「平成22年度ものづくり基盤技術の振興施策(ものづくり白書)」を10/25 閣議決定(厚生労働省)
~ものづくり産業の将来を担う人材の育成を積極的に推進~
厚生労働省、文部科学省、経済産業省は2011年10月25日、「平成22年度ものづくり基盤技術の振興施策」(「ものづくり白書」)を閣議決定し、国会に報告しました。
「ものづくり白書」は、ものづくり基盤技術振興基本法第8条に基づき国会に毎年報告する年次報告書で、政府がものづくり基盤技術の振興に関して講じた施策を取りまとめた報告書です。この報告書は、上記3省が連携して作成しており、平成13年(2001年)の「ものづくり白書」から、今回で11冊目となります。
「ものづくり白書」の第1部は、「第1章 内外経済が変化する中での我が国製造業の動向」、「第2章 我が国ものづくり産業が直面する課題と展望」、「第3章 わが国ものづくり産業の将来を担う人材の育成」、「第4章 ものづくりの基盤を支える教育・研究開発」で構成されており、このうち職業能力開発分野に関しては第3章で以下のとおり、将来を担う若年人材の確保、育成、能力開発の現状を分析し、その課題と対応や能力開発のための取組を記述しています。
【第1部第3章のあらまし】
(1) 将来を担う若年人材の確保、育成・能力開発の現状
・ 採用方針については、大企業は新卒採用、中小企業は中途採用の割合が高い。
・ 中小企業は、募集・採用について、新規採用の量・質双方に関して満足していないと感じているものが多い。
・ 育成・能力開発については、特に、中小企業は大企業に比べて、「Off-JT」や「自己啓発活動に対する支援」という現場を離れた取組が弱い。
・ 多くの企業が育成・能力開発がうまくいっていると肯定的であるが、うまくいっていないとする企業では、「育成を担う中堅層の従業員の不足」、「効果的な教育訓練のノウハウ不足」等を理由とするものが多い。
(2) 中小企業における若年人材の確保、現場の育成・能力開発体制の課題と対応
・ 中小企業とのマッチングを促進するため、地域の中小企業対象の就職面接会の開催、ハローワークでの相談、インターンシップ等の活用の積極的推進。
・ 公共職業能力開発施設を利用した在職者訓練、助成金の活用によるOff-JT等の推進。
・ 職業能力を客観的に示す観点から、技能検定、職業能力評価基準、ジョブ・カード制度の積極的活用等の促進。
(3) ものづくり産業の将来を担う人材の育成等のための職業能力開発施策
・ 東日本大震災の被災地の復旧・復興対策に係る人材の確保、育成のための取組を実施。
・ 公共職業能力開発施設において、技術革新への対応等高度かつ多様な職業訓練を実施。
・ 技能の振興や技能の次世代への継承等の取組を実施。
なお、「平成22年度ものづくり基盤技術の振興施策(ものづくり白書)」は、厚生労働省ホームページの「統計情報・白書」のページからダウンロードできるほか、全国の政府刊行物サービス・センターなどで購入できます。
◆ 詳しくはこちらをご覧下さい。
(厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/ /10月25日発表・報道発表より転載)