中途採用・転職活動の定点調査(2022年12月)
転職活動を実施した理由は、全世代において「給与を高くしたい」が突出して高い結果に。現状の賞与の低さが転職活動意欲に影響していると回答した正社員は6割以上
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、全国の企業、個人を対象に実施した、「中途採用・転職活動の定点調査(2022年12月)」の結果を発表しました。
《TOPICS》
◆企業の中途採用活動は前年同月比3.2pt増の40.5%。特に「労働時間短縮への対応」のために実施する大企業が前年同月比で増加
◆転職活動の実施理由は「給与を高くしたい」が56.8%と、全世代において突出して高い結果に
◆22年の賞与が「少ないと感じる」人は7割以上。賞与が転職活動意欲に影響していると回答した正社員は6割以上
【調査概要】
12月に中途採用活動を実施した企業は40.5%で、従業員規模別では「301名以上」で49.6%となった。前年同月比で見ると、全体では3.2pt増、特に「51~300名」企業における実施率の伸びは7.0pt増となった。
業種別で見ると、「運輸・交通・物流・倉庫」が最も高く54.3%。季節のイベントが重なる年末年始の繁忙期に中途採用活動も積極的に実施したようだ。
採用理由は「退職者・休職者の補填(産休・育休含む)」が最も多く約5割。前年同月比では「労働時間短縮への対応」が6.3pt増の29.7%となった。特に従業員規模301名以上の企業において、労働時間短縮を目的とした割合は36.5%で全体を上回っており、大企業ほど働き方改革を先行して進めていることから採用活動が活発化したようだ。
20代~50代の正社員のうち、12月に転職活動を実施した人は5.1%(前年同月比:+1.0pt)。若年層ほど実施率が高く、20代では9.0%となった。
転職活動を実施した理由は、「給与を高くしたい」が56.8%と突出して高く、全世代において給与改善の手段として転職を検討する人が多いようだ。政府による企業への賃上げ要求などもあり、働く人の給与改善ニーズは強い。今後優秀な中途採用人材を確保するために、企業の賃上げ競争が活発化する可能性が考えられる。
賞与があった正社員は68.6%。賞与額の中央値は55.0万円、平均値は89.0万円となった。賞与額に対する考えをきいたところ、「少ないと感じる」計は73.5%で、50代が最も高くなった。
少ないと感じる理由は「世間一般の平均と比べると少額だから」が最も高く60.6%、次いで「仕事内容・量に見合ってないと感じるから」が41.9%となった。
賞与(支給額・タイミング)が転職活動意欲に「影響している」と回答した正社員は64.2%と、賞与額が少ないなどの理由から転職を検討する人が一定数いたことがうかがえる。また、賞与額によって転職を思いとどまるかを聞くと、「思いとどまる」割合は60.9%であった。転職を思いとどまる賞与額を聞くと、中央値は80.0万円、平均値は115.7万円と、実際の賞与額の中央値・平均値と比較して25万円程度の差があった。
【調査概要】マイナビ「中途採用・転職活動の定点調査(2022年12月)」
○調査期間/企業:2023年1月6日(金)~7日(土) 個人:2023年1月6日(金)~9日(月)
○調査方法/WEBアンケート調査
(調査主体:株式会社マイナビ アンケートモニター提供元:外部調査会社)
○調査対象/<企業>スクリーニング調査:従業員数3名以上の企業に所属している全国の経営者・役員または会社員で、中途採用業務を担当している人
本調査対象:上記のうち、前月採用活動を行った人、今後3カ月で採用活動を行う予定の人、直近3カ月に中途入社者がいた人
<個人>スクリーニング調査:従業員数3名以上の企業に所属している全国の20‒50代の正社員
本調査:上記のうち、前月転職活動を行った人、今後3カ月で転職活動を行う予定の人、直近3カ月に中途入社者がいた人
○有効回答数/
企業…スクリーニング調査:2,480名 本調査:851名
個人…スクリーニング調査:19,806名 本調査:1,386名
※調査結果は、端数四捨五入の都合により合計が100%にならない場合があります。
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社マイナビ / 2月3日発表・同社プレスリリースより転載)