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ニュース
人事サービス 人材育成・研修
掲載日:2021/05/24

会社員の自律的な学びに関する実態調査

1年以上学んでいる人の6割が「一過性で終わってしまった」経験あり
学びからは「取り組み自体の楽しさ」「上達や成長感」を得ている人が多い


企業における経営・人事課題の解決および、事業・戦略の推進を支援する株式会社リクルートマネジメントソリューションズ(本社:東京都品川区 代表取締役社長:山崎淳 以下、当社)は、20代~50代の1年以上学びを継続している会社員489名に対し「会社員の自律的な学びに関する実態調査」を実施し、「興味を持ち取り組んでいる学びの内容」や「自律的な学びを継続するための方法」など、調査結果から見える実態について公表しました。

調査の背景
変革の時代を背景に、企業では従業員の自律的な学びを促す動きが加速しています。自ら新しい学びを得ようとする人も増えていますが、「何を学べばいいか定まらない」、「継続するイメージがもてない」と、挫折を経験する人も多くいます*1。自律的な学びをうまく継続している人は、何をどのように学んでいるのでしょうか。社会人が学びを継続していくためにカギとなるのは、どのようなことでしょうか。
本リリースでは、 (1)継続して取り組んでいる学びの内容、(2)学び始めた理由・きっかけと取り組みから得ているもの、(3)自律的な学びを継続するための方法、について紹介します。
今回は、自律的な学びを従業員に促す動きが特に加速しているとみられる、従業員1000名以上の会社に勤務する正社員を対象に調査をしました。学びの対象は、仕事に直結するものに限らず、自ら興味を持ち継続している「学習・趣味・活動」に広げています。
*1 「人生100年時代に働きながら学ぶこと」実態調査, 2019, リクルートキャリア

調査のポイント 
●学びの内容を調査した結果、『語学/仕事系*2』が約4割、『生活/文化系*3』が約6割、小分類では多い順に「スポーツ・健康」「語学」「ビジネス知識・スキル」となった。職種別では、開発職は『語学/仕事系(特に語学、IT・情報処理)』の割合が多く、営業・サービス職は『生活/文化系(特にスポーツ・健康)』の割合が多かった。

●1年以上学びを継続している人の約6割が、「1年以上継続することなく一過性に終わったことがある」と回答した。

●取り組んでいる学びから得られているものとして、「そのことに取り組むのが楽しいと感じる」「自分が上達したり成長したりするのを感じる」という回答が多く、楽しさや成長を感じていることがわかった。

●自律的な学びを継続するための方法について、学びが継続したときと継続しなかったときとで、差が大きかったのは、「すでにある程度の興味や知識がある領域である」「自分がより興味を持てる領域に特化してさらに深く取り組む」「やる気が薄れたときも、自分で気持ちをコントロールする」だった。

*2『語学/仕事系』…語学、ビジネス知識・スキル、IT・情報処理を含む
*3『生活/文化系』…金融・投資、生活、文化芸術、スポーツ・健康を含む
 

調査担当研究員
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
組織行動研究所 研究員 佐藤 裕子

1990年にリクルート入社。法人向けのアセスメント系研修の企画・開発、Webラーニングコンテンツの企画・開発などに携わる。その後、公開型セミナー事業の企画・開発などを経て、2014年より現職。研修での学びを職場で活用すること(転移)に関する研究や、機関誌の企画・編集などに携わる。

調査担当研究員のコメント
「人生100年時代」や「デジタル変革時代」といわれるなか、大人が生涯学び続けることの重要性が高まっています*4。会社員は、多くの時間を費やす職場での仕事経験や教育施策をとおして、多くの学びを得ています*5。しかし、先の読めない環境変化に対応し、新しい価値を生み出したり、会社主導ではなく自らキャリアや人生の可能性を切り拓いたりするためには、所属組織や行ってきた仕事の枠組みを超え、個人がそれぞれに新しい学びを広げていくことの必要性が増しています。

特に大手企業においては、これまで比較的安定した環境と長期雇用を背景に、従業員のキャリアの方向づけやそのための教育の多くを会社が担う傾向が見られました。しかし昨今の環境変化により、「それぞれが置かれた環境から刺激や影響をうけながら、自ら何を学ぶかを選択し、セルフコントロールして学びを継続し、その結果を自分のキャリアや人生に生かす」というような、自律的な学びを従業員に促す動きが各企業で加速しています。

1年以上学びを継続している人の6割は「学びが一過性で終わってしまった」経験をしていることもわかりました。それでは、自律的な学びを継続するためには、何が必要なのでしょうか。一般的には、目標や見通しを持つ(プランニング)、行動や認知を自己管理する(コントロール)、振り返りと調整を行う(モニタリング)、仲間や指導者との関係性を構築する(リレーションシップ)が、自律的な学習を促すと考えられています。

本調査では、『語学/仕事系』の学びを継続している人が多く選択したのは「自分の状況・状態がわかるようなフィードバックが得られる」「発表したり使ったりなどアウトプットの機会がある」、『生活/文化系』の学びを継続している人に特に多かったのは、「自分にあったやり方・ペースで取り組める」「情報交換したり一緒に取り組んだりする仲間がいる」といった回答でした。このように、自身の学びに合わせて、継続するための工夫を行うことが必要だと考えられます。

*4人生100年時代のキャリア形成と雇用管理の課題に関する調査, 2020, 独立行政法人労働政策研究・研修機構
*5「創造する」大人の学びモデルvol.2, 2019, リクルートワークス研究所

 

◆本調査の詳細は、こちらをご覧ください。

(株式会社リクルートマネジメントソリューションズ  /4月28日発表・同社プレスリリースより転載)

この記事ジャンル 自己啓発

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