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学習力を持つ人財こそが組織の宝│答えを知ると学ぶことの違い

学習する組織で未来を描く

なぜ人は答えを求めるのか?

最近、「若者はすぐ答えを欲しがる」という言葉を耳にすることが多くなりました。
「最近の若手は正解を探すばかりで、自分で考えようとしない」――こんな声もよく聞かれます。
でも、私はこう思うのです。

「それって、実は若者だけの特徴ではないのでは?」と。

私は昭和世代ですが、思い返してみれば自分も若い頃、常に答えを探していました。

上司に「こうやるのが正しい」と教えてもらうと安心できましたし、逆に「自分で考えてみろ」と突き放されると、不安でどうしていいかわからなくなることも多かったのです。

つまり――答えを求めるのは、今の若者に限った話ではありません。
世代を問わず、人間は本来「正解を知りたい」と思う生き物なのだと思います。

答えを求めるのは“脳の自然な働き”

心理学や脳科学の研究によれば、人の脳は「不確実さ」を嫌います。
予測できない状況に置かれるとストレスを感じるのです。
逆に、「これが正しい」という明確な答えが提示されると、安心感が生まれます。

だからこそ「答えを欲しがる」という行動は、むしろ人間としてごく自然なこと。
昭和世代も、平成世代も、令和世代も、みんな本質的には同じです。

ただし、一つ大きく違う点があります。
それは「環境」です。

私たちの若い頃は、答えを得るのに手間と時間がかかりました。
本を探し、人に聞き、実際にやってみて失敗しながら少しずつ学ぶ。
そうやって答えにたどり着くことが、当たり前でした。

一方、今の若い世代は、スマホを開けば数秒で“正解らしきもの”にアクセスできます。
だから「答えはすぐに見つかるものだ」と思いやすくなる。
その結果、「最近の若者は答えをすぐに欲しがる」と見えてしまうのだと思います。

答えを知ることと、学ぶことの違い

ここで大事なのは「答えを求めること」、そのものを否定しないことです。
答えを知りたい、正解を探したいという欲求は、学びの出発点でもあるからです。
ただ、問題は「答えを知っただけで満足してしまう」ことにあります。

正解を一つ得ただけでは、応用が利きません。
状況が変わったとき、前提が崩れたとき、別の課題に直面したとき――正解はすぐに通用しなくなります。

私は研修で多くの人を見てきましたが、いつも感じることがあります。
それは 「答えを持っている人」よりも、「学習力を持っている人」のほうが、ずっとスマートに成長していく、ということです。

答えを求めることに慣れた人は、予想外の問題が起きたときに立ち止まりやすい。
一方、学習力を持つ人は、答えがなくても自分で仮説を立て、試し、失敗から学び、答えを更新していきます。
この違いが、成長スピードの差を生みます。

教育の現場が示す未来の方向性

この「答え探し」から「学習力」へのシフトは、実は教育現場でも始まっています。
高校では「総合的な探究の時間」が必修となり、大学でも「アクティブラーニング」や「PBL(課題解決型学習)」が盛んです。

例えば高校生が地域課題を調べ、解決策をチームで考える。
大学生が企業と連携して、実際の問題解決プロジェクトに取り組む。

そうした体験を通じて「正解を当てる」よりも「自分で考え、仲間と試し、失敗から学ぶ」という学習スタイルが育てられています。
これは、社会が若者に期待している力が「知識を持つ人」から「学び続ける人」へと変わってきている証拠です。

研修現場の課題

では、社会人になった後の研修は、どうでしょうか。
残念ながら、まだまだ「知識を与える」「答えを教える」スタイルが主流です。
もちろんマニュアルや手順を学ぶことは必要です。
ですが、それだけでは人は変わりません。

「知識は得たけれど、現場では動けない」
「頭では分かっているけど、実践できない」

そんな声を、私は何度も聞いてきました。

そこで私は問いかけます。
「どうすれば人は、自ら学び、行動を変え、成長し続けられるのか?」
この問いに答えるために、心理学・脳科学・コーチング心理学を学び、そして現場で実践を重ねてきました。

その中で形になったのが――
「坂田式 研修生をその気にさせるセオリー」 です。

このセオリーは、ただ知識を詰め込むのではなく、研修生が「やらされる」から「やりたい」に変わるための仕掛けです。
ここからは、その8つのセオリーを、研修現場の“あるある物語”を交えながらご紹介していきます。

