頼むことへの躊躇:心理的メカニズムを理解する

前回の続きです。

 

今回は、人に頼むのが苦手という方がどう考えていくと頼むことへのハードルが下がるかというお話しです。

 

まず最初に、頼むのが苦手な人は人から頼まれたことを断るのも苦手だと思います。

 

この部分は基本的に表裏の関係となります。

 

断るのが苦手な人がなぜそれが苦手なのかというと、多くの方の場合は断ったときの相手の残念そうな顔を見たくないというのがあると思います。

 

そういう人たちにとっては断るというのはある意味勇気を要することだし、エネルギーを使うことなのです。

 

そういう人が誰かに何かを頼もうとしたときに、二つの心理的な壁が出てくることが考えられます。

 

一つには頼むのが苦手な人はある意味自分が頑張って頼んでいるだけに、相手から断られたときにより残念な気持ちになりやすいということです。

 

気軽に頼める人からすると不思議なことだと思いますが、頼むのが苦手な人にとっては頼むこと自体が稀でありよっぽどのことなので、勇気を振り絞って…という感じになりやすいのです。

 

すなわち、断られた際の残念な気持ちを味わいたくないとの気持ちもあると思います。

 

もう一つは自分が断ることにもエネルギーを使う方なだけに、相手がやむを得ず断らざるを得ないときに相応のエネルギーを相手にも使わせてしまうのではないかとの懸念が生じるということです。

 

こういうのは無意識なので多くの方の場合自覚はないと思いますが、こういうメカニズムだと考えると納得がいくのではないかと思います。

 

で、もしそうだとしてこのマインドをどう変えていくかということです。

 

一つには、自分と同じように考える人は世の中的に見て必ず少数派だということを理解するということ。

 

それぞれの人の特性をクリフトンストレングスRで見ていくと、特定の資質、組み合わせが上位にある人それがどんな資質、組み合わせであろうとも必ず少数派になります。

 

なぜならば資質は34個もあるから。

 

従い、自分と同じように断ることにエネルギーを使う人はそう多くはないということです。

 

極論すれば自分以外の多くの人は気軽に断れる人なのでそんなに気を使わなくても良いということです。

 

頼む、断るは表裏の関係なので気軽に断れる人=気軽に頼める人でもあります。

 

すなわち、気軽に頼んでくる人に対しては気軽に断っても良いということになります。

 

こんなふうに考えていくと人に何かを頼むということへのハードルも下がるのではないかと思います。

 

次回は頼むのが苦手な方向けのもう一つのマインドのあり方について書きます。

 

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ストレングスファインダーで変革を促す~対話と多様性を重視し、個々の強みを活かすことで組織全体の成長をサポート~

前職では半導体製造技術者として勤務しながらコーチングやアサーション研修の社内講師も務める。独立後、ストレングスファインダーを活用したチームビルディングやリーダーシップ研修を中心に提供。ストレングスファインダーのプロファイリングに定評がある。

知識茂雄(チシキシゲオ) ガイアモーレ株式会社提携講師(株式会社ハート・ラボ・ジャパン)

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