新型コロナウイルス感染症に対する企業の意識調査(2020年6月)
新型コロナウイルス感染症の影響は依然として続いているが、2020年5月25日に「緊急事態宣言」が解除され、国民生活、経済活動は徐々に動き始めた。また、政府は、特別定額給付金の支給や事業継続に資する各種補助施策などを続けている。さらに、接触確認アプリの開発など感染拡大の防止策を進め、社会・経済活動の回復に努めている。一方で、感染の第2波・第3波の発生により再び経済活動などが停滞する可能性も引き続き懸念されている。
そこで、帝国データバンクは、新型コロナウイルス感染症に対する企業の見解について調査を実施した。本調査は、TDB景気動向調査2020年6月調査とともに行った。
※調査期間は2020年6月17日~30日、調査対象は全国2万3,681社で、有効回答企業数は1万1,275社(回答率47.6%)。なお、新型コロナウイルス感染症に関する調査は、2020年2月から毎月実施し、今回で5回目
<調査結果>
- 新型コロナウイルス感染症による自社の業績への影響、『マイナスの影響がある』と見込む企業は84.5%となり、2カ月連続で減少した。内訳をみると、「既にマイナスの影響がある」(66.6%)が前月から3.8ポイント増加した一方、「今後マイナスの影響がある」(17.9%)は5.4ポイント減少した
- 『マイナスの影響がある』を業界別にみると、『運輸・倉庫』が90.6%で最も高い。次いで、『製造』(87.0%)、『卸売』(86.3%)となった。業種別では、「家具類小売」は4カ月連続、「旅館・ホテル」は3カ月連続で100%となった。以下、「繊維・繊維製品・服飾品卸売」(95.9%)、「放送」(95.0%)、「広告関連」(94.3%)が続いた
- 『プラスの影響がある』は、スーパーマーケットなどの「各種商品小売」が28.6%で最も高く、3割近くにのぼった。次いで、インターネット接続業などの「電気通信」(20.0%)、「飲食料品小売」(16.4%)が続いた
- 自社が企業活動を再開する際に優先して取り組む施策では、「従業員の健康管理の継続」が64.3%でトップとなった(複数回答、以下同)。以下、消毒液やマスクの確保、換気、シールド設置などの「感染症予防対策」(54.6%)、「既存事業の再強化」(41.4%)が上位となった
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(株式会社帝国データバンク / 7月9日発表・同社プレスリリースより転載)