現在の勤め先に満足な転職者は、不満足な転職者を大幅に上回る。今後の転職意向は「今の職場で今後も働きたい」が55.9%~『平成27年転職者実態調査』の結果(厚生労働省)
厚生労働省では、このほど、平成27年「転職者実態調査」の結果を取りまとめましたので、公表します。「転職者実態調査」は、厚生労働省が、転職者の採用状況、就業意識等の実態を把握することを目的としています。今回の調査は5人以上の常用労働者を雇用する事業所から約17,000事業所及びそこで働く転職者から約11,000人を無作為抽出して平成27年10月1日現在の状況について実施したものです。有効回答率は事業所調査で61.8%、個人調査で54.4%でした。
【調査結果のポイント】
〔事業所調査〕
1.「一般労働者(いわゆるフルタイム労働者)がいる事業所」のうち、「転職者(注1)がいる事業所」割合は35.7%であり、「雇用期間の定め無し転職者がいる事業所」は30.4%、「1年以上の雇用期間の定め有り転職者がいる事業所」は9.5%となっている。
2.転職者を採用する理由(三つまでの複数回答)は、「管理的な仕事」及び「専門的・技術的な仕事」は、「経験を活かし即戦力になるから」及び「専門知識・能力があるから」の割合が高く、その他の職種は「離職者の補充のため」の割合が高い。
3.今後3年間に「転職者を採用する予定がある」事業所割合は52.6%であり、このうち、「転職者を優先して採用したい」が33.2%、「新規学卒者を優先して採用したい」が12.2%となっている。
〔個人調査〕
1.転職者が直前の勤め先を離職した主な理由は、「自己都合」が75.5%と最も高い。「自己都合」による離職理由(三つまでの複数回答)は、「労働条件(賃金以外)がよくなかったから」が27.3%で最も高く、次いで「満足のいく仕事内容でなかったから」が26.7%、「賃金が低かったから」が25.1%となっている。
2.転職者が現在の勤め先を選んだ理由(三つまでの複数回答)は、「仕事の内容・職種に満足がいくから」が40.8%で最も高く、次いで「自分の技能・能力が活かせるから」が37.5%、「労働条件(賃金以外)がよいから」が24.9%となっている。
3.転職者の現在の勤め先における職業生活全体の満足度について、D.I.(注2)(「満足」 -「不満足」)は、43.0ポイントであり、男が42.9ポイント、女が43.2ポイントとなっている。
詳細は別添概況をご覧ください。
(注1)この調査の「転職者」とは、雇用期間の定めが無い又は1年以上の雇用期間を定めて雇用する一般労働者(いわゆるフルタイム労働者)のうち、当該事業所に雇用される前の1年間に他企業に雇用された経験のある者(移籍出向を含む)であって、平成26年10月1日から平成27年9月 30日の間に雇用されたものをいう。ただし、他企業に雇用された経験が、学生アルバイト及び1ヵ月以内の臨時的な仕事のみである場合は含めない。
(注2)この調査の満足度 D.I.とは、「満足」及び「やや満足」と回答した転職者の割合から、「不満」及び「やや不満」と回答した転職者の割合を差し引いた値である。プラスであれば、満足している転職者の方が多いことを示す。満足、不満のような対照的な属性の構成比があるとき、全体の傾向をみるために差をとったものを一般に D.I.( Diffusion Index:ディフュージョン・インデックス)という。
<問い合わせ先>
政策統括官付参事官付 雇用・賃金福祉統計室
参事官 石原 典明
室長補佐 小平 薫
雇用構造第二係
(代表番号) 03(5253)1111 (内線7613)
(直通番号) 03(3595)3145
◆ 詳しくはこちらをご覧下さい。
(厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/ /9月20日発表・報道発表より転載)