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「DIY HR ®」をコンセプトに人事変革に取り組むカインズ 「GLOBIS 学び放題」を活用し個々の自律と成長を促す

株式会社カインズ 人事戦略本部人事マネジメント部人財育成室 室長 長澤清隆さん
株式会社カインズ CAINZアカデミア事務局長 兼 人事戦略本部人事マネジメント部人財育成室
人財育成グループ グループマネジャー 加倉井和則さん
株式会社カインズ 人事戦略本部人事マネジメント部 人財育成室 人財育成グループ 古川直樹さん

注目の記事[ PR ]掲載日:2023/03/01

ホームセンター業界首位の株式会社カインズでは、現在を第三創業期と位置づけ、社会のデジタル化や市場環境の変化に対応できる次世代型組織への変革を急ピッチで進めています。人事変革のコンセプトとなっているのは、働き方やキャリアを自分自身でつくっていく「DIY HR ®」という考え方。そこで重要になるのが自律的・自発的な「学び」です。同社では、パート・アルバイトも含む全メンバーを対象に「GLOBIS 学び放題」を導入。全社的な底上げを図ると同時に「自ら学ぶ意識」の醸成にも取り組んでいます。一連のプロジェクトの背景や、見えてきた組織や人材の変化、さらには今後考えている施策などについて、カインズの人財育成を管轄する人事戦略本部の皆さんにうかがいました。

チェーンストア理論に基づいた組織から、現場が自分で考えて動ける組織へ

貴社は2022年より人事戦略の新コンセプト「DIY HR ®」を掲げ、人事制度も大きく刷新しています。一連の取り組みにはどういった狙いがあったのでしょうか。

加倉井:当社の創業は1989年です。2007年にSPA(製造小売業)を宣言して第二創業期を迎えました。現在は2020年に制定した新たな企業理念のビジョンである「世界を、日常から変える。」の実現を目指す第三創業期と位置づけています。そのために「Kindness でつながる」「創るをつくる」「枠をこえる」という三つのコアバリューも定めました。これらを体現する上で欠かせないのが、人事変革のコンセプトである「DIY HR ®」です。当社では従業員を「メンバー」と呼びますが、全メンバーの自律的な行動を促すものとなっています。

もともと当社には「DIY(Do It Yourself)」という組織文化があります。ホームセンターは住宅や家具などを自作する人を手助けするビジネスですが、その延長であらゆるものをゼロから考えて自分でつくっていこうという発想を「DIY」と表現しています。それ自体がすでに自律的な行動につながるものであり、人事面でも個々の自律と成長を促していこうと考えた時、自然に「DIY HR ®」というコンセプトが生まれました。今は人事制度、人財育成などもすべて「DIY HR ®」の考え方に基づいて刷新を進めているところです。

従業員に自律的な成長を促す流れは近年のHRのトレンドともいえます。貴社がその必要性を認識された背景は何だったのでしょうか。

加倉井:やはり世の中の変化、特に第4次産業革命といわれるデジタル化への対応です。これまで当社はチェーンストア理論をベースに発展してきました。本部で決めたことを確実に実行できる管理型組織がエンジンだったのです。しかし、社会や市場が大きく変化する中でトップダウン型だけでは成長スピードを維持できない時代になりつつあります。本部からの指示待ちではなく、現場が自分たちで考えてフットワークよく動いていかなければ、市場競争についていくことはできません。現場が自分たちで考えて動く際に、間違った判断をしないための指針となるのが企業理念やコアバリューであり、きちんと考えるために欠かせないのが個人の自律と成長です。

「DIY HR ®」によって貴社の人材育成施策はどう変化したのでしょうか。

長澤:「DIY HR ®」以前は、配置や教育などの育成もすべてチェーンストア理論をもとに組み立てられていました。指示されたことを正確に実行できる人財を育成するわけですから、教育も業務知識が中心でした。しかし、自律的に考えて行動できる人財を育成するのであれば、学ぶ内容を変えていかなくてはなりません。リベラルアーツ的な学びを積極的に取り入れて、広く世の中で通用するビジネスパーソンの育成へと切り替えていくことにしました。

