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コラボヘルスで取り組むサントリーグループの健康経営 〜小さな“できた”の積み重ねが健康への関心を高める〜

注目の記事福利厚生掲載日:2022/07/04

「健康経営」が注目されて久しいですが、従業員自身の意識がなかなか追いつかず、定着に課題を抱える企業も少なくありません。サントリーでは、従業員のヘルスリテラシー向上に注力し、血糖値・血圧・中性脂肪のいずれかで正常域を超えている従業員に対して、健康アプリ「SUNTORY+(サントリープラス)」の利用と健康飲料の飲用を中心としたプログラムを実施。参加者には、血糖値・血圧・中性脂肪のうち、正常域を超えていた値の平均値が減少する効果が表れています。健康経営への取り組みが実を結ぶためにはどうすればよいのでしょうか。サントリーホールディングス株式会社 ピープル&カルチャー本部 部長で、サントリー健康保険組合 常務理事の後藤アキ子さんにお話をうかがいました。

Profile
後藤アキ子さん
後藤アキ子さん
サントリーホールディングス株式会社 ピープル&カルチャー本部 部長 / サントリー健康保険組合 常務理事 / サントリー企業年金基金 常務理事

ごとう・あきこ/サントリー株式会社に入社、人事部に配属。その後、生産研究推進部や人事サービスセンター長を経て、2019年4月より現職。企業と健保の両方の立場より、コラボヘルスの推進に取り組む。

会社と健保のコラボヘルスで生まれたデータに基づくヘルスケア

はじめに、サントリーグループが目指す健康経営の姿についてお聞かせください。

サントリーホールディングス株式会社 後藤アキ子さん

サントリーグループは「人と自然と響きあう」というミッションを掲げています。あらゆる人々が生きる喜びや充実を感じながら、それぞれの能力を発揮し、人間としての生命を最大限に輝かせる。そのために私たちは、商品やサービスを通じてお客さまに新たな価値を提供し、生活文化を潤い豊かなものにしていくことと、人間の営みの基礎となる自然を持続可能なものにしていくことが使命だと考えています。そしてその実現に向けて、私たちは挑戦を続けることが必要であり、当グループで働く従業員やご家族の健康がサントリーの挑戦・革新の源である、と考えています。

2014年に「健康づくり宣言」を制定。2016年には「GCHO(Global Chief Health Officer:健康管理最高責任者)」に副社長が就任し、新たに「健康経営宣言」を行いました。経営層が健康経営について発信することで、会社が本気で取り組んでいる姿勢を示したのです。その後、2021年には、サントリーグループにおける健康経営の取り組みをまとめた「サントリー健康白書 2021」を発行しました。

後藤さんは、サントリーホールディングスの人事部門の責任者であるとともに、健康保険組合にも常務理事として関わっていますね。サントリーではどのような体制で健康経営に取り組まれているのでしょうか。

サントリーでは、会社と健康保険組合が連携して健康経営に取り組む、コラボヘルスを実践しています。健康保険組合としては、すでに症状が出ている人の治療と、病気にならないよう予防することの二つの観点から加入者へ働きかける必要があります。しかしこれまでは、どちらかというと治療のほうの比重が高くなっていました。

「特定保健指導(特保)」という言葉を聞かれたことがあると思います。特保とは、国が健康保険組合に義務付けている取り組みで、メタボリックシンドロームのリスク数に応じて、生活習慣の改善が必要な40歳以上の方に行う保健指導のことです。サントリー健康保険組合でも特保を実施してはいましたが、対象者がなかなか自身の健康に向き合ってくれない状況でした。そこで、健康保険組合からサントリーホールディングス人事部に業務の一部を委託したのです。

委託によってどのような変化が生まれたのでしょうか。

会社と健康保険組合の連名で特保の案内を行い、会社に所属する保健師が直接保健指導をするようにしました。その結果、特保の実施率が10%台だったのが、約80%にまで跳ね上がりました。健康保険組合から言われるのと、会社から言われるのだと、対象者への届き方が違うのだと学びました。

現在も会社と健康保険組合とでコラボヘルスを実施しています。健康保険組合だけでも不十分で、会社だけでも不十分。なぜかというと、レセプトデータと言われる従業員一人ひとりの医療情報(どのような医療を受けたか、どのような薬を処方されたかなど)は、健康保険組合しか持っていないからです。データを持つ健康保険組合と、従業員に近い立場である会社が連携することで、事実に即した課題設定ができ、確度の高い対策を講じることができるのがコラボヘルスのメリットです。

本質的に取り組むべきは、従業員自身が健康意識を持つこと

従業員の健康増進に向けて、取り組んでいる内容についてお聞かせください。

健康経営は、「からだの健康づくり」「こころの健康づくり」「ヘルスリテラシーの向上」の三本柱で取り組んでいます。健康増進のために本当に必要なのは、自分自身で健康への意識を高めること。そうでなければ、いくら施策を講じたところで本質的な改善にはつながりづらいからです。

