労働経済動向調査(2020年5月)の概況
厚生労働省では、このほど、労働経済動向調査(2020年5月)の結果を取りまとめましたので、公表します。
「労働経済動向調査」は、景気の変動が雇用などに及ぼしている影響や今後の見通しについて調査し、労働経済の変化や問題点を把握することを目的に、四半期ごとに実施しています。また、今回は特別項目として、「2021年新規学卒者の採用計画等」についても調査しています。
本調査は、2020年5月1日現在の状況について、主要産業の規模30人以上の民営事業所のうちから5,835事業所を抽出して調査を行い、2,424事業所(うち有効回答2,390事業所、有効回答率41.0%)から回答を得ています。
(調査結果のポイント)
1.生産・売上額等及び所定外労働時間は過去最低(2020年4~6月期実績見込)
(1) 生産・売上額等判断D.I.(「増加」-「減少」)
- 調査産業計:マイナス 42 ポイント
- 産業別:「生活関連サービス業,娯楽業」(△93)、「宿泊業,飲食サービス業」(△74)、「運輸業,郵便業」(△52)、「サービス業(他に分類されないもの)」(△48)、「医療,福祉」(△45)、「製造業」(△44)などで大きなマイナス
(2) 所定外労働時間判断D.I.(「増加」-「減少」)
- 調査産業計:マイナス 29 ポイント
- 産業別:「生活関連サービス業,娯楽業」(△81)、「宿泊業,飲食サービス業」(△67)、「運輸業,郵便業」(△42)、「製造業」(△41)などで大きなマイナス
(3) 雇用判断D.I.(「増加」-「減少」)
- 調査産業計:正社員等雇用 プラス2ポイント、パートタイム雇用 マイナス4ポイント
- 産業別:パートタイム雇用「宿泊業,飲食サービス業」(△31)、「生活関連サービス業,娯楽業」(△21)などで大きなマイナス
2.正社員等、パートタイム労働者ともに、「不足」とする事業所割合が引き続き多い(2020年5月1日現在)
○ 労働者過不足判断D.I.(「不足」-「過剰」)
- 正社員等労働者(調査産業計) プラス24ポイント(36期連続で不足超過)。前期差マイナス14ポイント。
- パートタイム労働者(調査産業計) プラス16ポイント(43期連続で不足超過)。前期差マイナス11ポイント。
3.2021 年新規学卒者の採用予定者数を「増加」とする事業所割合はすべての学歴で前年より低下
○ 2021 年新規学卒者の採用予定者数を「増加」とする事業所の割合は、「高校卒」21%(26%)、「高専・短大卒」13%(15%)、「大学卒(文科系)」13%(17%)、「大学卒(理科系)」15%(18%)、「大学院卒」7%(9%)、「専修学校卒」11%(13%)とすべての学歴で前年より低下。
※括弧内は 2020年新規学卒者(2019年5月調査)の数値
<問い合わせ先>
政策統括官付参事官付雇用・賃金福祉統計室
統計管理官 瀧原 章夫
室長補佐 野仲 さゆり
労働経済第一係
(代表電話) 03(5253)1111(内線7622)
(直通電話) 03(3595)3145
◆ 詳しくはこちらをご覧ください。
(厚生労働省 / 6月24日発表・報道発表より転載)