労働生産性の国際比較 2019
調査研究や提言、実践活動により生産性向上をめざす(公財)日本生産性本部(東京都千代田区、会長:茂木友三郎)は、12月18日、「労働生産性の国際比較 2019」を公表しました。これは、当本部がOECDデータベース等をもとに毎年分析・検証し、公表しているものです。
人口減少が進む日本において、生産性向上は喫緊の課題であり、政府も民間企業・組織も各種の政策や対策を展開していますが、当本部では、日本の労働生産性の国際的な位置づけを定点観測し、今後の政策立案や施策の展開に役立てたいと考えています。
OECDデータに基づく2018年の日本の時間当たり労働生産性は46.8ドル(4,744円)で、OECD加盟36カ国中21位でした。名目ベースでみると、前年から1.5%上昇したものの、順位は変わっていません。就業者1人当たり労働生産性は81,258ドル(824万円)、OECD加盟36カ国中21位となっています。
1.日本の時間当たり労働生産性は46.8ドルで、OECD加盟36カ国中21位。
OECDデータに基づく2018年の日本の時間当たり労働生産性(就業1時間当たり付加価値)は、46.8ドル(4,744円/購買力平価(PPP)換算)。米国(74.7ドル/7,571円)の6割強の水準に相当し、順位はOECD加盟36カ国中21位だった。名目ベースでみると、前年から1.5%上昇したものの、順位に変動はなかった。主要先進7カ国でみると、データが取得可能な1970年以降、最下位の状況が続いている。
2.日本の1人当たり労働生産性は、81,258ドル。OECD加盟36カ国中21位。
2018年の日本の1人当たり労働生産性(就業者1人当たり付加価値)は、81,258ドル(824万円)。英国(93,482ドル/948万円)やカナダ(95,553ドル/969万円)といった国をやや下回る水準。名目ベースでみると2017年水準を▲0.2%下回ったが、順位ではOECD加盟36カ国中21位で前年と変わらなかった。
3.日本の製造業の労働生産性は98,157ドルで、OECDに加盟する主要31カ国中14位。
日本の製造業の労働生産性水準(就業者1人当たり付加価値)は、98,157ドル(1,104万円/為替レート換算)。近年は為替レートの影響でドルベースの水準が伸び悩んでいたが、5年ぶりに上昇に転じた。日本の水準は、米国の7割程度だが、順位でみるとOECDに加盟する主要31カ国の中で14位となっており、若干ながら順位の下げ止まりの兆しがみえる。
<本件に関するお問合せ先>
(公財)日本生産性本部
生産性総合研究センター
担当:木内 TEL.03-3511-4016
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(公益財団法人日本生産性本部/12月18日発表・同法人プレスリリースより転載)