このうち、ヘルスリテラシー向上の取り組みでは、3〜4分ほどの短い動画を作って配信したり、メルマガを定期的に配信したりしています。地道な活動が多いですが、継続することが大事だと考えています。

特保の対象となるのは40歳以上の方ですが、生活習慣は過去の積み重ねです。まだ健康状態に課題を感じていない層や若年層に働きかけることで、未来の特保対象者を減らすことになります。そこで40歳未満の特保基準該当者を対象にしたプログラム「U40(アンダー40)」を開始しました。個別面談を軸に該当者一人ひとりに寄り添って健康意識を高めてもらう取り組みです。プログラムを通じて、これまで仕事が最優先だった人でも、ちょっと立ち止まって自身の健康状態に向き合ってみようという雰囲気が醸成できているように思います。

取り組みの浸透のために工夫されていることはありますか。

健診データの事業所平均値を共有して、事業所ごとに健康増進に関する1年間の目標設定をしてもらっています。事業所のトップがメッセージを発信し、「この1年はこれに取り組みます」と宣言することで、メンバーが自分ごととして計画した活動に取り組むことができます。毎年11月に、それぞれの活動に対するレビューを行い、全社安全衛生委員会にて特に優れた結果を残した事業所を表彰しています。

メンタルヘルスケアでは、「セルフケア」と「ラインケア」の双方を強化しています。従業員本人がストレス要因に気づいて対応するのはセルフケアで、マネジャーが部下のいつもと違う様子にいち早く気づき、相談対応や職場環境改善を行うのがラインケア。メンタル不調は予防と早期発見が大切なので、そのためには知識が必要です。毎年10月をメンタルヘルス強化月間とし、2021年はメンタルヘルスセミナーとセルフケア、ラインケアのeラーニングを実施しました。

コロナ禍においては、やはりストレスを感じている人が増えています。慣れないテレワークや、異動先の新しい仕事になじめないなど、それぞれに不安を抱えているようでした。そこで、社内カウンセラー(臨床心理士)によるメンタルヘルスケアのミニ講座の動画をつくり、社内向けに配信するといった対応を行いました。それは現在も続けています。

超低ハードルな日常タスクで、小さな「できた」を積み重ねる

さまざまな取り組みを進める中で、従業員にどのように健康行動を促したのでしょうか。

サントリーホールディングス株式会社 後藤アキ子さん

自分自身で「健康管理は大事だ」と気づき、納得して行動に移すことが一番重要ですが、簡単なことではありません。社会人になると自由な時間が減り、慢性的な運動不足になりがちです。バランスの良い食事をなかなか取れないこともあれば、夜遅い時間に食べることもあるでしょう。働いていると難しいのはわかりますが、夕食は早めに取りたいものです。それから、これは若年層に多いのですが、朝の欠食。朝食を抜くと集中力や記憶力が下がり、生産性も低下してしまいます。

「忙しいから」となかなか取り組まない人がどうすれば行動するようになるのか。そのためには、はじめの一歩を踏み出して「健康はいいものだ」と実感することが必要です。そこで健康経営の施策の一つとして、健康アプリ「SUNTORY+」を活用しました。「SUNTORY+」は、サントリー食品インターナショナル株式会社が法人向けに提供している健康経営支援サービスで、日々の生活の中に少しずつ健康行動を取り入れることを目的としています。

どのように日々の生活の中に少しずつ取り入れるのでしょうか。

健康行動のハードルが高いと、三日坊主どころか一度も使ってもらえません。「SUNTORY+」には日常生活の延長で簡単にクリアできるタスクが用意されています。「朝起きて水を一杯」「よく噛んで食べる」「温かい湯船につかる」など、約60種類の日常タスクは、体脂肪・血圧・コレステロール・血糖のいずれかに対するアプローチとなっています。かなりハードルの低い健康行動ばかりなので、小さな達成感を積み重ねることができます。

「SUNTORY+」には、サントリーならではのインセンティブがあります。当グループの自動販売機と連動しているので、ポイントが貯まると特茶や胡麻麦茶などの飲料と交換することができます。自動販売機を見て「SUNTORY+をやらなきゃと思い出す」という声もあります。記録された行動に応じてレベルが表示されるので、コツコツ継続するモチベーションにもつながっています。

実際にアプリ利用者のデータを見ても、1ヵ月後のアプリ継続率は84%(※1)で、6人中約5人は健康行動を続けられているという結果が出ています。一般的なヘルスケアアプリでは1ヵ月後の継続率は6人中約1人と言われていますので、高い数字ということが分かります。さらに半年後でも、「SUNTORY+」は65%の人が利用しているというデータもあります。また、88%(※2)が「SUNTORY+」によって健康に良い行動をすることが増えたと回答しています。

※1:SUNTORY+アプリ利用データより抜粋 調査人数:390人 調査対象期間:2020年9月1日~2021年2月28日
継続の定義:利用開始から1ヵ月後の1ヵ月間にアプリを1回以上起動

※2:SUNTORY+利用者アンケート調査(サントリーグループにて実施) 調査対象者:SUNTORY+導入A企業従業員
調査対象人数:222人 調査対象期間:2020年8月~2020年11月

「SUNTORY+」を活用してどのような取り組みを行ったのでしょうか?

