日本経済団体連合会、『2015年6月度 定期賃金調査結果』
~所定労働時間内賃金は、全産業平均が389,712円、製造業平均380,607円、非製造業平均が402,120円~
一般社団法人 日本経済団体連合会は、経団連企業会員および同団体会員加盟の企業1,908社(集計企業数359社)を対象とした『2015年6月度 定期賃金調査結果』を発表しました。
I.調査の基本事項
調査目的:従業員の定期給与(月例賃金)の実態と動向を把握し、今後の賃金対策の参考とするために、1953年から毎年実施(東京経営者協会との共同調査)
調査対象:経団連企業会員および東京経営者協会会員企業1,908社
調査時期:2015年7月30日~8月27日
回答状況:集計企業数359社(有効回答率18.8%)
(製造業53.8%、非製造業46.2% 従業員500人以上規模77.7%)
II.調査結果の概要
1.学歴別の標準者賃金※
標準者賃金を学歴別にみると、管理・事務・技術労働者の大学卒は、総合職・一般職いずれも、年齢・勤続年数が上がるにつれて賃金額が上昇し、55歳でピークを迎え、その後は役職定年制などの影響により下降する傾向がみられる。この傾向が顕著である総合職・大学卒では、賃金額の増加は35歳から40歳間(75,718円)で最大となり、55歳から60歳にかけての減少幅(35,769円、5.7%ポイント)については、金額・率ともに前年(22,932円、3.8%ポイント)に比べ広がった。
※ 学校卒業後直ちに入社し、引き続き在籍している従業員(標準者)で、設定された条件(学歴、年齢、勤続年数、扶養家族)に該当する者の1ヵ月あたりの所定労働時間内賃金
2.平均賃金※
(1)産業別の平均賃金
所定労働時間内賃金は、全産業平均が389,712円、製造業平均380,607円、非製造業平均が402,120円となっている。非製造業平均は製造業平均より高く、7業種のうち4業種が製造業平均を上回っている。
所定労働時間外賃金は、全産業平均が53,046円、製造業平均が55,048円、非製造業平均が50,318円であった。各産業をとりまく経営環境の違いなどを反映し、所定労働時間外賃金は業種ごとにばらつきがみられた。
※ 毎年6月に実際に支給した賃金を平均したもの。集計企業は調査年ごとに異なるため、平均賃金の額はその年の集計企業の平均年齢や平均勤続年数、月間労働時間などの状況によって変動する
(2)規模別の平均賃金
所定労働時間内賃金は、500人以上計で389,688円となり、2014年と比べると2,649円(0.68%ポイント)増加した。一方、500人未満計では、391,100円となり、前年比1,200円(0.31%ポイント)の減少となった。
3.役職者賃金(実在者)※
部長の所定労働時間内賃金を100とした各役職の比率について、直近10年間の動向をみると、「部長(兼取締役)」以外の役職に大きな変化はなく、「部次長」が80台後半(85.9~88.0)、「課長」が70台後半(76.2~77.6)、「係長」が50台後半(56.8~58.8)で推移している。
平均勤続年数については、「部長(兼取締役)」(23.7年)が部長(25.5年)を下回っている特長がみられるが、これは社外からの人材登用が行なわれていることが主な要因として考えられ、同様の傾向は2012年から続いている。
※実在する役職者の平均所定労働時間内賃金
◆本調査の詳細は、こちら(PDF)をご覧ください。
(一般社団法人日本経済団体連合会 http://www.keidanren.or.jp/ /1月29日発表・同社プレスリリースより転載)