企業研修、採用、評価、人材開発、労務・福利厚生のナレッジコミュニティ

【ヨミ】ゲーミフィケーション ゲーミフィケーション

「ゲーミフィケーション」(Gamification)とは、遊びや競争など、人を楽しませて熱中させるゲームの要素を、ゲームが本来の目的ではないサービスやシステムに応用し、ユーザーのモチベーションやロイヤルティーの向上に資する取り組みを指します。2010年に米国で提唱。本来は顧客の活性化を図るマーケティング手法の一種ですが、最近ではビジネスへの利用にとどまらず、企業の人材開発や従業員向けサービス、さらには社会活動の手段としても使われ、大きな注目を集めています。
(2012/4/9掲載)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ゲーミフィケーションのケーススタディ

ゲームの手法やノウハウで人々を活性化
採用や人事評価にも“楽しめる”仕掛けを

ゲーミフィケーション」で使われる具体的な仕掛けとしては、ゲームをクリアしていくことでレベルが上がったり、アイテムを獲得できたり、ユーザー同士でスコアを競い合ったりするなどの要素が挙げられます。こうした仕掛けを商品やサービスに組み込むことでユーザーを楽しませ、それを積極的に利用するよう動機づけるのがゲーミフィケーションの大きな狙いです。成長著しいSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を中心に活用が進み、さらに幅広いビジネスを展開する事例も増えてきましたが、一方でこれを自社の人材戦略の切り札として取り入れる企業も現れています。

価格比較サイトの「ECナビ」などを運営するボヤージュグループ(東京・渋谷)は、2011年から新卒採用にゲーミフィケーションを導入。今年度の選考では、書類選考を通過したおよそ1,000人の大学生を対象に、社内のどこかに隠された秘宝を探しあてる“宝探し採用”が実施されました。初対面の学生同士が3、4人ずつチームを組み、協力してオフィスじゅうに散りばめられたキーワードを集めたり、パズルを解いたりしながら、制限時間内にゴール=宝のありかを目指すという趣向です。

実際に秘宝を見つけられたかどうかは、学生の選考基準として最重要ではありません。宝探しの過程で求められる仲間との共同作業に、学生がどう取り組んだか――同社の社員として欠かせないグループワークの能力や姿勢がチェックされるといいます。そうした資質は、面接や通りいっぺんのグループディスカッションでは掴みにくいもの。人事本部の後藤尚人本部長は、ゲーミフィケーション導入のねらいについて「無我夢中になることで普通の面接では分からない学生の本質を見たかった」と述べています(日本経済新聞2012年3月22日付)。学生側の関心も高く、新卒の大企業志向が続くなか、今年の同社への応募者数は前年比で2割以上増えました。

社員の働く意欲を高めるために、人事評価にゲーミフィケーションを取り入れた企業もあります。飲食店やエステサロンなどの割引サービスを紹介するサイトの運営を手がけるシンクスマイル(東京・渋谷)は、創業5年で会員数が20万人を突破した急成長企業。その原動力といわれるのが、社員同士がお互いの行動や長所に対してWeb上でバッジを贈り合い、そのバッジの獲得数が昇給や昇進に反映されるという同社独自の人事評価システム「CIMOS(シーモス)」(CINQSMILE MOTIVATION SYSTEM)です。

笑顔が素敵な人に贈る「スマイル」バッジや何かに挑戦した人に贈る「チャレンジ」バッジ、チームワークを強めた人に贈る「絆」バッジなど、全15種類のバッジは同社の行動指針をもとに設定されました。個々の獲得したバッジの個数と種類を同社の企業サイトにランキング形式で表示。自分以外の全メンバーによる評価を可視化することにより、社員に重要なフィードバックを与え、モチベーションアップを促しています。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

あわせて読みたい

逆求人
企業が求人募集をかけて学生を集める従来の新卒採用活動の流れとは逆に、学生側がイベントやインターネットなどを活用して自らをアピールし、興味をもってくれた企業からのアプローチを待つしくみのことを「逆求人」と言います。知名度は低いけれど採用意欲の高い中堅・中小企業と、人気企業にこだわらずより広い選択肢か...
リクルーター
リクルーター(recruiter) とは、リクルート(一般に、企業などが人員の募集[求人]をすること)を行う人という意味。主に企業の若手を中心とした採用担当者を指します。
OB・OG訪問
「OB・OG訪問」は、大学生が就職活動のときに、大学の卒業生であるOB・OGを訪問し、実際に働いてみた感想や、後輩へのアドバイスといった情報を収集することを言います。自分の行きたい企業や興味のある業界で働く先輩に直接話を聞くことで、書籍やインターネットでは得られない生の情報を得ることができます。古く...

関連する記事

ダレのための解禁日なのか?
毎年学生と企業を悩ます新卒採用の「解禁日」。解禁日を厳守している企業は年々減少し、形骸化が進む今、「解禁日」は本当に必要なのでしょうか。「解禁日」に関する調査結果から、企業と学生の本音に迫ります。
2018/04/09掲載新卒・パート/アルバイト調査
人事マネジメント「解体新書」第53回 2013年 新卒採用の動向と対策(前編)
2013年の新卒採用は、日本経団連の倫理憲章によって、例年より2ヵ月遅れて2011年12月にスタートした。これにより、多くの企業が採用戦略の見直しを迫られることになった。まずは、2013年新卒採用の見通しはどうなっているのか、データを中心にその動向を見ていくこ...
2012/02/27掲載人事マネジメント解体新書
選考開始のヤマはやはり4月?! ~2016年度新卒採用の選考開始は「2015年4月」が19.9%、僅差で指針通りの「8月」が19.4%
人事に企業の「今」を訊いた大規模調査「人事白書2015」から一部をご紹介します。2016年度新卒採用の「選考」開始時期で最も多かったのは新年度となる「2015年4月」(19.9%)で、指針が求めた「2015年8月」(19.4%)が僅差で続きます。ただ、「201...
2015/05/29掲載人事白書 調査レポート

関連するキーワード

分類:[ 人材開発 ]

会員として登録すると、多くの便利なサービスを利用することができます。

50音・英数字で用語を探す

新着用語 一覧

注目コンテンツ

【人事の日制定記念企画】
オピニオンリーダーからのメッセージ

HR領域のオピニオンリーダーの皆さまから全国の人事部門に向けてメッセージを頂戴しました。


人事メディア情報

人事メディア情報

人事・労務関連の代表的なメディアをご紹介いたします。


多数の店舗・拠点を持つ流通・小売・サービス業の 人事部門が抱える課題とは?

多数の店舗・拠点を持つ流通・小売・サービス業の 人事部門が抱える課題とは?

多数の店舗・拠点を持つ流通・小売・サービス業の 人事部門が抱える課題と...