2006年卒採用人数は「増加」の見通し
リクルートが『就職白書2004』で調査
リクルート(東京都中央区、柏木斉・代表取締役社長)の『就職ジャーナル編集部』ではこのほど、就職・採用活動について、学生と企業に向けて調査を行いました。企業については、2005年3月卒業予定者の採用実施状況および2006年3月卒業予定者の採用予定や採用手法などについて調査(2004年9月17日〜10月8日全国の主要企業4500社を対象に郵送方式で調査。1050社の回答を得ました)。また、学生についても、2005年3月卒業予定者に活動状況調査を実施しました(2004年9月17日〜10月6日全国4年制大学生男女15073人を対象にインターネットで調査。1546人から回答を得ました)。
その結果、企業回答を見ると、2006年卒の採用人数見通しについて、「増加」企業(文科系9.9%、理科系11.7%)が、「減少」企業(文科系3.1%、理科系1.5%)を上回っています。昨年度の同様の調査でも、「増加」(文科系7.9%、理科系9.3%)が「減少」(文科系5.8%、理科系3.7%)を上回っていましたが、本年度はより「増加」の割合が大きくなっています。
また、採用基準が「厳しくなる」「今年度並み」の企業は8割弱(文科系76.2%、理科系77.2%)と、採用基準はゆるがない見通しです。
さらに、2005年採用を振り返って、全体スケジュールが「長期化した」と回答した企業は37.7%に及び、「短期化した」と回答した企業の8.3%を大きく上回りました。「秋採用を実施した」と回答した企業は16.5%で、昨年度回答(7.8%)と比較して倍増しています。
企業と学生の回答を合わせて見てみると、企業が採用活動の際にアピールした項目のトップと、学生の選社項目のトップを比較したところ、「責任のある仕事をまかせてもらえる」(企業69.0%、学生37.1%)、「自分がやりたい仕事ができる」(企業36.7%、学生73.6%)と、大きなギャップが見られます。
学生の平均内定社数は2.02社(内定取得者ベース)。また、内定取得者のうち過半数(56.0%)の学生は内定辞退を経験しています。一方で、「内定辞退者の増加」は企業側の採用長期化の主な要因(44.7%)となっており、企業にとって悩める課題の一つとなっています。
(リクルート http://www.recruit.co.jp/corporate/support/inquiry_press.html)