働く上で重要なのは「仕事の能力の習得」より「同期や先輩との良好な人間関係」~『2016年度新入社員労働に関する意識調査』:ヒップスターゲート
社員研修や教育コンテンツの開発を手掛ける株式会社ヒップスターゲート(代表取締役:渡邉良文、本社:東京都渋谷区)は、2016年度の新入社員に対して、労働に関する意識調査を実施しました。これは、新人・若手社員を対象とする人材育成の質の向上を目的として、ヒップスターゲートが提供する新入社員研修の受講者に対して調査したものです。企業や各団体の人事・教育担当者の方々にご活用いただけますと幸いです。
◆調査結果サマリー
2016年度新入社員労働に関する意識調査により、新入社員の働く意識の傾向が明らかになりました。
設問1.「会社の先輩や上司に何を期待するか」は「仕事以外の話しもできる雰囲気があるとよい」が49%と、次点の「マナーや仕事の進め方の基礎を教えてほしい」22%を大きく上回りました。昨年は、「マナーを教えてほしい」「仕事の以外の話しができる雰囲気」の順であり大きな変化と言えます。従来は、責任感や覚悟を強く感じている時期だと思うのですが、社会人としての心構えがまだ希薄なのかもしれません。良い雰囲気のなかでストレスなく成長したいという傾向は今後も更に強くなっていくのでしょう。
設問2.「働く上で重要だと感じていること」の回答でも、ストレスなく学びたい傾向が見られます。2016年の回答は「同期や先輩との良好な人間関係」45%、次点が「仕事がこなせる能力を身につける」34%でした。順位が昨年と反転し、良い「人間関係」が「仕事の能力」を上回りました。昨年は「仕事の能力」43%、「人間関係」41%でしたから、「仕事の能力」は回答率も9%下がったことになります。先輩社員の立場では、指導した新入社員が業務をこなしてくれないと人間関係も上手くいかないように思いますが、新入社員の立場では、先輩との良好な人間関係こそが、仕事を覚える前提条件ということなのでしょう。
設問3.「仕事をする上でモチベーションとなる事柄」では、下位回答に変化がありました。昨年もその傾向は見られましたが、今年はとうとう「給与・昇給・昇格」16%と回答した新入社員が「顧客満足」8%の回答率を上回りました。調査を開始した2014年は7.1%でしたので、2年を経て倍以上に増加したことになります。絶対評価のなかで自尊心高く成長してきたこの世代の特徴と言えるかもしれません。
設問4.「指示を受けた仕事で不明点があったときの対処」は昨年度と比較し、大きな変化はありません。研修受講後に実施する意識調査ゆえ、仕事の進め方、指示の受け方がインプットされている場合もあり、上位回答の「指示を受けた人に確認」「周囲の人に確認」「調べて進める」は普遍的な回答と思われます。
ただし、2016年度は「とりあえずやってみる」と回答した新入社員が、5%から8%に僅かですが上昇しています。やみくもでも「とにかくやってみる」という回答が増えたのは、少し面白いと感じます。来年以降の回答に注目です。
設問5.「あなたが先輩や上司から期待されていること」も昨年と大きな変化はありません。今年は「先輩を手伝い仕事を覚える」25%、「周囲をみて気配りある行動」24%と順位がつきましたが差は1%と近似値です(昨年は両者とも同率の27%)。
設問6.「将来、海外で働きたいか」の回答は、今年も「スキルが身に付いたら働きたい」に集中しました(48%)。現在の立場を学びの期間と認識していることが分かります。なお、彼らの概念の軸が個人主義で、自らの成長に最も関心があることも同時に汲み取る事ができ、かつての若者にあった会社への貢献意識は薄いと言ってよいでしょう。
【参考URL】
◆調査概要
【調査名称】2016年度 新入社員労働に関する意識調査
【調査方法】アンケート調査(選択式)
【設問数】6問
【対象人数】1410名
【調査期間】2016年4月2日~5月12日
<本調査に関するお問合せ・資料請求先>
株式会社ヒップスターゲート
開発実行部 山並(やまなみ)
Tel:03-5778-4014 Email:ask@hipstergate.jp
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社ヒップスターゲート http://hipstergate.jp/ / 6月21日発表・同社プレスリリースより転載)