パンデミックが世界の労働市場に与えた影響についての調査レポートを発表
外資系人材紹介会社ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパン株式会社(本社:港区、マネージング・ディレクター:グラント・トレンズ、以下ヘイズ)はこの度、パンデミックが世界の労働市場に与えた影響の分析や、長期的な影響を予測した調査レポート「新型コロナウイルス感染拡大が世界のビジネスに与えた影響 PANDEMIC IMPLICATIONS FOR THE WORLD OF WORK」を発表しました。
【レポート概要】
コロナ禍で生まれた新たな人材プール
コロナ禍をきっかけに、テレワークが一気に浸透しました。居住地に囚われないボーダーレスな働き方や、国境を跨いだ働き方を意味する「テレマイグレーション」なども広がりつつあることから、人材不足に悩む企業には高スキル人材を発掘するチャンスも生まれています。特に深刻な人材不足に悩まされているテクノロジー産業には追い風となるでしょう。
ハイブリッド勤務をめぐる動向
テレワークに慣れた従業員が増加し、出勤と在宅勤務を融合させたハイブリッド勤務を要望する声が高まっています。調査対象となった取締役1000人のうち、74%は将来的に在宅勤務時間を増やす方針であると回答しています。一方、イギリスでは従業員の30%が、在宅勤務よりもオフィス勤務の時間を増やしたいと考えています。
コロナ禍が高スキル人材の労働市場に与えた影響(ヘイズが展開している34カ国・地域)
雇用率の低下
- 2019年第4四半期から2020年第4四半期にかけて雇用率が3.8%低下
失業率は1.2ポイントの悪化
- 2019年第4四半期から2020年第4四半期にかけて、4.3%から5.5%に悪化
若年層(15歳-24歳)が他の年齢層より打撃を受ける
- 若年層は、すべての調査対象地域で、失業率が他の年齢層を上回りました。
- ヘイズがビジネスを展開している市場のうち、データが揃った26市場で、2019年第4四半期から2020年第4四半期の1年で、若年層の雇用率が17.4%低下しました。しかし2020年末までには5%回復しています。
男女別の雇用状況では女性がより打撃を受ける
- 今回のコロナ禍で、女性の雇用状況が男性に比べ著しく悪化しました。
- 2019年第4四半期から2020年第4四半期にかけて、ヘイズが進出している市場において、女性の雇用者数が男性よりも大幅に減少しています。
- データが揃った24市場において、上記期間中女性の雇用率は3.4%低下しています。これは、男性に比べて0.4%高い数値です。
企業が注目すべきポイント
今回の調査で、高スキル人材は、オフィス出勤か在宅勤務を一択するよりも、働く場所を選択する働き方を好むことが明らかになりました。企業は、事業継続のために不可欠な高スキル人材の獲得競争を迫られています。解決策として、事業拠点の地域で採用が出来ない場合には、遠隔で働く人材の活用を視野に入れましょう。各方面のリーダーには世界中の人材を活用することをお勧めします。テレワークも定着し、企業は会社の制度充実化や技術によって、遠隔で働く人材の採用に迫られることが予想されます。サイバーセキュリティや遠隔で働く人材への企業文化の浸透、遠隔地で働く人材に如何にして地域や国の法令を遵守させるかなどの課題もありますが、これらの舵を上手く取ることが出来れば、世界中の人材を活用できるチャンスが高まるでしょう。
◆本調査の詳細は、こちらをご覧ください。
(ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパン株式会社/1月6日発表・同社プレスリリースより転載)