優秀な人材を獲得する効果も期待できそうだ。
(『日本の人事部』編集部)