企業の人材マネジメントに関する調査2023「人材の評価」「賃金・報酬」「昇進・昇格」制度編
株式会社リクルート(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北村吉弘、以下リクルート)は、人事担当者5,048人(※)を対象に、人材マネジメントをテーマとしたアンケート調査を実施しました。本リリースでは、企業における「人材の評価」、「賃金・報酬」、「昇進・昇格」の各制度の現状と採用や従業員エンゲージメントとの関係などを解説します。
※5,048人のうち、従業員規模30人以上の企業に勤める2,761人を集計対象としました。
<Executive summary>
■「人材の評価」「昇進・昇格」に関する制度変更や、従来のやり方を見直す必要性を感じている企業は約46%、「賃金・報酬制度」については、5割以上の企業が必要性を感じている。
■賃金に関して、「外部労働市場の水準に応じて、特定の人材については報酬制度を変更している」企業は33.1%
■人材採用ができている企業は、外部・内部両方の労働市場に目を向けた賃金・報酬制度の見直しができている。
■「人材の評価」「賃金・報酬」「昇進・昇格」の3つの精度をすべて見直している企業は、人材採用ができており、従業員エンゲージメントも高い傾向。
解説者:リクルート HR横断リサーチ推進部 マネジャー/研究員 津田 郁
本リリースでは、人事制度のうち「人材の評価」「賃金・報酬」「昇進・昇格」に着目しました。調査からは、いずれの制度も約半数の企業が変える必要性を感じていることが分かりました。特に、昇進・昇格制度を変える必要性を感じている理由の最多は、「年功序列の昇進・昇格を是正する必要があるため」でした。年功序列の昇進・昇格は、「日本型雇用」の特徴の一つですが、今の経営環境に適した見直しを考えている様子が見てとれます。
今後、労働市場における環境変化として、人材の流動性が高まっていくことが予想されます。これまでよりも外部労働市場を意識した設計が重要性を増すでしょう。分析からは、採用ができている企業ほど、外部労働市場の状況を踏まえて賃金・報酬制度を変更している傾向にあることが分かりました。
「人材の評価」「賃金・報酬」「昇進・昇格」の3つの制度を全て見直している企業は、人材採用ができており、かつ従業員エンゲージメントが高いことも明らかになりました。人事の諸制度は、それぞれがつながりを持っており、「人材マネジメントプロセス」とも呼ばれます。一つだけ見直すのではなく、3つ全てにおいて一貫性のある見直しを行うことと、その内容を従業員や採用見込者に伝えることが求められています。
<調査概要>
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国の人事業務関与者(担当業務2年以上)
有効回答数:5,048人 ※ただし、従業員規模30人以上の企業に勤める2,761人を集計対象とした。
調査実施期間:2023年3月29日(水)~2023年3月31日(金)
調査機関:インターネットリサーチ会社
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社リクルート / 11月16日発表・同社プレスリリースより転載)