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ニュース
人事サービス 雇用・採用
掲載日:2015/10/05

【労働意識調査ランスタッド・ワークモニター2015年第3四半期】
~「勤務先でLGBTは差別の対象になる」、日本の労働者の半数が同意
日本の職場はLGBTに閉鎖的、世界と大きな差~

総合人材サービス会社ランスタッドホールディング・エヌ・ヴィー(本社:オランダ王国ディーメン、CEO: ジャック・ファン・デン・ブルック)は、世界34の国と地域の18~65歳を対象に実施する、労働者意識調査「ランスタッド・ワークモニター」の2015年第3四半期の結果を発表しました。

職場における性的マイノリティー(LGBT)に関する今回の調査では、多様性やLGBTの受け入れに対し、閉鎖的な日本の職場環境が明らかになりました。

 

<ランスタッド・ワークモニター 労働意識調査 2015年第3四半期 特筆事項>
* 「職場の多様性は大切である」に同意する日本人は82.5%で、グローバルの平均とほぼ変わらず
* 一方、「オープンで多様性を受け入れる企業文化である」、「職場でLGBTは差別の対象にならない」は、共に下位レベル。日本は多様性に対して閉鎖的な職場環境であることが露呈
* 日本人の8割が「LGBTの同僚がいない」と回答し、「LGBTの職探しは難しくない」に半数以上が同意。閉鎖的な職場環境が、LGBTや彼らが抱える課題への気づきを妨げる要因に

 

<調査結果 概要>
 「職場の多様性は大切である」に同意する日本人は82.5%で、グローバルの平均とほぼ 変わらず

職場の多様性が重要であることは、今や世界共通の認識です。今回の調査でもグローバルで87.2%が同意する結果でした。日本でもその認識は変わらず、82.5%が「大切である」と回答しました。

 

一方、「オープンで多様性を受け入れる企業文化である」、「職場でLGBTは差別の対象に ならない」は、共に下位レベル。日本は多様性に対して閉鎖的な職場環境であることが露呈
しかしその一方で、「勤務先には、オープンで多様性を受け入れる企業文化がある」で、日本は34の調査国中最下位に、「職場では、性的マイノリティーは差別の対象にならない」では、グローバル平均の76%に対し、日本は46.7%で、トルコに次ぐワースト2の結果でした。多様性の尊重が大切であることは認識しつつも、未だ閉鎖的である日本の職場環境が明らかになりました。

 

日本人の8割が「LGBTの同僚がいない」と回答し、「LGBTの職探しは難しくない」に半数以上が同意。閉鎖的な職場環境が、LGBTや彼らが抱える課題への気づきを妨げる要因に
多様性に対し閉鎖的な職場環境であるからか、LGBTの同僚について、日本の83%が「一人もいない」と回答、これは調査国の中で6番目に多い数値でした。また、性的マイノリティーの仕事探しについては、半数以上(50.9%)が「難しくない」とし、34か国中最も楽観的な数値でした。
今回の調査では、日本では多様性についてオープンに話せる雰囲気の職場が少なく、その分当事者以外が「職場におけるLGBT」に気づく機会も少ない。そのため、彼らが抱える問題を広く認識するところまでに至っていない状況が想定される結果となりました。

 

ランスタッド株式会社 人事本部 本部長 柄沢 雅生 のコメント
電通ダイバーシティ・ラボの発表した「LGBT調査2015」によると、国内のLGBT層は7.6%、単純に考えて13名中1名は性的マイノリティーという計算です。ランスタッドの調査では、8割以上が「LGBTの同僚がいない」としましたが、実際には「いない」のではなく、当事者が「公表していない」または「公表しづらい職場の雰囲気から、回りが気づいていない」だけである、と考えられます。そのため多くの日本人が、彼らがどのような悩み・課題を抱えているかを認識できる段階になく、LGBT当事者が職場で人知れず孤立している可能性があります。

近年、外資系企業を中心に採用・人事制度などの側面から、LGBTに配慮した施策を実施する企業が出てきています。具体的には、社内規定や採用規定の中で、性的指向や性自認によって差別しないこと明記する、当事者の申請をもって事実婚(同性パートナー)カップルにも結婚休暇や祝い金を付与する、などです。

2015年は、日本の公的機関として初めて「同性パートナーシップ条例」が渋谷区で成立したほか、アメリカ連邦最高裁にて事実上の同性婚を認める判決が出されたこともあり、日本国内においても性的マイノリティーへの認知・理解が高まるきっかけの年となりました。多様性を重んじる社内体制を整えて企業価値を上げ、労働者からも一般の方からも選ばれる企業になる、一層厳しくなる採用競争の中で企業が存続するために、人事戦略の一つとして考える時期になっているのではないでしょうか。

 

<ランスタッド・ワークモニターについて>
ランスタッド・ワークモニターは、2003年ランスタッドの本社のあるオランダでスタートし、現在は欧州、アジアパシフィック、アメリカ大陸の世界34の国と地域で行われています。ワークモニターは年4回実施され、労働市場の動向に関するグローバルトレンドを調査しています。本調査はオンライン上で行われ、18-65歳の週24時間以上の勤務をする労働者を対象にしています(自営業を除く)。今回の調査期間は2015年7月20日~8月4日でした。

調査実施国: アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブラジル、カナダ、チリ、中国、チェコ、 デンマーク、フランス、ドイツ、ギリシャ、香港、ハンガリー、インド、イタリア、日本、ルクセンブルク、 マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ノルウェー、ポルトガル、ポーランド、シンガポール、 スロヴァキア、スペイン、スウェーデン、スイス、トルコ、オランダ、英国、米国
以上34の国と地域

 

<本リリースに関するお問い合わせ先>
ランスタッド株式会社 広報担当: 前川生民・寺島千恵子
Tel: (03)-5275-1883 Fax: (03)-5275-1878 Email: communication@randstad.co.jp

 

◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。

(ランスタッド株式会社 http://www.randstad.co.jp/ /9月30日発表・同社プレスリリースより転載)

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