労働経済動向調査(2020年8月)の概況
厚生労働省では、このほど、労働経済動向調査(2020年8月)の結果を取りまとめましたので、公表します。
「労働経済動向調査」は、景気の変動が雇用などに及ぼしている影響や今後の見通しについて調査し、労働経済の変化や問題点を把握することを目的に、四半期ごとに実施しています。また、今回は特別項目として、「労働者不足の対処方法」及び「2019年度新規学卒者の採用枠での募集」についても調査しています。
本調査は、2020年8月1日現在の状況について、主要産業の規模30人以上の民営事業所のうちから5,835事業所を抽出して調査を行い、2,891事業所(うち有効回答2,851事業所、有効回答率48.9%)から回答を得ています。
~生産・売上額等判断D.I.(実績見込)及び所定外労働時間判断D.I.(実績見込)は、30ポイントを超える上昇、雇用調整実施事業所割合(実績)は、12ポイント上昇し49%で過去最高~
実績:2020年4~6月期、実績見込:2020年7~9月期
(調査結果のポイント)
1.生産・売上額等及び所定外労働時間のD.I.は、30ポイントを超える上昇(2020年7~9月期実績見込)
(1) 生産・売上額等判断D.I.(「増加」-「減少」)
・調査産業計 マイナス5ポイント(前期実績見込 マイナス 42ポイント)
・産業別 「情報通信業」(△19)、「卸売業,小売業」(△13)、「サービス業(他に分類されないもの)」(△13)などでマイナスとなる一方、「生活関連サービス業,娯楽業」(+32)などでプラス
(2) 所定外労働時間判断D.I.(「増加」-「減少」)
・調査産業計 プラス4ポイント(前期実績見込 マイナス 29ポイント)
・産業別 「不動産業,物品賃貸業」(+38)、「学術研究,専門・技術サービス業」(+22)、「生活関連サービス業,娯楽業」(+19)などでプラスとなる一方、「製造業」(△6)、「宿泊業,飲食サービス業」(△6)などでマイナス
(3) 雇用判断D.I.(「増加」-「減少」)
・調査産業計 正社員等雇用 プラス3ポイント、パートタイム雇用 マイナス2ポイント
・産業別 正社員等雇用「不動産業,物品賃貸業」(+9)、「建設業」(+8)、「金融業,保険業」(+7)などでプラス、パートタイム雇用「情報通信業」(△7)、「建設業」(△5)、「宿泊業,飲食サービス業」(△5)などでマイナス
2 正社員等、パートタイム労働者ともに、「不足」とする事業所割合が引き続き多い(2020年8月1日現在)
○ 労働者過不足判断D.I.(「不足」-「過剰」)
・正社員等労働者(調査産業計) プラス 21ポイント(37期連続で不足超過)
・パートタイム労働者(調査産業計) プラス 14ポイント(44期連続で不足超過)
3 雇用調整の実施状況(2020年4~6月期実績)
○ 雇用調整実施事業所割合 49% (前期:37%、前期差:+12ポイント)
○ 事業活動縮小による雇用調整実施事業所割合 14%(前期:6%、前期差:+8ポイント)
<問い合わせ先>
政策統括官付参事官付雇用・賃金福祉統計室
統計管理官 瀧原 章夫
室長補佐 野仲 さゆり
労働経済第一係
(代表電話) 03(5253)1111(内線7622)
(直通電話) 03(3595)3145
◆ 詳しくはこちらをご覧ください。
(厚生労働省 / 9月24日発表・報道発表より転載)