 

坂田式 研修生をその気にさせるセオリー8つ

研修の現場では、知識を教えるだけでは人は変わりません。 
大切なのは、まず感情を揺さぶり、「やってみたい」という気持ちを引き出すこと。 
その上で、知識や経験を整理し、論理的にまとめて理解を深める。
この流れができたとき、人は自然に行動を変えていきます。

私が大切にしている「坂田式 研修生をその気にさせるセオリー」は、そのための仕掛けを8つにまとめたものです。
ここでは、研修現場のあるある場面をもとにご紹介します。

1.    頭の中の地図を揺さぶる

あるある物語
研修の冒頭、私はよくこう問いかけます。
 「ルールを守れば、安全は100%確保できると思いますか?」 
多くの研修生が「はい」と答えます。
ところが、次に示すデータは――「ルールを守っても事故は起きる」。
 一瞬、場が静まり返ります。

感情の揺さぶり
「えっ、そうなの?」という驚きが、受講者の目を覚まします。

科学的根拠 
脳は、予測と違う事実に出会うと「予測誤差」を感じ、強く活性化します。
心理学では、「認知的不協和」と呼ばれる現象です。
揺さぶりは、学びの入口になります。

2.    多様な組み合わせを試させる

あるある物語 
「この作業を改善する方法を一つ考えてください」と言うと、最初は沈黙。
でも「10個出してください」と伝えると、笑いながらも次々に案が出てきます。
机の上は付箋でいっぱい。

感情の揺さぶり
「意外と出せるじゃん!」「面白い!」という遊び心が、学びを加速させます。

科学的根拠 
発散的思考(Divergent Thinking)は、脳の創造的ネットワークを活性化します。
正解一つより、多様な試行錯誤が柔軟な思考力を育てます。

3.    エラーを燃料に変える

あるある物語 
ロールプレイで言葉に詰まり、恥ずかしそうに下を向く研修生。 
「今の“詰まった瞬間”が最高の教材です」と私が声をかけると、仲間も一緒に原因を探り始めます。
 次の挑戦では、見違えるほどスムーズに話せるようになりました。

感情の揺さぶり
「失敗してもいいんだ」という安心感が、挑戦意欲に変わります。

科学的根拠 
脳はエラーを検知するとドーパミンが分泌され、修正行動を促します。
失敗は、学習の燃料です。

4.    未知の可能性を探索させる

あるある物語 
「自分の現場には関係ない」と腕を組んでいた研修生。 
しかし、異業種の改善事例を聞いて目を丸くします。 
「こんなやり方があるんだ!」「うちにも応用できそうだ」――メモを取る手が止まりません。

感情の揺さぶり 
好奇心が目を輝かせ、探究心が芽生えます。

科学的根拠 
新しい刺激は脳の報酬系を活性化し、ドーパミンを放出します。
未知との出会いは学びを自発的にします。

5.    報酬(役立つ実感)を強調する

あるある物語 
「今日の学びを明日どう使えますか?」と尋ねると、研修生が「打ち合わせで、まず相手の話を聞きます」と即答。
 周囲も「自分もやってみよう」と声をあげます。

感情の揺さぶり
「できそう」「役立ちそう」という実感が喜びに変わります。

科学的根拠 
自己決定理論では「有意味感」が動機づけの鍵。
報酬は、お金ではなく「役立つ実感」で十分です。

6.    学習範囲を絞って焦点化する

あるある物語 
「今日の学びを3つにまとめましょう」と伝えると、「観察する」「聴く」「小さく試す」というシンプルな言葉が並びます。
「これならできる」と表情が明るくなります。

感情の揺さぶり 
「無理なくできそう」という安心感が、学びの持続につながります。

科学的根拠 
人のワーキングメモリには、限界があります。焦点を絞ることで情報処理がスムーズになり、定着率が高まります。

7.    仮説を持たせてから学ばせる

あるある物語 
「このトラブルの原因は何だと思いますか?」と問いかけると、研修生たちは真剣に仮説を立てます。 答えが発表されると「当たった!」「惜しい!」と盛り上がり、理解が深まります。

