企業研修、採用、評価、人材開発、労務・福利厚生のナレッジコミュニティ

人事キーワード 掲載日:2019/12/16

【ヨミ】ペアシュウロウ ペア就労

「ペア就労」とは、二人一組になって行う就労形態のこと。多くの場合、高年齢従業員と若年従業員がペアになって同じ業務に携わることを指します。異なる属性や経験の従業員同士が交わることで、人材育成が図られるとともに、若年者従業員へ技能を継承することができるという利点があります。少子高齢化対策に伴う技能継承という文脈もあれば、年齢を問わず活躍できる社会の実現に向けた企業の社会的責任(CSR)としての側面もあります。年齢だけでなく、障害のある人とそうでない人がペアで就労をする事例もあります。

ペア就労のケーススタディ

まだまだ厚い年齢の壁
ペア就労に助成金を出す取り組みも

シニア層には少しショックな数字があります。旅行予約サイトを運営する株式会社エアトリが、2019年6月に定年延長に関するアンケート調査を発表。20~30代の人たちに「65歳以上の人が同じ会社で働くことに対してどう思いますか?」と質問したところ、「一緒に働きたい」32.4%、「できれば一緒に働きたくない」11.3%、「絶対一緒に働きたくない」7.0%という結果となったのです。約2割の若年層は、高齢者と働くことに抵抗を感じていることがわかりました。

「一緒に働きたい」と回答した若年層のうち、ある30代の男性は「いろいろな年代、考えや経験の違う人と仕事をしてこそのパートナーシップが、自分を育てて会社を良くしていくと思う」という理由を挙げています。持続的な経済発展のためには多様性が必須だといわれていますが、多様性というと、性別や国籍といった属性が引き合いに出されることが多く、年齢の壁はまだまだ厚いままです。

そうしたなか、沖縄県では製造業や介護、保育園など、さまざまな業種でペア就労の取り組みが進んでいます。その背景には、沖縄県が「生涯現役スキル活用型雇用推進事業」として、ペア就労に取り組んだ企業に助成金を出していることがあります。ペア就労の中間役に中堅社員を指導役として追加し、高年齢者、中堅社員、若年者の3者で就労に取り組むこともあるといいます。

沖縄県が公表しているペア就労を行った企業の事例を見ると、「若年者が職場に溶け込みやすく、職場全体の雰囲気がより良いものになった」「(高年齢者、中堅者、若年者の)三世代で働き方について学び直し、コミュニケーションの機会が増えたことで、各世代の働き方や考え方を知ることができた。経営方針の見直しや業務の見直しにもつながった」といった声がありました。

このようにペア就労は技能の継承という利点だけでなく、世代を超えた相互理解にも有効といえそうです。

・参考
ペア就労活用企業 取組紹介(沖縄県「平成30年度 生涯現役スキル活用型雇用推進事業 事業報告書」)

記事のオススメ、コメント投稿は会員登録が必要です

あわせて読みたい

助成金
新しい雇用の創出や高齢者の雇用の安定などを目的として、厚生労働省はさまざまな「助成金制度」を設けています。一定の条件を満たした従業員の採用や定年延長、または会社の創業や新規事業への進出などが助成金の対象となります。
就労パスポート
「就労パスポート」とは、障がいのある人の就職や職場の定着を促すために、働く上での自分の特長や希望するサポートなどを記載して、コミュニケーションを円滑にするための情報共有ツールです。2019年11月に厚生労働省が発表した取り組みで、当事者と支援機関が一緒になって作成し、働くためのポイントを事業主にわか...
65歳定年制
「65歳定年制」とは、企業が定年年齢を65歳と定め、当該年齢に達したことを理由に従業員との雇用関係を自動的に終了させる制度のことです。2013年4月に施行される改正高年齢者雇用安定法により、雇用主には、2025年度までに希望する従業員全員の雇用を65歳まで確保するよう「定年退職制度の廃止」「定年年...

関連する記事

外国人を雇用している企業は過半数、「さらに増やす」「今後雇用する」企業も半数近くに
人事担当者に外国人の雇用状況について聞いたところ、現在雇用している企業は過半数で、「さらに増やす」「今後雇用する」企業も半数近くであることがわかった。
2019/08/20掲載人事白書 調査レポート
ライトマネジメントコンサルタンツジャパンと厚生労働省の雇用支援事業
ライトマネジメントコンサルタンツジャパンと厚生労働省の雇用支援事業
2005/03/07掲載編集部注目レポート
【“うっかり5年超え”に注意が必要!】 無期転換ルールに対応した「定年退職日」と「再雇用終了日」の定め方
就業規則等で定年および定年後の再雇用制度について定める場合には、労働基準法、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律のほか、労働契約法および本年4月から施行される「専門的知識等を有する有期雇用労働者等に関する特別措置法」に留意する必要があります。本稿では、これらの...
2015/05/14掲載人事・労務関連コラム

関連するQ&A

障害者の雇用
障害者を雇用する際の留意点を教えて下さい。 また、助成金などについても併せて教えて下さい。 当社は、小売業です。 現在、雇用率0.6%です。
昇給のピーク年齢とは
昇給のピーク年齢とは、以下のどの年齢になるかを ご教示お願い致します。 ①賃金の一番高い年齢 ②昇給額が一番高い年齢
障害者雇用
障害者を雇用する際の留意点を教えて下さい。 また、助成金などについても併せて教えて下さい。 当社は、小売業です。 現在、雇用率0.6%です。
新たに相談する
相談する(無料)

「人事のQ&A」で相談するには、『日本の人事部』会員への登録が必要です。

新規登録する(無料) 『日本の人事部』会員の方はこちら
業務に関するちょっとした疑問から重要な人事戦略まで、
お気軽にご相談ください。
各分野のプロフェッショナルが親切・丁寧にお答えします。

関連するキーワード

分類:[ 人材開発 ]

注目のキーワード解説をメールマガジンでお届け。

Withコロナ時代は社内研修をオンライン化! POSITIVEの導入事例はこちら 「よくわかる人事労務の法改正」ガイドブック無料ダウンロード

50音・英数字で用語を探す

注目コンテンツ

【人事の日制定記念企画】
オピニオンリーダーからのメッセージ

HR領域のオピニオンリーダーの皆さまから全国の人事部門に向けてメッセージを頂戴しました。


人事メディア情報

人事メディア情報

人事・労務関連の代表的なメディアをご紹介いたします。


いま求められる“効率的”人事給与業務とは?(第2回)

いま求められる“効率的”人事給与業務とは?(第2回)

「いま求められる“効率的”人事給与業務とは?」第1回では、株式会社サイ...