もう一つ切り替えたのは、正社員と非正社員(パート・アルバイト)の間の線引きです。個人がしっかり考えて学べる環境は雇用形態に関係なく提供すべきだと考えました。「DIY HR ®」以降は、パート・アルバイトも含めたメンバー全員を対象として育成に取り組むように変わっています。

具体的な施策をお聞かせください。

加倉井:一つは「GLOBIS 学び放題」の導入です。また、テーマ別に著名な講師を招いての講演会も月1回のペースで開催しています。資格取得制度も拡充して対象となる範囲を広げました。これらはいずれも「公募制」で、手挙げ式で希望者を募っているのがこれまでと大きく違う点です。学びたいものを学ぶ体験を通して、自分でキャリアを決める意識を身につけてもらいたいと考えました。従来は指名式の研修がほとんどだったので、どうしても受動的な学びになってしまっていたのです。

「DIY HR ®」以降、メンバーの成長や学びへの意識に変化の兆しはありますか。

古川:「GLOBIS 学び放題」は2022年2月にスタートしたのですが、初年度は設定した枠が締切前にいっぱいになるほどの応募がありました。しかも正社員だけでなく、パート・アルバイトのメンバーなどさまざまな人が手を挙げてくれました。現在2期目の募集がはじまっているところですが、こちらも出足は昨年以上かもしれません。

株式会社カインズ CAINZアカデミア事務局長 兼 人事戦略本部人事マネジメント部人財育成室 人財育成グループ グループマネジャー 加倉井和則さん

加倉井:一方で、小売業ならではの問題もあります。たとえば勉強するにしても、パソコンなどの端末を全員が持っているわけではありません。現場では目の前の業務に追われているのが実情です。そんな中で、少しずつですが業務以外の時間を確保できるよう支援したり、IT環境を整備したりしています。最近はいろいろな教育プログラムに対して多くのメンバーが手を挙げてくれるようになりました。そういったところに、少しずつ変化があらわれていると感じます。

パート・アルバイトなど非正社員の方々にも学ぶ機会を提供していますが、どのような効果がありましたか。

加倉井:教育機会の提供は、従業員エンゲージメント向上のためという面がありました。実はこれまでのサーベイでは、店舗の非正社員のエンゲージメントはやや低い数値でした。個人の成長という狙いももちろんありますが、お客さまに接する最前線で働く人たちのエンゲージメントも重要です。直近のサーベイでは非正社員の数値も上がってきています。これも意識の変化の一つと言えるかもしれません。

「課題に対処する能力が身についた」という声が

「DIY HR ®」を推進するにあたり、数ある教育コンテンツの中から「GLOBIS 学び放題」を導入された理由は何だったのでしょうか。

古川:最大の決め手は、自分の学びたいことを自由に学べるプログラムだったことです。個の成長につながる学びという観点から、多くのメンバーに利用してもらいやすいコンテンツであることを重視して選びました。

加倉井:「GLOBIS 学び放題」は、外部の労働市場でも評価される人財を増やし、人的資本を充実させる上で不可欠なリベラルアーツが身に付くプログラムが豊富で、内容もわかりやすくまとめられています。また、動画コンテンツの量が多いだけではなく、初級、中級と個々のレベルにあわせて選べる仕組みもポイントでした。

同業他社の導入実績を参考にさせてもらったほか、グロービスのセミナーや公開講座にも参加し、サービスを体験してみました。その結果、自社の課題へのフィット感を十分に感じました。同様のサービスをいくつか比較検討した中で最も利用してみたいと思えたのが「GLOBIS 学び放題」だったので、導入が決まったときは個人的にとてもうれしかったですね。