2020年の健康診断・人間ドックの健診結果で、血糖値・血圧・中性脂肪のいずれかで正常域を超えた従業員を対象に「SUNTORY+健康支援プログラム」を行いました。このプログラムでは「SUNTORY+」を毎日続けてもらい、健康課題に応じた健康飲料を毎日飲んでもらいました。

サントリーグループが行った健康支援プログラムの概要

サントリーグループが行った健康支援プログラムの概要

従業員の方にはどのような変化がありましたか。

正常域を超えていた健康数値の変化を見ると、中性脂肪の平均値が188.8から156.2に、(収縮期)血圧の平均値は131.5から127.4に、血糖値の平均値は114.2から107.4へと変わりました。変化後の数値はどれも正常域の範囲内の数値です。「SUNTORY+」をきっかけに健康に対する意識が変わって運動量が増えたり、食生活を改善したりした人もいると思うので、健康支援プログラム単体の効果とは言いづらいのですが、アプリが生活習慣を見直すきっかけになったのなら、それも含めて成果と言えるでしょう。

SUNTORY+健康支援プログラム参加者の健康数値変化

SUNTORY+健康支援プログラム参加者の健康数値変化

社内に専門家が在籍していることの重要性

後藤さんご自身は、健康経営のあるべき姿をどのようにお考えでしょうか。

健康経営を地に足のついた取り組みにするためには、経営層の理解と協力が欠かせません。経営層やマネジャー層が健康の重要性を理解することで、メンバーの健康を気にかける習慣ができれば、健康意識の高い風土が醸成されていきます。健康への関心が高まり、一人ひとりが健康を自分ごとと捉え、社員もご家族も全員が自発的に健康増進に取り組む。そういった状態を目指していきたいですね。生涯を通じて心身の健康を維持し、イキイキと充実した毎日を送っていただけるよう、会社は支援していきます。

会社が従業員の健康を考えることは一つの責任でもありますが、同時に健康というプライベートな領域に踏み込む難しさもありそうです。

サントリーグループでも、多くのマネジャーが悩んでいる問題です。部下の健康を気遣う必要があるとわかっていても、どこまで踏み込んでいいのか難しいという声をよく聞きます。そのため、悩んだ際には看護職などの窓口に相談するよう伝えています。

コロナ禍になってからは、看護職との1対1の健康面談を全社員に実施するようになりました。健康なときから事業所の看護職と顔見知りになることは、その後の相談しやすさにもつながります。マネジャーからも「孤独に感じていたが、会社が見てくれていることがわかって安心した」という声が上がっています。社内には看護職、産業医、臨床心理士などの専門家がいるのですが、社内のスタッフにはどうしても言いづらい、という人もいると思います。そんな人には、社外のカウンセラーやオンラインチャットサービスに相談するよう案内しています。

今後、健康経営について新たに予定していることがあればお聞かせください。

今後は食事面での取り組みを強化したいですね。先ほど、若年層の朝の欠食についてお話ししましたが、朝食をきちんと取るための取り組みです。まずは手軽にはじめてもらえるよう、お湯を入れるとスープになるフリーズドライセットを希望者に配布しています。家で飲む時間がなくても、出社後にお湯を注げば飲むこともできます。朝食を取ることに慣れてきたら、次はもう少し栄養価の高い朝食を取るといったように、段階的に習慣を変えていければいいと思います。

本来、ヘルスケアは楽しいものだと思うのです。健康を考えることの価値を社内外の多くの人に知ってもらい、サントリーグループを健康の話が気軽に飛び交うような組織風土にしていきたいですね。

サントリーホールディングス株式会社 後藤アキ子さん

SUNTORY+(サントリープラス)は、企業の健康経営をサポートする無料のヘルスケアサービスです。「朝起きて水を1杯飲む」などの日常生活の動線上で出来る超低ハードルな日常タスクを約60種類ご用意。日常タスクを継続すると、自販機で飲料と交換できるポイントがもらえます。「シンプル操作のスマホアプリ」「身近な接点である自販機」「手軽な健康飲料」の3つのサイクルが回ることで、無理なく楽しく続くサービス設計になっています。2020年グッドデザイン賞、2021年iFデザインアワード受賞。

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