企業研修、採用、評価、人材開発、労務・福利厚生のナレッジコミュニティ

【ヨミ】イーキュー EQ(Emotional Quotient)

EQ(Emotional Quotient)とは、アメリカのピーター・サロベイ、ジョン・メイヤー両博士によって提唱された理論で、「心の知能指数」、「感情知能」と訳されます。学術的にはEIと呼ばれるケースが多いですが、ダニエル・ゴールドマン氏が著書『こころの知能指数』のなかで、IQ(知能指数)に対比される概念として全世界に紹介したため、現在ではEQという名称が定着しています。
(2007/2/9掲載)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

EQ(Emotional Quotient)のケーススタディ

他者や自分の感情を理解・調整し
行動につなぐことができる能力

これまで、人間の知性は、言語的知性・論理数学的知性などのIQの高さで評価されてきました。しかし、実社会において活躍している人たちは、IQが高いだけではなく、自分を律したり、場の空気を読んだり、人間関係を良好に保つといった、EQ的な知性が高い場合が多いといいます。

EQ的な知性について、EQ理論では具体的に、自分がどのように感じているかを知覚して識別する「感情の識別能力」、状況判断や課題達成のため、自分の感情をコントロールする「感情の利用能力」、自分や他人になぜそういう感情が生じ、どう変化するのかを理解する「感情の理解能力」、他者の感情に適切に働きかけるため、自分の感情を調整し、操作する「感情の調整能力」を挙げています。

例えば、今ひとつやる気のない部下に対し、「やる気を出せ!」と怒鳴ってますますやる気を萎えさせるのがEQの低い上司。一方、「どうした?元気ないけど、何かあったか?」と心の距離を近づけ、相手の感情の原因を理解した上で、相手の心に響く言葉かけを行い、相談にのったり、説得をするのがEQの高い上司。他者および自分自身の感情を理解し、その感情を上手く調整して、行動につなげる能力が、EQというわけです。

EQは、先天的要素が大きいIQと異なり、さまざまな経験や適切な訓練・教育によって高めることが可能です。現在、多くの企業がEQ理論を導入しています。

EQは、「行動特性調査」などにより測定可能。検査は、30分程度の間で250問前後の質問に、マークシート方式で回答する形式で行われます。検査結果は、単にEQの総合指数がでるのではなく、「自己認識力」「ストレス共生」「気力創出力」「自己表現力」「主張表現力」「対人関係力」「対人受容力」「共感力」といった領域ごとの指数が示されます。その指数値とバランスによって、自身の強みや弱み、適性など、かなり本来的な性格が浮き出されるといいます。
検査結果は、人材の適性を見分け、採用や配属に活用出来るほか、効果的と思われる育成プログラムを考えたり、トレーニングの成果を判定したりする上での参考になります。

本人にとっても、自身の強みと弱み、行動特性を客観的に理解することで、日常の振る舞いに活かしたり、スキル研修やセミナー、コーチングなどの育成プログラムに問題意識を持って参加することが出来るなどの成果があります。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

あわせて読みたい

SQ
「SQ」とはSocial Intelligence Quotientの略で、日本語では「社会的知性」「社会的知能」と訳されます。複雑な人間関係を生き抜く社会性や社交性、自分と他者を効果的につなぐコミュニケーション能力など、人が充実した社会生活を営む上で欠かせない知的資質を総称してSQと呼びます。「...
メタ認知
「メタ認知」とは、認知心理学の用語で、自分の考えについて考えること、認知に対する認知のことです。メタ認知の“メタ”とは「高次の」という意味で、自分自身の認知活動(知覚、記憶、学習、言語、思考など)を、より高い視点から、あたかも第三者のように客観視して、これらを理解したり、振り返ったり、ときにはコント...
セルフ・コンパッション
「セルフ・コンパッション」とは、あるがままの自分を受け入れること。コンパッションとは英語で思いやりのことで、直訳すると「自分に対する思いやり」という意味になります。2011年に米国テキサス大学のクリスティーン・ネフ氏によって『セルフ・コンパッション―あるがままの自分を受け入れる』が出版され、ネガティ...

関連する記事

「適性検査」の特徴・利用メリット
人事における「適性検査」とは、人材の能力・性格・興味などの個人差を、経営人事のために尺度で表し、測定するものである。配置やマネジメント、昇給・昇格の場面などで使用されるが、ここでは採用選考に絞って「適性検査」とは何かを探ってみたい。
2010/11/08掲載人事支援サービスの傾向と選び方
人事マネジメント「解体新書」第101回 これからの組織を支える「ミドルマネジャー」を育成する 期待される役割を見直し、ミドルマネジャーを活性化させる方法とは?(前編)
経営を取り巻く環境が大きく変化している現在、中間管理職である「ミドルマネジャー」に期待される役割が増大している。ところが、これまでのキャリアの中で、「経験・成長の機会が減少」しているのは否めない。さらに、ミドルマネジャー自身の管理職であることの「インセンティブ...
2016/12/09掲載人事マネジメント解体新書
人事マネジメント「解体新書」 第28回 組織の中で成功する「コーチング」 (前編) ~コーチングが導入されて10年、その“光と影”を検証する
人事マネジメント「解体新書」 第28回 組織の中で成功する「コーチング」 (前編) ~コーチングが導入されて10年、その“光と影”を検証する
2009/08/07掲載人事マネジメント解体新書

関連するキーワード

分類:[ 人材開発 ]
テレワーク特集

会員として登録すると、多くの便利なサービスを利用することができます。

タレントパレット 3,650社が活用!業界唯一の統合型eラーニング

50音・英数字で用語を探す

新着用語 一覧

注目コンテンツ


テレワーク特集

「テレワーク」のメリット・デメリットを整理するとともに、導入プロセスや環境整備に必要となるシステム・ツール、ソリューションをご紹介します。


【人事の日制定記念企画】
オピニオンリーダーからのメッセージ

HR領域のオピニオンリーダーの皆さまから全国の人事部門に向けてメッセージを頂戴しました。


人事メディア情報

人事メディア情報

人事・労務関連の代表的なメディアをご紹介いたします。


会社の新しい挑戦を支えるために<br />
人事戦略のよりどころとなる総合的な人材データベースを構築

会社の新しい挑戦を支えるために
人事戦略のよりどころとなる総合的な人材データベースを構築

第一三共株式会社は2025年ビジョン「がんに強みを持つ先進的グルーバル...


「グロービス学び放題」導入で公募研修の受講者が増加<br />
“自発的に学ぶ”企業文化を醸成

「グロービス学び放題」導入で公募研修の受講者が増加
“自発的に学ぶ”企業文化を醸成

急速に変化する市場環境の中で競争力を維持・向上させていくためには、人材...


「見える化」による効果検証で テレワーク導入をスムーズに実現<br />
西部ガスが取り組む“業務・ワークスタイル改革”とは

「見える化」による効果検証で テレワーク導入をスムーズに実現
西部ガスが取り組む“業務・ワークスタイル改革”とは

福岡市に本社を構える西部ガス株式会社は、「働き方改革」の一環としてテレ...