勤め先が「ブラック企業」との認識は、男性の20~30代で3割超。所定外労働を行った人の約4割に賃金不払いあり~第32回『勤労者の仕事と暮らしに関するアンケート(勤労者短観)』調査結果:連合総研
連合総研では、10月初旬に第32回勤労者短観調査を実施しました。今回の調査では、勤労者の景況感や物価、仕事に関する意識などの定点調査のほか、「労働時間に関する意識と実態」、「職場の状況といわゆる『ブラック企業』に関する認識」、「勤労者の権利認知と労働組合に対する好感度」、「社会保障制度への信頼度と消費税」、「2016年参議院議員選挙における投票行動」について調査しました。
調査結果のポイントは以下のとおりです。
<調査結果のポイント>
1.景況や物価、仕事に関する認識と賃金の状況
・景気が悪化したとの認識はやや弱まる。一方、勤め先の経営状況は悪化との見方が続き、失業不安は3割超。賃金改善の動きに足踏みがみられる。
2.労働時間についての意識と実態
・男性正社員は5割超が所定外労働を行い、月平均の所定外労働時間は49.4時間。
・所定外労働を行った人のうち約4割(38.2%)に賃金不払い残業があり、賃金不払い残業時間の平均は月17.6時間。
3.職場の状況といわゆる『ブラック企業』に関する認識
・職場で違法状態があったとの認識は3割。勤め先が「ブラック企業」との認識は、男性の20~30代で3割超。
・勤め先が「ブラック企業」と認識する人のうち、すぐにでも転職したいと考えている人は4分の1。
4.勤労者の権利認知と労働組合に対する好感度
・労働組合の結成に関する権利の認知度は3割強に止まる。
・労働組合に対して好感を持っている人は過半数に達している。
<調査実施要項>
調査名: 勤労者の仕事と暮らしに関するアンケート調査
調査機関: 公益財団法人 連合総合生活開発研究所(株式会社インテージリサーチに調査委託)
調査対象:
株式会社インテージのインターネットアンケートモニター登録者のなかから、居住地域・性・年代・雇用形態で層化し無作為に抽出した、首都圏(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県)ならびに関西圏(滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)に居住する20~64歳の民間企業に雇用されているもの2,000名
なお、第26回調査より「平成24年就業構造基本調査」に基づいて割付を行っている(第17~25回は「平成19年就業構造基本調査」に基づく)
調査時期: 2016年(平成28年)10月1日~6日
調査方法: インターネットによるWEB画面上での個別記入方式
<お問い合わせ先>
〒102-0074
東京都千代田区九段南2-3-14 靖国九段南ビル5階
電話 03(5210)0851
FAX 03(5210)0852
担当:小島、麻生、尾原、前田(克)、柳、黒田<主担当>
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(公益財団法人 連合総合生活開発研究所 http://rengo-soken.or.jp/ /10月28日発表・同法人プレスリリースより転載)