就活におけるChatGPTの活用実態調査
「4人に1人」の大学3、4年生が、就活において「ChatGPT(生成AIサービス)」を利用
~AIの活用で作業や情報整理の時間短縮、思わぬ気づきを得る効果も評価~
株式会社ベネッセホールディングスとパーソルキャリア株式会社の合弁会社:株式会社ベネッセ i-キャリア(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:乾 史憲)が運営する、doda発の新卒オファーサービス「dodaキャンパス」は、大学3、4年生を対象に、就活における「ChatGPT(生成AIサービス)」(以下、ChatGPT)の活用実態を調査しましたので、結果をお知らせいたします。
【調査結果サマリー】
■大学3、4年生の26.5%が、就活で「ChatGPT」の利用経験があることが明らかに
<利用経験のある学生>
■就活での具体的な活用場面のトップは、「企業の志望動機の作成」(63.6%)
■活用理由のトップ3は「時間短縮のため(企業分析やES作成などの作業時間)」(60%)、「時間短縮のため(今後のキャリアや自己分析などの思考整理)」(45.8%)「話題になっているため/興味本位で」(43.3%)
■利用のメリットとして、77.5%が「自分では思いつかない気づきが得られた」と回答。デメリットについては、「なかった」と回答した学生が65.3%
■約95%の学生が書類選考や面接対策で「役立った」と回答
■就活で「今後も使いたい」学生は63%という結果に
<利用経験のない学生>
■利用しない理由として、「必要性を感じない」「基本的に就活は自分の力でやりたい」「志望動機や自己PR文は自分の頭で考えて作りたい」などのコメントがあがった
【調査結果】
■「4人に1人」の大学3、4年生が、就活において、「ChatGPT」を利用した経験があることが明らかに
大学3、4年生(25年卒、24年卒)を対象に、就活で「ChatGPT」利用したことがあるかと聞いたところ、26.5%の学生が「はい」と回答。4人に1人の学生が、「ChatGPT」の利用経験があることが明らかになりました。
■就活での具体的な利用場面の1位は「企業の志望動機の作成」(63.6%)、利用した理由の1位は「時間短縮のため(企業分析やES作成などの作業時間)」(60%)
就活において、具体的にどのような場面で活用したかについては、1位は「企業の志望動機の作成」(63.6%)で、2位の「自己PRの作成」(62.8%)と僅差でした。利用した理由については、6割の学生が「時間短縮のため(企業分析やES作成などの作業時間)」と回答。2位も「時間短縮のため(今後のキャリアや自己分析などの思考整理)」(45.8%)となり、「ChatGPT」を利用することで確保できた時間を、思考の整理や自身を見つめ直す機会にするなど、有効に活用している学生が多いことが推測されます。また、3位は「話題になっているため/興味本位で」(43.3%)となり、「ChatGPT」などの生成AIサービスに対する学生の興味・関心の高さもうかがえる結果になりました。
■利用のメリットは、77.5%が「自分では思いつかない気づきが得られた」と回答。デメリットについては、「なかった(65.3%)」が最多
「ChatGPT」を利用した学生が感じたメリットの1位は「自分では思いつかない気づきが得られた」(77.5%)でした。2位は「時間短縮できた(企業分析やES作成などの作業時間)」(61.7%)、3位「時間短縮できた(今後のキャリアや自己分析などの思考整理)」(40.8%)となり、利用の理由に対して一定の期待した効果が得られた学生が多い結果になりました。
一方で利用のデメリットについては、65.3%の学生が「なかった」と回答。利用の効果の有無にかかわらず、デメリットはなかったと感じた学生が多い結果になりました。2位「期待した気づきが得られなかった」(10.2%)、3位「使いこなせなかった」(8.5%)でした。
■書類選考や面接対策においては、「多少役立った」(53.3%)が最多
書類選考や面接対策などの就活において役立ったかについては、1位「多少役立った」(53.3%)、2位「すごく役立った」(40.8%)となり、「役立っていない」と回答した学生は全体の5.8%でした。「ChatGPT」の利用が、自身の就活に何らかの形で役立ったと感じた学生が多いことがわかりました。
■今後使ってみたいかについては、63%の学生が「使ってみたい」と回答
就活に利用した学生に今後も「ChatGPT」を利用したいかを聞いたところ、63%の学生が「はい」と回答、「いいえ」(37%)より27pt多い結果になりました。
■就活に「ChatGPT」を利用しない学生について
就活で「ChatGPT」を利用していない理由については、以下の声があがりました。
・就活に利用することに対する懸念や不安、面接時の不安があるから
「生成系AIを、目的を持って使うことが不正のように感じられ、気が引ける」
「『これはAIに書かせたものだな』と採用側に伝わると自分の印象が下がってしまう」
「自分の言葉で書くことができない場合、面接時に文章同様の対応ができないと判断した」
・「ChatGPT」の信ぴょう性・信頼性や利用のリスクに対する不安
「精度が悪く、何より話したいことと文脈がずれて使い勝手が悪い」
「正確性、信ぴょう性に欠ける情報を含む場合がある」
「本当に自分のためになる情報を提供してくれる段階にあるとはまだ思えない」
・就活は極力自分の力でやりたいから
「効率性よりも、自分の言葉で表すことに意義があると思う」
「志望動機や自己PR文は自分の頭で考えて作りたい」
「大学側から使用を禁止されているし、自分で考えることで達成感がある」
上記以外では、「利用の必要性を感じない、利用するという考えや発想自体なかった」「利用により、逆に時間がかかりそうなどの懸念や不安がある」「『ChatGPT』を理解できていない、利用の機会がない」などの回答がありました。
また、「いまは使っていないが、今後は使いたい・使う可能性がある」と回答した学生からは、以下の声があがりました。
「面接でよく聞かれる質問やES作成時の注意点などについては、時間短縮のため少し使いたいと思う」
「参考程度には使う可能性はあるが、できるだけ自分の言葉を使いたい」
「頼りすぎてはいけないけれどある程度は便利そう」
「上手な使い方をすれば就活の手助けになると思う」
「これから選考が増えるにつれ、活用していく必要が出てくると思う」
「面接練習といった使い方を見て、相手がいなくても練習できるのは便利だと思った」
■調査概要
調査期間:2023年6月12日(月)~6月18日(日)
調査対象:dodaキャンパス会員の大学3、4年生(25年卒、24年卒)
調査方法:Webアンケート回答方式
有効回答数:452人
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社ベネッセi-キャリア/ 7月20日発表・同社プレスリリースより転載)