導入後、メンバーの学びに対するモチベーションに変化は見られたのでしょうか。

古川:導入前は「学びたいとは思っているが、何から学べばいいのかわからない」という声がありました。また、会社側が用意したプログラムだと、「学ばなくてはいけない」という「やらされ感」を抱く人も出てくるのではないかという懸念もありました。しかし導入してみると、「移動時間に手軽に見られてためになる」といったポジティブな評価が多数届きました。学んだことを整理するために職場でアウトプットしたところ、それを聞いた人も学ぶようになるなど、横のつながりで学びが広がった事例もあります。学びに対する意識を変える効果は確実に生まれていると感じます。

長澤:店舗のメンバーは、これまで昼食後の休憩時間などになんとなくスマホを見ている人が多かったのですが、今はその時間を「GLOBIS 学び放題」にあてる人が増えています。短時間でさまざまな知識を身につけられることが、モチベーションにつながっているようです。一方、本部では実際の仕事でぶつかる課題を解決するために「GLOBIS 学び放題」を活用するという話をよく聞きます。はじめてプロジェクトマネジメントを任されたときなどは、わからないことが多くつまずいてしまうことがあります。そこを克服するために「GLOBIS 学び放題」で必要な部分を学んでいるのです。

加倉井:私がまさにそうで、いざ課題に向きあうと「どうだったっけ?」となることはよくあります。そんなときに手軽に見返すことができるのもeラーニングのメリットだと思います。同じコースを3、4回視聴したこともあります。

株式会社カインズ 人事戦略本部人事マネジメント部人財育成室 室長 長澤清隆さん

現在、「GLOBIS 学び放題」2期目の希望者を公募中というお話がありました。改めて制度の概要をお教えいただけますか。

加倉井:パート・アルバイトも含む全メンバーを対象とした公募制で、希望者には先着順で1年間、IDを渡す仕組みです。費用は全額会社が負担します。1年実施して、継続したい場合は再度の応募も可能です。初年度は700人の定員でスタートしました。社内イントラネットや店舗に掲示するポスターなどで周知したのですが、公募開始からわずか1週間で枠がすべて埋まってしまうほど関心が高かったですね。当社には2万8000人のメンバーがいますので、定員700人はまだまだ少ないといえるかもしれません。予算の関係もありますが、学びへのニーズが高まっているのにそれに限度を設けるのはできるだけ避けたいところです。今後はこの枠の拡大も視野に入れています。

自律的な学習プログラムを導入した場合、利用促進が課題になる企業もあると思いますが、貴社では締切前に定員が埋まるほど好評だったのですね。

加倉井:はい。ただ、IDを付与された後、意欲が続かなかったり、忙しくて時間が取れなかったりして、思ったほど活用が進まないケースはどうしてもあります。そのため、利用促進にも取り組んでいます。また、意欲はあるが何から学べばいいのかわからないという人には、利用法をアドバイスしています。

古川:具体的には「まずスタートしてもらうこと」を重視して、「受講できていませんが、どうされましたか」といった内容のリマインドメールを数回送っています。スタート後の支援としては、わかりやすい操作マニュアルや「学び方ガイド」などを配布しています。特に「学び方ガイド」では、初級、中級など自分にあったレベル感ではじめると効果的に成長できる点を伝えるようにしています。グロービスさんの協力も得て、年代や階層別に「こういう知識を学ぶといいのでは」といったヒントになるような情報も載せています。

加倉井:社内メディアで見られる動画や音声コンテンツで、実際に学んでいる人をゲストに招いて利用体験や学習の効果を語ってもらう啓蒙活動にも取り組んでいます。1年目なのですべて手探りでしたが、できることに地道に取り組んでいます。

