診断結果を活かす人事戦略ー資質の相乗効果で強みを伸ばす方法
ストレングスファインダー®(クリフトンストレングス®)を導入する企業は増えていますが、多くの場合、診断結果を一度見ただけで終わってしまいます。人事担当者として重要なのは、結果を表面的に理解することではなく、その背後にある「行動のメカニズム」を把握することです。ここでは資質の組み合わせによって得られる深い自己理解を、組織づくりにどう活用できるかを整理します。
現場でよくある活用の壁
・診断結果を確認したが「そうなんだ」で終わってしまう
・34資質の説明を読んでも業務でどう使えばよいのか分からない
・強みは理解したが、実務や対人関係での活かし方が見えてこない
人事部門や研修担当の間でもこのような声は珍しくありません。
組み合わせ理解が必要な理由
ストレングスファインダー®には34の資質があり、その順番の違いによって思考や行動のパターンが形づくられます。上位5資質だけを見ても順序を含めて同じ並びになる確率は3,300万分の1以上と言われています。つまり一人ひとりが極めてユニークな行動設計図を持っているのです。
資質を単独で捉えるのではなく、複数の資質が絡み合ったときに現れる行動傾向を理解することで、その人専用の「取扱説明書」が見えてきます。
見逃されやすい強みの発見
多くの人は自分の自然な行動を強みとは認識していません。例えば「臨機応変に調整はできるが計画性に欠ける」と感じていた社員が、実は「アレンジ」と「適応性」の組み合わせによって独自の力を発揮していると理解できるケースがあります。これにより自己認識が変わり、弱みと見ていた部分を強みとして再解釈できるようになります。この変化は自己肯定感の向上にもつながります。
人事が得られるメリット
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配置の精度向上
組み合わせから見える行動パターンを基に、成果が出やすい業務やチームを判断しやすくなる。 -
育成とOJTの個別最適化
資質の組み合わせに合わせて指導の方法を調整できる。例えば「慎重さ+達成欲」の社員には段階的に成果を積み上げる課題を与える、「適応性+学習欲」の社員には変化のある環境を用意する、など。 -
マネジメントの精度向上
「任されることで力を発揮する」「単調な業務は疲弊しやすい」など具体的な対応策が見えてくる。 -
採用や面談での活用
候補者と「当社のやり方で資質をどう生かせるか」を対話することで、ミスマッチの回避や定着率の向上につながる。
まとめ
ストレングスファインダー®を「診断して終わり」にせず、資質の組み合わせを理解して活用設計に落とし込むことが、人材戦略に直結します。人事担当者がこの視点を持つことで、個人の強みを引き出し、組織のパフォーマンスを最大化することができます。
弊社では、資質の組み合わせを読み解くプロファイリングを入れ込んだストレングスファインダー®研修プログラムを提供しております。お気軽にお問い合わせください。

このコラムを書いたプロフェッショナル
知識茂雄
ガイアモーレ株式会社提携講師(株式会社ハート・ラボ・ジャパン)
前職では半導体製造技術者として勤務しながらコーチングやアサーション研修の社内講師も務める。独立後、ストレングスファインダーを活用したチームビルディングやリーダーシップ研修を中心に提供。ストレングスファインダーのプロファイリングに定評がある。

知識茂雄
ガイアモーレ株式会社提携講師(株式会社ハート・ラボ・ジャパン)
前職では半導体製造技術者として勤務しながらコーチングやアサーション研修の社内講師も務める。独立後、ストレングスファインダーを活用したチームビルディングやリーダーシップ研修を中心に提供。ストレングスファインダーのプロファイリングに定評がある。
前職では半導体製造技術者として勤務しながらコーチングやアサーション研修の社内講師も務める。独立後、ストレングスファインダーを活用したチームビルディングやリーダーシップ研修を中心に提供。ストレングスファインダーのプロファイリングに定評がある。
得意分野 | キャリア開発、リーダーシップ、コーチング・ファシリテーション、チームビルディング、コミュニケーション |
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対応エリア | 全国 |
所在地 | 熊本市 |
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