感情の揺さぶり
ドキドキやワクワクが、学びの原動力になります。

科学的根拠 
仮説を立てて検証する過程は「テスト効果」と呼ばれ、記憶定着を強めることが実証されています。

8.    限界を自覚し、学びを更新する

あるある物語 
研修で「なぜこの問題は起きたのか? 何を知らなかったから防げなかったのか?」と振り返ると、 「自分はあの知識を持っていなかった」「あの経験がなかった」と気づく研修生。 
次に「では今後、どんな学びが必要か?」と問うと、「もっと観察を意識したい」「新しい知識を調べたい」という言葉が、自然に出てきます。

感情の揺さぶり 
「できなかった」ではなく「次はできるようになりたい」という前向きな感情が芽生えます。

科学的根拠
メタ認知を高めることが、自己成長の出発点です。
限界を自覚することで「学びを更新する力」が育ちます。

感情を揺さぶり、やる気を生み、論理でまとめる

この8つのセオリーに共通するのは、「まず感情を動かす」ことです。 
驚き、笑い、悔しさ、ワクワク――そうした感情体験が学習のスイッチになります。 
そして、その後に知識や経験を論理的に整理していくことで、学びは深く定着し、現場での行動に結びつくのです。

 

学び続けたい!と思わせる

学習力は個人の成長を支えるだけでなく、組織の文化を変え、未来を切り拓く力になります。 
ROI(投資効果)の観点からも、組織文化の観点からも、VUCA対応の観点からも――学習力は、欠かせません。
そして、その学習力を引き出す仕掛けこそが、私がご紹介してきた「坂田式 研修生をその気にさせるセオリー」です。

もし皆さんの会社で、 「研修をやっても人が変わらない」 「自律的に動ける人財を育てたい」 そう感じておられるなら―― 学習力を育む研修に一歩踏み出してみませんか。
私の経験と、このセオリーを通じて、きっと皆さんの組織に「学び続ける力」が芽吹き始めるはずです。

学習する組織へ、未来をともに描くために

ここまでお読みいただき、本当にありがとうございます。
私がお伝えしたかったのは、「答えを求めること」自体は悪くない、でもそれだけでは足りない、ということです。
人や組織が成長していくためには、“学習力”を持ち続けることが何よりも大切なのです。

「答えのある時代」から「答えを創る時代」へ

かつての社会は、「答えが用意されている時代」でした。
マニュアルを覚え、決められたとおりに動くことで成果が出たのです。

しかし、今は違います。
VUCAの時代、唯一の正解は存在しません。
昨日までの正解が、今日にはもう通用しないこともあります。

だからこそ、“答えを創り出す人” が求められています。
その力は、知識の多さや経験の長さではなく、学習力によって培われます。

“学びたくなる場”をつくる

今、皆さんの組織ではどんな課題がありますか?

・「研修をやっても行動が変わらない」
・「若手が受け身で、自律的に動けない」
・「チームに活気がなく、対話が生まれない」

もし一つでも当てはまるなら、ぜひ一度お話しさせてください。
私は研修を通して、知識やスキルを教えるだけではなく、人が“学びたくなる場”をつくり、学習力を育むことを大切にしています。

学習力が育った人は、必ず組織の未来を変えます。
そしてその変化の瞬間を、私は何度も目の前で見てきました。
学習とは、知識を得ることではなく、可能性を広げ続ける力です。
答えのない時代だからこそ、学習力を持つ人財こそが組織の宝になります。

もし「うちの組織をもっと強くしたい」と思われるなら――

ぜひ一緒に、学習する組織の未来を描いていきましょう。

このコラムを書いたプロフェッショナル

坂田 和則

坂田 和則
マネジメントコンサルティング2部 部長 改善ファシリテーター・マスタートレーナー

問題/課題解決を現場目線から見つめ、クライアントが気付いている原因はもちろん、その背景にある奥深い原因やメンタルモデルも意識させ、問題/課題改善モチベーションを高めます。
その先の未来には、改善レジリエンスの高い人材が活躍します。

問題/課題解決を現場目線から見つめ、クライアントが気付いている原因はもちろん、その背景にある奥深い原因やメンタルモデルも意識させ、問題/課題改善モチベーションを高めます。
その先の未来には、改善レジリエンスの高い人材が活躍します。

得意分野 モチベーション・組織活性化、リーダーシップ、コーチング・ファシリテーション、コミュニケーション、ロジカルシンキング・課題解決
対応エリア 全国
所在地 港区

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