「GLOBIS 学び放題」を希望されたのはどのようなメンバーで、その中でも活発に利用されているのはどんなメンバーなのかといったデータがあればお聞かせください。

古川:雇用形態で非正社員の割合が約10%となっているほかは、年代や性別、地域といった属性での偏りはほとんどありませんでした。ただ、利用状況での個人差はかなりあります。初年度の実質11ヵ月で平均的な視聴時間は約25時間ですが、最も活発に視聴している人は360~380時間にも達していました。

株式会社カインズ 人事戦略本部人事マネジメント部 人財育成室 人財育成グループ 古川直樹さん

どのような目的で利用される人が多いのでしょうか。

古川:学ぶ人がいちばん多いのは「思考・コミュニケーション」のカテゴリーです。実務ベースの知識に新しい考え方を取り入れ、伝えることに関心があるようです。

加倉井:これまで当社の教育で不足していたところを補っている印象です。1年間で明確に変わったかはわかりませんが、現場では「課題にぶつかって対処する際に役立った」という声を聞きます。困ったときに学びが手助けになったという実体験を通して、自分がバージョンアップした感覚を持つメンバーが増えています。

先日もある非正社員のメンバーから「GLOBIS 学び放題」でITパスポートの資格を取得したという話を聞きました。自分で考えて取り組み、結果を出したことがすばらしいと思いました。さっそく社内ラジオ番組のゲストに呼んで体験を語ってもらいました。そういった話を聞いて「自分も学んでみたい」と思う人が増えてほしいと思います。

希望するキャリアに必要な学びを整理し可視化していく

今後の人材開発について新たに企画されていること、実施予定の施策などがありましたらお聞かせください。

加倉井:引き続き「学びの環境」全般をさらに充実させていきます。全メンバーが自分で足りないと思う部分を自由に学べる環境の拡充です。「GLOBIS 学び放題」はとても優れたコンテンツですが、そこでは学べないスキルや知識もあるので、それを補うために研修などを整備しているところです。

もう一つ重視しているのは「学びへの意識」の醸成です。「GLOBIS 学び放題」はきわめて幅広い領域を網羅できるコンテンツであり、メンバーの多い当社のような組織で全体的な底上げや意識づけを行うには、最適のサービスだと感じています。もっと有効にするため、今後は「キャリアとの連動」を明確化、可視化していきたいですね。

たとえば店長やラインマネジャーを目指している人に、「そのポジションにはこういうスキルが必要だからこのコースで学んでおいた方がよい」といったことが明示されたら、学びへの意識はもっと前向きなものになっていくでしょう。希望する方向に進むために必要な知識、不足している学びが一目でわかれば、キャリア自律にもつながります。上位の役職に求められる高度な研修や教育についても、そのような学習モデルをつくっていきたいと考えています。

長澤:今日お話ししてきたことは「DIY HR ®」の中でも「DIY Learning ®」の領域のことでしたが、「DIY HR ®」にはキャリア自律をめざす「DIY CareerPath ®」という考え方も含まれます。そこではキャリアとラーニングを明確にひもづけようとする会社としてのビジョンが示されています。具体的に詰めていくのはこれからですが、方向性ははっきりしています。

キャリア自律を強調すると離職につながるのではと危惧する企業もあると思います。そのあたりはどうお考えでしょうか。

長澤:私たちの発想は逆です。特に若年層のメンバーは「いかに成長できる会社か」を見ています。成長実感が得られないと思われた方が離職につながりやすい。キャリア自律や学びの提供はむしろ企業の魅力になるので、より充実させていきたいですね。

株式会社カインズ 人事戦略本部人事マネジメント部人財育成室 室長 長澤清隆さん 株式会社カインズ CAINZアカデミア事務局長 兼 人事戦略本部人事マネジメント部人財育成室 人財育成グループ グループマネジャー 加倉井和則さん 株式会社カインズ 人事戦略本部人事マネジメント部 人財育成室 人財育成グループ 古川直樹さん

(2023年1月24日)

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この記事ジャンル 戦略人事

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